自動車部品メーカーとして世界第2位の売上で、グローバルに17万人の社員を持つデンソーでは日本採用の社員も世界中で活躍していますが、その割に社員の顔が見えず、身近に感じにくい会社だという印象を持っている人も多いのではないでしょうか。そこで、新卒でデンソーに入社し4年目を迎えた若手社員3名が、デンソーに入社した理由や入社後の印象的なエピソードについて語り、デンソー社員のリアルに触れます。 

プロフィール


鬼頭 秀汰
エレクトリフィケーション機器製造1部 / 生産管理室 / 生産管理3課所属。緊張しがちな子ども時代を過ごしたのち、地元愛知から上京し、大学時代を送る。のちに海外インターンでの出来事がきっかけで地元に愛着が湧き、愛知にいながらもグローバルに働ける会社に就職したいと考えデンソーに入社。

大竹 雛乃
熱マネシステム開発部 / 開発1室 / 開発3課所属。 習いごとを多くこなす多忙な幼少期を過ごし、生まれ育った東京で進学。大学時代に3週間、デンソーのインターンシップに参加した際、等身大で役職関係なく高め合える関係性で働く社員を見て「自分もこの人たちとともに働きたい」と思ったことが決定打となり入社を決意。

志賀 為仁
サーマル制御開発部 / 開発1室 / 開発2課所属。 サッカーや陸上などスポーツに打ち込む子ども時代を過ごしたのち、大学時代はクルマ好きが高じてガソリンスタンドで働く。クルマに使われている部品の多くがデンソー製であったことと、若手でも自分次第で海外に行く機会が多くあることに魅力を感じ入社。

【動画公開中】ぶっちゃけ、デンソーってどうよ?4年目社員に聞いてみた


※再生ボタンを押すと音が出ますのでご注意ください。
3名による座談会の様子を動画で観たい方は、ぜひYouTubeでご覧ください。

ここからは動画でお伝えしきれなかった内容も含め、対談の様子をお伝えします。

地元に対する誇り、社員の人間性、好きなクルマの部品。三者三様の入社理由

──まず、皆様がなぜデンソーに入社したのか教えてください。

鬼頭 秀汰(以下、鬼頭):僕は愛知県出身なんですが、もっと広く羽ばたきたいという想いがあって東京の大学に進学しました。大学3年生のときに海外インターンで2週間タイへ行き、現地の学生と交流する機会があったんですが、僕が愛知県出身だと伝えたら、「愛知って自動車の街だよね!」という反応をしてもらえました。

愛知はどこかローカルな感じがしていたのですが、愛知の会社が世界にも知られていることを知り、とても誇りに感じたんです。そこで、愛知で自動車に関わることができ、さらに海外を経験しやすい会社という条件でデンソーに入社しました。

大竹 雛乃(以下、大竹):就職活動をはじめたときに重視したポイントは正直、「食いっぱぐれない会社」であることでした。出身も進学先も東京でしたが、勤務地にはあまりこだわりはなく、できれば開発関係の職種で働きたいと考えながら多くの会社のインターンシップに参加したのです。

デンソーのインターンシップにも3週間参加しました。参加前は、デンソーは大企業なので優秀な人が多く、プライドが高くて冷たい人ばかりなんだろうと思っていたのですが、実際はまったくそんなことはありませんでした。疑問に思ったことがあれば職位に関係なく質問し、助けてもらったら感謝するといった、あたたかい雰囲気を感じました。

そんなふうに上下関係なく高め合える職場であれば、わたし自身、この会社に就職したら働きやすいだろうなと感じましたし、「何をやるかより誰と働くか」が重要だなと考えるようになったときに、その点において特に魅力的だったデンソーに入社を決めました。

志賀 為仁(以下、志賀):私は昔からクルマが好きで、大学時代はガソリンスタンドで働いていました。クルマの整備を担当していたんですが、使われている部品はデンソー製のものがたくさんあって、こんなにもクルマを支えている会社なのだなと強く印象を受けたんです。そこでまず、私もデンソーに入社したいと思いました。

あとは、海外に行きたい想いも強く、デンソーでは若手から海外勤務に挑戦できるという話を先輩から聞いていたことも、入社を決めた理由ですね。

イメージどおりグローバルな大企業である一方、入社後わかった意外な一面も

──デンソーに入社して、イメージどおりだった部分とそうでなかった部分があれば教えてください。

鬼頭:イメージ通りだったことは、グローバルに働けることですね。僕は入社後1週間で海外拠点とのWeb会議に参加させてもらい、まだ何もわからないなか、英語で会議が進んでいく様子をドキドキしながら見ていました。参加したのはタイ拠点との定例会議だったんですが、最初の印象は「うわー、皆めっちゃ英語でしゃべってる。やばいやばい」でしたね(笑)。

