「業界標準」を決めたパイオニアとしての実績

創業15年、業界の標準をつくり牽引してきたエータイ。従業員数名の時代から営業と広告を支える稲葉 恒と増田 武志ふたりのリーダーと共に会社の成長と実績をひも解きます。

増田 「業界のなかで『永代供養墓』の標準を設定したのは、エータイと言っても過言ではありません。エータイは、それだけ先駆者として永代供養墓を開拓してきました。

社会が急速に変化していくなかで、お客様のニーズに合わせ、商品のバリエーションも多岐にわたり展開していきました。自社の商品も合祀と呼ばれるものが主流だったのが個別墓(マンションタイプ)へと変わり、現在では樹木葬が一番人気となっています」

稲葉 「エータイの売りは、“管理体制”です。創業当初からシステム化されていたものの、決して万全と言えるものではありませんでした。しかし、樹木葬がきっかけでより強固なものとなりました。

エータイの樹木葬は、一年中草花を楽しんでいただけます。そうなると、日々のメンテナンスが必要不可欠となります。そこで、サービス向上を目的に従来の『完全予約制」から一変、7年前の樹木葬販売開始と同時に現地に案内所とスタッフを配置するようになりました。

そういった企業努力の末、2019年8月期には樹木葬が売上の5割を占める主力商品となりました」

ニーズに応え、管理体制を強化したことで会社を支える商品となった樹木葬。そして、2017年以降、契約寺院数・売上が安定し、従業員数も3倍に成長したエータイ。2020年7月31日現在では、宗派問わず提携寺院60カ寺を誇るまでとなりました。

増田 「お客様の口コミによる売上増加だけでなく、ご住職の口コミによって提携寺院数が伸びたことも急成長の理由だと思います。

ご住職同士のつながりや同宗派の会合でエータイを紹介していただけたことで提携寺院が増えてきました。結果として、現状の“全契約寺院数の20%が寺院間の口コミによる流入”となっています」

稲葉 「ここから自社商品の需要が高く、売上が順調に伸びていることが言えるでしょう。寺院による口コミがここまで高いのは、パイオニアならではと言えるからかもしれません。また、近年では、従業員を増やせるようになりました。そして、それにより会社だけでなく組織体制も飛躍的に成長しつつあります」

現在では、宗派問わず提携寺院60カ寺を誇るようになったエータイ。ご購入いただけるお客様だけでなく、ご提携先にあたる寺院様からの信頼・口コミの獲得が業界を牽引する理由かもしれない。そんなエータイの強みを生かす秘訣とは──ふたりの想いから読み解きます。

寺院様とお客様の信頼を損なわない組織構築を

葬儀業者・石材店などを経て、業界に17年従事する稲葉は、培った知識を元に営業部長として活躍する。「稲葉さんだから購入した」というお客様が沢山いると増田が評すほど、稲葉はお客様に寄りそう接客に尽力する。

稲葉 「昔、担当させていただいたお客様から今でもご連絡がくる時が一番嬉しい瞬間です。納骨や法要で友達が悩んでいるから相談にのってくれないかと言って、何年経っても頼っていただけます。われわれの商材はお墓。

お客様にとってお墓は、一生に一度の高価な買い物です。もしかしたら、人生最後に購入する高価品かもしれません。だからこそ“どんな人から買うか”が重要だと思い、お客様にとことん向き合う接客を常に心がけています」

そんな稲葉はお客様だけでなく、部下に対する接し方にも気をつかう。「部下を信頼し、尊重する」をモットーに営業担当の意欲喚起に努めていると話す。

稲葉 「私は、お客様、営業課長、営業担当者、他部署社員と接するとき、距離感を変えるようにしています。エータイの営業部は、部長・課長(エリアマネージャー)・営業担当・現地スタッフという順に組織ピラミッドが成り立っています。

課長は私の直属の部下に当たるので直接指導しますが、そうでない営業担当へは極力指導しないようにしています。そこへ私がいろいろと口を出してしまうと、課長と各営業担当者や現地スタッフとの円滑なコミュニケーションを阻害することになりかねないですからね」

そして、「課長の役割や責任を尊重したい」という想いは、営業担当エリアの選定方法にも生かされていました。

稲葉 「モチベーション高く責任と熱量を持って業務にあたってほしいので、営業担当のエリアを変更しました。そこでは各エリアの営業担当を課長自身が決定する新しい人選方法を試みてみたんです。各エリアの営業担当を課長自身が決定するという方法です。

実は、課長の選ぶ観点が見たくてこの手法を選びました。しかし、結果的には“本当にこの部下と仕事がしたいんだ”と熱く語ってくれ、課長と営業担当者との間で良い空気が生まれました。良い人選方法だったなと。

将来的には共通目的をより明確にし、個々の熱量を高めることで担当者の移動距離・コスト面から成る営業人選ができたらと思っています」

エリアごとの空気づくり・自主性を重んじ、部下と接する稲葉。その思いは営業担当との関係性だけでなく、現場である現地スタッフとの距離感にもあらわれています。

稲葉 「弊社はミドルアップダウン・マネジメント方式を採用しています。何より、私たちの仕事は寺院様から業務を委託されています。

そのため、営業担当が管理する現地スタッフの行動は、お客様への対応だけでなく提携先である寺院様との信頼構築にとても重要です。

『全ての従業員が会社と寺院の看板を背負っている』という認識を持った言動が大切です。そこで、現場管理が行き届いているか、時間が許す限り1カ寺1時間かけて見るようにしています」

