エータイから徒歩8分の距離にある大手町。名だたる大企業が本社を置く日本一のオフィス街です。お昼時にはキッチンカーが並び、都会の中で自然を感じながらランチが楽しめます。今回は、そんな大手町の魅力をご紹介します。

大手町の歴史を知る

1590年徳川家康の入府後、日比谷入江が埋め立てられ大手前と呼ばれるようになりました。江戸時代には、姫路藩酒井氏、福井藩松平氏、小倉藩小笠原氏などの大名屋敷が連なっていました。そして、明治維新後に武家屋敷は取り壊され、内務省、大蔵省、文部省、大蔵省印刷局などが建設され官庁街となります。しかし、都市計画が決定。都市計画とは、人口・土地利用・主要施設などを想定し、それに必要な規制、誘導、整備などを行うことで「都市の将来あるべき姿を実現していく」という取り組みです。産業革命以後、劣悪な都市環境が社会問題となったことでそんな近代都市計画は生まれました。そこで、大手町に分散していた中央官庁を霞が関に集中させるため、この敷地は民間に売却されることとなります。その後、高度経済成長期のビルの新築ラッシュにより“丸の内から続くオフィスビル街”へと生まれ変わりました。

再開発が進む日本一のオフィス街

名だたる大企業が本社を置くオフィス街となった大手町は、高度経済成長期に建設された高層ビルの多くが老朽化を迎え、2000年代以降になると再開発が行われていきます。「連鎖型都市再生プロジェクト」により経団連会館、大手町フィナンシャルシティ、大手町プレイスなどの超高層ビルが建設されていきました。そして現在も2027年の完成を目標に三菱地所から高さ390メートルの超高層ビルの建設計画が発表されています。

そんな大手町では、官民一体で公共空間を活用する動きがありました。そして、2014年4月に開通した歩行者専用道は「大手町川端フードガーデン」と名付けられ、現在そこには多くのキッチンカーが出店され、ビジネスパーソンのオアシスとなっています。 

日本一の出店数  ──「大手町川端フードガーデン」

千代田区の区道である川端緑道の公道。そこにキッチンカーの出店が認められたのは、全国で見てもとても珍しい事例。そこに連なるキッチンカーは、日本一の数を誇ります。 

平日11時~14時のランチタイムに、B級グルメ・多国籍料理など多種多様なキッチンカー6~12台が日替わりで並んでいます。同敷地内にある大手町フィナンシャルシティには超高層オフィスビルが2つ存在し、また昨年9月にはグランキューブビルが完成しました。例年の恒例行事として、5月には春のジャズフェス、8月には夏祭り、10月にはオクトーバーフェストなどが開催され賑わいを見せています。

川端フードガーデンは、「売り場が無い」という多くの移動販売開業者に場所を提供するために作られました。試行錯誤を繰り返し作られた“世界にひとつだけのランチプレート”をより多くの方に楽しんでもらえるよう、出店制度としてレギュラー出店とスポット出店の両システムが取り入れられています。新規開業者には、多くの同業者の販売を見ることで新しいアイデアに出会える機会を与えています。多くの販売者が集い“楽しめるフードガーデン”になることで、ますます利用者も楽しめる場所になっていくと期待されています。 

今日のランチ ──沖縄郷土料理「ラフテー」

この日も、焼き肉、スープカレー、牛丼、チキンプレートとさまざまな種類が並びその多さに悩みました。太陽がさんさんと照らす猛暑のなかキッチンカーを1周し、今日は「キッチンカー  Haisaiのラフテー丼」をいただくことにしました。 

ラフテー(「羅火腿」)とは、沖縄の代表的な豚肉料理です。沖縄そばや、沖縄の正月料理・法事の重箱にも用いられ、「三枚肉」とも呼ばれます。琉球王朝時代からの保存食で、1か月ほど保存ができます。昔は、沖縄の保存食として今よりも濃い味付けで広まっていきました。皮を剥がさず調理し肉に皮が付いたまま食べるのが特長的で、これが鹿児島に伝わった「角煮」と異なる点なのだそう。箸を入れるとすぐに切れてしまうほど柔らかく煮込むのがポイントで、調理時間がかかることからラフテーは“沖縄の家庭料理のご馳走”と呼ばれています。 

コロナ禍で行けなかった沖縄旅行。少しでも沖縄気分を味わいたくて選びました。お店の自慢は、泡盛をふんだんに使用しトロトロになるまで煮込んだラフテー。紅生姜と合わせると、更においしくご飯がすすみました。煮玉子は中が半熟で、割ると黄身が溢れ出てきます。副菜には、ゴーヤやもやし等の沖縄野菜炒めが添えられ、沖縄の家庭料理にんじんしりしりも付いていて、栄養バランスが偏りがちな夏に嬉しいお弁当でした。

川端緑道のベンチに座り、緑に癒やされながらお弁当をいただきました。緑道の幅は広く、都心の中ではかなりゆったりとしたつくり。キッチンカーの他にもオシャレなグルメスポットが沢山あり、ビジネスパーソンの憩いの場となっています。