クラウドサービスの運用をリード。どうあるべきかを考え、やりきる
社会人11年目に日系企業から転職し、DXCテクノロジー・ジャパン(以下、DXC)に入社した馬場。2022年12月の入社後からクラウド・プラットフォーム・サービス部門で製薬業のお客様を担当しています。
「クラウド・プラットフォーム・サービス部門のミッションは、Microsoft AzureやAmazon Web Services といったクラウドプラットフォームを用いて、アプリケーションなどを動かすためのインフラストラクチャを構築、運用を整備し、安定したクラウド運用を実現することです。その中で私はアカウントランリードというポジションで、DXCがお客様へ提供する運用サービスのすべてを取りまとめています。
プロジェクトメンバーの多くはマレーシア在住。私はオペレーターの対応やシステムの運用状況を常に確認し、問題発生時は、事象切り分けや状況を取り纏めて必要に応じて外部へエスカレーションを行ったり、お客様に報告を行ったり、技術的な面でメンバーが困っていたらフォローアップしています。また、リソースやコスト、タスクなどのプロジェクト管理を行っています」
仕事をする上で馬場がとくに心がけているのが、お客様との関係構築です。
「常に改善に向けたPDCAサイクルを回しながら、『お客様が何を求めているか』を考えることを大切にしています。お客様とコミュニケーションする際は、どんな運用が求められているのか、どんなコミュニケーションを期待されているのかを確認した上で、より良いサービスの提供に努めてきました。
そしてもう1つ重視しているのが、私たちのサービスのあるべき姿を考えることです。これを基本に据える姿勢を貫き通すことが、お客様との関係性の向上につながると考えています」
こうしたお客様との関係構築がやりがいになっていると話す馬場。さらにこう続けます。
「私たちが提供するIT運用サービスは一時的なものではなく、お客様とのお付き合いが長く続く仕事です。良好な関係を築けていると感じる瞬間に喜びを覚えます。たとえばDXCに入社して間もないころ、私の担当するお客様へ提供していたのは単一のサービスでしたが、1年も経たずにどんどん増え、現在では5倍以上の規模に。先日も『来期は追加の運用も相談したい』と言っていただくなど、さらなるサービスの拡大に向けて調整中です。
担当営業からも、『お客様に新しいサービスを積極的に提案していこう』という話が多く届いていて、日々前向きな気持ちで仕事に取り組むことができています」
大企業だけどベンチャー。大きいこと、新しいことに積極的な姿勢に惹かれDXCへ
馬場が以前働いていたのは、日系の通信建設企業。通信建設工事からSIer事業まで、幅広い業務を経験しました。
「新卒で入社した最初の4年間は関西で、大手通信会社の研究所で宅内装置の開発検証を行っていました。ラックや電源などを管理するファシリティマネジメントを担当したこともありました。
その後は東京のSler事業を行う部署へ異動し、サーバーやネットワークなどのインフラ設計、構築業務や、通信建設工事を担うように。ビルの工事現場で作業着とヘルメットを被って作業を行っていたこともあります。最終的には、提案からプロジェクト管理、導入まで任されていました」
馬場が転職に思い至ったのは、課長代理に昇進し、工事の現場代理人やコスト管理などの業務を一通り経験したころでした。
「会社も仕事も好きでしたが、会社全体を見渡せるようになって、漠然と『このままのキャリアでいいのかな……』と思うことが増えていったんです。現在の自分には見えていない新しい世界に飛び込むなら、体力がある今しかないと転職を考え始めました」
DXCと出会ったきっかけは、転職サービスを通じてスカウトが届いたことでした。
「DXCの『大企業だけどベンチャー』というキャッチコピーから、大きいことにも新しいことにも挑戦しようとする意欲と姿勢が伝わってきて、当時の私の心に強く響きました。
ホームページを見て、今までの経験も活かせると考えて選考に臨んだところ、翌日には内定の連絡が。たった一度の面接で内定をもらえたのは異例なことだと思いますが、そのスピード感にベンチャーらしさを感じ、強く惹かれたのを覚えています」
早々に入社が決まったものの、想像していた会社のイメージと入社前後でギャップはなかったと振り返ります。
「英語を当たり前に使う環境になりましたが、想像していた通り。日々勉強はしていますし、ミーティングに参加するときは事前に原稿を用意するようにしています。バイリンガルのメンバーがフォローしてくれたおかげもあって、大きな苦労なく馴染むことができました。
1つギャップをあげるならば、働き方が変わったこと。以前までは全国の現場を飛び回ることが多かったですが、今は在宅勤務制度を活用して自宅で仕事をすることがほとんど。家から出ない日が続くこともあって、働き方の変化には驚きました」
