奈良橋店の改革──店長として取り組んだこと

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私がエコスに入社したのは1995年です。当時、販売士の資格を取得したいと思い専門学校に通っていました。また、趣味で釣りをしており魚を捌く経験もあったので、最初は魚屋さんで働きたいと思っていたんです。その中で、魚だけを扱うお店ではなくスーパーなどで働きたいという気持ちに徐々に変化していきました。

釣りは小学生のころからやっていました。父親が趣味でしていたこともあり、親や兄弟と家の近くの池だけではなく、高校生のころには大島や神津島に行くくらい好きになっていました。

2020年現在は、奈良橋店の店長として、社員パートアルバイト含め110名が在籍している店舗の生産性向上や、売上・利益向上、人材育成をミッションとして働いています。個人的に一番重視しているのは人材育成ですね。部下にはよくひとつ上の職位を意識して仕事をしてほしいと伝えています。

また、スーパーでは部門によって人数のばらつきが大きいということがよく課題に挙げられ、人が足りている、足りていない部門のばらつきがどの店舗にもあります。まずは足りている部門から人を回して、足りていない部門へ補充するのですが、今の業務の流れだと難しい。そこで、足りている部門の業務を棚卸しし、スリムにして均等化することによって生産性が向上するんです。そうすると最終的に人件費も下がります。

奈良橋店で私が改革したことのひとつに、適切な人員配置をしたことがあります。グロサリー部門の在庫整理・削減、定位置管理をしたことによって、夜間のアルバイトさんを2名削り、余った人員を人が足りない惣菜部門に回すことができました。そこは店長にしかできない業務のため、意識的にやるようにしています。

他の部門に回ってもらうということは、元の部門だけではなく別部門でも働けるようになるということです。店長からの期待を伝えながら、マルチで動いてもらう方も増えてきています。基本的には、その人の適性を見て、できると思った方に声をかけるようにしていますね。

マルチに働ける人材を育てるために

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私が働く上で大切にしていることのひとつに「人材育成」があります。人材育成を重視しているのは、精肉部門のチーフをしていたころから、サブチーフを育てることが楽しかった記憶があるからです。私のもとから巣立って行ってくれることがすごく嬉しく、その想いが今も続いていると思います。

昔、一緒に働いていたメンバーの結婚式に呼ばれたことがあります。私が可愛がっていた後輩だったのですが、チーフに昇進し、そして私より先に副店長に昇進した方でした。結婚式の最後に流れるエンドロールの際に、私の名前の横に「上司」と書かれていたのを見て、思わず笑ってしまったこともあります。昔、自分が育てたメンバーが自分より先に出世するのはもちろん悔しさもありますが、純粋に嬉しかったですね。

このように、私が人材育成に力を入れてきたのは、茨城の店舗で働いていた経験がひもづいていると思います。私が最初に勤務した茨城の店舗が、アルバイトを入れて20名足らずの少数の組織で、それぞれの部門で業務をこなしつつも、それだけではお店が回らなかったので、みんなマルチに仕事をしていました。なので、マルチに働ける人材でなければならない、または育てなければいけないという想いが強くなったのだと思います。

その経験が、大型店舗を任されるようになった今も生きています。

茨城と東京、それぞれの地域に合わせた店舗づくり

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2019年に東京地区へ異動し、大型店舗を任されるようになり難しさも感じています。従業員数も100名を超えるので、名前を覚えることも大変でした。異動して最初は、拝島の店舗に配属されたのですが、給与明細を必ず手渡しするようにしていました。どうしてもコミュニケーション量が少なくなってしまうので、名前を覚えることも兼ねて、必ず「お疲れ様」と直接声がけしていました。

また、茨城と東京では店舗づくりにも大きな違いがありました。茨城は東京と比べると、地元の行事もそうですが、季節催事が盛り上がります。お盆やお彼岸など、十五夜などもそうですね。それをいかにお店として大々的に打ち出せるかどうかが大事になってきます。十五夜の時期にはススキを立てて、お月見団子を山積みしたり、茨城ではけんちん汁をつくったりもするので、その材料を目立つところに置いたりしていました。細かくスケジュールを確認しながら計画を立てていましたね。

各部門のチーフには個別で声かけをしていきながら、「もうすぐ十五夜だけどこっちの部門ではどうしていく?」というような1on1のコミュニケーションはよくしていました。

今の奈良橋店では、生鮮部門の強化に力を入れています。着任して2カ月ほど経ち、「エコスさんはあまり特徴がないですよ」とお客様から言われてしまうことがありました。それからは、お店の個性を出していくということも意識しています。

今の奈良橋店では、毎週部門ごとに打ち出して生鮮で盛り上げていくということをやっていました。

その結果、去年は生鮮部門の売上構成比が43%だったのが、今では51%にまで上がっています。生鮮部門が上がればお店の利益も上がってくるので今のところは良い調子ですね。

また、店内にはお客様の声という投書がありますが、それにはすべて目を通しています。奈良橋店ではかなり要望が多いです。中には「エコスさんにしか頼めません」というお願いもあったりします。お客様の要望は応えられるものには100%応えようと思っています。

「従業員だけではなく、その家族まで面倒を見るのがお前の仕事だ」

ありがたいことにお客様から感謝の手紙をもらうことがあります。「コロナ禍で商品の種類が薄くなっているスーパーもある中、エコスさんは商品が豊富にあって安心します。ありがとうございます」と手づくりのマスクをいただいたこともありました。この仕事をしていて良かったなと思いましたし、地域の方々のために仕事をしているんだなと感じることができた瞬間でもありますね。単純に売り上げだけを見ていても仕事は楽しくないと思いますし、常に自分が楽しめるように意識しています。

今後の目標としては、エリアマネジャーになりたいと思っています。自分のつくってきた店舗がいろいろなエリアで増えていけばいいなと思いますね。そして副店長を育てていきたいです。それをしていくのは店長やエリアマネジャーの役割だと思いますし、会社としても重要なことだと考えています。

今振り返ってみれば、精肉部門のチーフのころは好き放題のチーフでした(笑)。散々会社に迷惑をかけてきた中でも雇い続けていただいた恩もありますし、これまで教わってきたことを今度は自分が教えていけるようにしていきたいです。

自分が店長になって、エリアマネジャーに初めて言われたのが、「従業員の家族までお前の背中に乗っているんだぞ」「従業員だけではなく、その家族まで面倒を見るのがお前の仕事だ」という言葉です。その意味では、今回のコロナのタイミングはとてもプレッシャーのかかるものではありましたが、大型店舗の店長としてこれからも頑張っていきたいと考えています。