「現場と分析」の強化に力を注ぐ

前職の印刷会社の経験を活かし、広告部の運用全般を担う増田。これからのエータイには、現場と分析の徹底が鍵だと言います。

増田 「写真撮影、PC設定等で現地へ行くことがあります。その際に現地の方と積極的に会話をして、集客具合を聞き、同時に管理が行き届いているかもチェックしていまして。とくにお寺や案内所の外に設置してある“チラシ”が常に綺麗なものになっているかは、必ず見るようにしています。

お客様はそういう所まで見た上で、『このお寺、スタッフ、会社なら任せられる』とお墓購入を決定してくれるので。“管理体制”はサービスの一環でありエータイの強みなので、ここは外せないポイントですね」

経営難に陥る寺院が増えてきた昨今、“自分の仕事を通して寺院様に役立てた瞬間”が最もやりがいを感じると増田は話します。

増田 「自分のデザインで集客がとれた時が一番嬉しかったですね。 “お客様のニーズにあった広告を出せたことで寺院様のお役に立てたこと”は、心から良かったと思える瞬間です」

そんな広告部長増田に社内外で「見たことある!」と評判な電車広告の決め手について、教えてもらいました。

増田 「決め手は、【東武線・武蔵野線・西武池袋線】沿線に寺院があったことです。広告効果を最も上げるには、ユーザーが触れる回数を増やすこと。

そのため、もともとはバス広告を出していたのですが、広く浅く周知するために電車広告に切り替えました。すると、その後、3つの線が相互乗り入れして。

それにともない“電車広告が記憶される→ネットや新聞にて広告を再度目にする→エータイ・永代供養墓普及会を知る”という集客経路がじわじわと増えていきました。

つまり、“どこかで見たことあるぞ?”という回数を増やすことだと思っています。その点、この施策は効果があったと言えます。

しかし、電車広告は『お金がかかるわりに測定が難しい』という課題を持ち合わせています。だからこそ、営業担当と現地スタッフの努力に加え、土地柄のニーズを考慮した商圏設定も重要なのです」

競合他社が増えてきた現在、今後のビジョンを見据えることが自社の躍進につながると増田は考えます。

増田 「競合他社が増えている現在では、お問合わせの母数を増やすことが課題だと思っています。そこで、エータイでは永代供養墓をご紹介いただいた方とご購入者の双方に5000円のクオカードをプレゼントしています。

また、“寺院コンサル”を強化するためにも、寺院様のHP強化に携わらせていただけるようになりたいと思っていて。HPがあることでお客様から“ちゃんとしたお寺だ”と思ってもらえ、寺院様自体の信用度を上げるお手伝いができます。そうすることで、より“寺院コンサルタント会社”に近づけると考えています」

良いものを提供する自信があるから描ける―営業×広告の未来予想図

「全ての永代供養墓販売からお寺のコンサルティングまでをエータイでやりたいくらい、 良いものを提供しているという自負があります」とふたりは口を揃えて語る。コロナ禍でも新たなユーザーを獲得したことで、自社サービスの特長を実感した。

増田 「幸いなことに、まったくではありませんが弊社はコロナ禍の影響をそれほど受けていません。

『家族に迷惑をかけたくない』と永代供養墓の最も多いとされる購入理由に、『コロナ禍でもしものことがあったら』というコロナ時代の理由が加わり、永代供養墓をご購入していただけることもしばしばあります。

またその影響からか最近では、直近購入者と言える60代以上のお客様だけでなく、親御様のためにという20~30代の方からのお問い合わせも増えてきました」

親御様の最後に眠る場所を大切にしたいというニーズから、本来のターゲットではないユーザー層からの問い合わせも増えたエータイ。自社商品への自信とともに、将来の展望に「広告と営業の連携強化」を掲げます。

稲葉・増田 「今後は広告部と営業部の連携をより強化していきたいですね。エータイは、広告主体で営業している会社と言えます。だからこそ、営業担当者には、お寺の総合コンサルタントなんだという意識をもってほしいのです。

弊社は中途採用が多く、社員それぞれにバックボーンがあると言えます。その個々の強みを活かした活躍をしてほしいと思っています」

今後エータイがさらに業界をリードしていくためには、新商品の開発も重要だと話す。

稲葉 「もちろんエータイだけでなく、業界としてもより活性化していってほしいと願っています。『葬儀』という文化は、人生の最後に眠る場所として必要で大切なものです。今すぐには無くなるものではないと考えています。

しかし、15年間先陣を切ってきたエータイは“次なるお墓のカタチ”を今から考えていくべきだと思います。ライフエンディング産業という死に携わる業界だからこそ、皆で根気よく“どういう人材・サービス・モノ・情報がお寺様とお客様にとって必要なのか考えていくこと”が重要なのではないしょうか。」

人々の最期に寄り添うライフエンディング産業。その中で、永代供養墓のパイオニアとしてエータイが時代を築くためには、組織づくり、現場管理・分析の強化、新商品の開発と課題は山積みのようだ。営業と広告を掛け合わせたコンサルティング体制が整う瞬間を心待ちにし、ふたりはこれからもまい進していく。