プロジェクトごとに社内横断チームを生成。褒め合うカルチャーの中で、のびのびと成長
現在、クラウド・プラットフォーム・サービス部門には約100人が所属していますが、部門メンバーでお客様のプロジェクトを担当するのではなく、プロジェクトごとに各部門からメンバーが集められます。
「営業部門以外でも、ほかのクラウドサービス部門やセキュリティサービス部門、マレーシアチームなど、部門を横断してメンバーが召集されプロジェクトチームを組みます。
このような部署を跨いでチームを組成する仕組みは、DXCならでは。さまざまなバックグラウンドを持つメンバーとディスカッションできるので、常に新しい意見を聞きながら対応できる点が最大のメリットです」
また、各部門から専門性を持ったメンバーが集まるからこそ、メンバーの関係性がフラットなのも特長の1つだと話します。
「フラットすぎて、入社当初は誰の言葉を軸とすれば良いのか迷ってしまったほどです(笑)。前職では、直属の上司の言葉が軸になっていましたから、このカルチャーに慣れるまでは少し時間はかかりましたね。
一方で、そうした仕組みですから、トップダウンではなく、現場で決めたことをマネージャーに承認してもらうボトムアップの業務フローが基本。意思決定のスピードがとても速いと感じます」
フラットなカルチャーの中、メンバーと関係を構築・維持するために、馬場には大切にしていることが2つあります。
「まず、メンバーには『心配なことも厄介なことも、なんでも言ってほしい』といつも伝えています。リモートワークメインで実際に対面したことがない人が多いからこそ、小さなコミュニケーションから関係性を築きたいと考えているからです。
『メールのテンプレートをちょっと直したい』といった些細な内容でも、チャットやオンラインで気軽に相談してもらうよう心がけてきました。メンバーとコミュニケーションをとる際は、『おはよう!元気?』のような軽い挨拶を交わして、互いに気持ちがほぐれてから本題に入るような工夫もしています」
もう1つ大切にしているのが、トラブルが起きたときに絶対に誰かのせいにしないこと。
「仮に誰かのミスが原因だったとしても、その問題はミスを防げなかった組織にあるというのが私の考え。組織としてどうしていくべきかをメンバーと話し合い、改善していくこと、そうしたコミュニケーションが常にとれることが私のモチベーションにもなっています。
また、リモートでのコミュニケーションと言うとドライな雰囲気をイメージするかもしれないですが、私たちは違います。ドキュメントを少し整えただけで誰かが気づいて『すごく良くなったね』と評価してくれるなど、褒めあったり、常に感謝を伝えたりできるような関係性があります。そして、ごめんなさいもちゃんと言えて、話せばわかってくれる人たちばかり。当たり前のことが当たり前にできる人たちと、気持ち良く働けています」
新旧のテクノロジーを操るマルチスペシャリストに。「頼られる」存在をめざして
馬場がDXCに入社して間もなく1年。今めざすのは、新旧のテクノロジーに熟知したマルチなスペシャリストです。
「DXCの一員としてお客様に最新のテクノロジーを提供するのは当然ですが、レガシーのテクノロジーについても知っていないと、ベストなサービスは提供できません。お客様に対して新旧両方のテクノロジーを用いたITサービスをグローバルに提供できること、またテクノロジーだけではなく、お客様に寄り添ったカスタマーサポートを提供できるパートナーでありたいと考えています。
個人としては、これからDXCでさまざまな経験を重ね、マルチなスペシャリストとしてお客様により良いITサービスを提供できる人材へと成長していきたいです。インフラやテクノロジーだけではなく、プロジェクト管理なども同様に、『何があっても馬場に聞けば大丈夫』と頼られるような、『メンバーやお客様を支えられる存在』が理想の姿。たくさんの人と人とを橋渡しできる存在でありたいです」
今も新鮮な気持ちで仕事と向き合えていると話す馬場。未来の仲間に向けてこう呼びかけます。
「前職では経験できなかった、さまざまなことに挑戦しています。新しい価値観や環境、新しいルールに則って新しい仕事に取り組むことは、自分の中に新規事業を立ち上げるのに近い感覚があります。
お客様の実現したいことは何か、私たちのできることは何か、あるべき姿はどんな形か、一緒に考え、実現に向けて行動できる方々と仕事ができたらうれしいです。共にお客様に寄り添い、グローバルなスケールで仕事をしていきましょう」
新しい世界へと飛び込んだ馬場の、スペシャリストへと続く航路の視界はきわめて良好です。
※ 記載内容は2023年10月時点のものです