ほかにも日常的に英語のメールが届いたり、「Hi! KITOU san. ~~~」と急にチャットが飛んできたりするので、世界中の人たちと一緒に働けるグローバルな会社だとすぐに実感しましたね。

一方イメージと違って驚いたのは、グローバルな印象とは真逆で、かなりローカルな会社だと感じるシーンもあることです。僕の配属先が本社ではなく製作所であることも関係しているかもしれませんが、一つひとつの行事に皆が全力で取り組むところには圧倒されました。

最近も、僕が勤務している安城製作所全体で七夕の飾り付けをするイベントがあって、皆で願いごとを書いたのですが、僕の部署はそれだけで終わらせることはなく、新入社員紹介のボードやモニュメントを作るなど、イベントを盛り上げるために一致団結しました。大の大人が製作所内のイベントにも全力を注ぐ、こんなローカルな一面があるとは思いませんでした(笑)。

大竹:私は3週間インターンシップをした部署に配属されたので、そこまで大きなギャップは感じなかったかもしれません。ですが、安定している大企業に入社したいと思ってデンソーを選びましたが、会社として安定していても個々で見るとそうではない面もあるのは驚きましたね。

黒字の事業もあれば、赤字の事業があり、全ての事業が安定しているわけではありません。デンソーのように大きな会社であれば、どこかの赤字をどこかの黒字でカバーする必要があり、私が今携わっているプロジェクトは、まさに赤字をひっくり返すことを期待されているものです。

入社4年目で想像以上に責任感が求められる仕事に関わることになって驚いていますが、「利益が出なかった部分をサポートするんだ、私が黒字をつくるんだ」と思いながら日々働いています。

志賀:デンソーは大きい会社だと知っていましたが、想像以上に大きく多種多様なことをしているので、1つ壁を挟めばまったく違うことをしているのが印象的でした。

自分はこれに興味がある、やってみたいと思って社内公募に手を挙げれば、転職せずともやりたいことに挑戦できるところも魅力です。私の友人もソフトウェアの勉強を頑張りたいといって新しい部署へ異動し、活き活きと働いています。部署移動も海外出向も、自分の意思で選択できる点は良いところですね。

嬉しいことも悔しいことも経験し、さらなる成長を誓う

──皆様入社4年目と伺っていますが、これまでで嬉しかったエピソードがありましたら教えてください。まずは、鬼頭さんからお願いします。

鬼頭:入社3年目のときに、工場全体をよくするためのEF(Excellent Factory)活動に参加しました。たまたま僕の担当している部品調達のラインが対象になったので、リーダーとして活動を進めることになったんです。

部品が入ってくるところから生産までを、いかに効率よくするか考えて推進する活動を1年間行い、具体的には工数低減や在庫の減少に取り組みました。僕が発注をかけ、物流現場の方々が運搬するのですが、改善を進めたことで運搬作業が効率よくできるようになり負荷を減らすことに貢献できたのです。

それにより、物流現場の方々から「鬼頭くん、ありがとうね。やってくれてよかった。これからもどんどん楽にしていきたいから、一緒に頑張ってほしい」といってもらえたことは、嬉しい経験になりました。

──素敵なお話ですね。一方、苦労されたことは何かありますか?

鬼頭:仕入先の会社さんが被災されて生産が難しい状態になってしまったとき、現場に1週間泊まり込みで過ごしたときは苦労しましたね。

当時は貢献したい一心で現地に連れて行ってもらいましたが、緊急事態のなかでなかなか自分がうまく動くことができず、ひたすら力不足を実感して悔しい想いをしたんです。今後同様の問題が起きたときは、自分が先頭に立てるような実力を身につけたいと感じましたね。

ただし、悔しい想いをしただけではなく、改めてデンソーのすごさを感じた出来事もありました。

問題が起きたのは土曜日で、僕は月曜日に現場に行ったのですが、現場にはすでにデンソーの人が大勢駆けつけていました。

この件は、私の製造部に関わる問題だったのですが、他の製造部からも支援者が集まっていて、現場周辺のホテルはデンソーの人で埋まってしまうくらい多くの人が泊まり込みで現場復旧のサポートをしていました。そして役職が上の人たちも皆さん、部品を運んだりほかのサプライヤーさんに電話をかけたりするなど、泥臭い仕事も率先して行っていたのです。

そのような姿を見て、デンソーで働いている人は所属や役職関係なしに、困っている人がいたら助けようと自分から動ける人ばかりで、いい会社だと改めて実感しました。

世界初の製品に携われた喜びも、繰り返しのなかで成長できる実感も魅力

──志賀さんは、嬉しかった体験や苦労したエピソードなど何かありますか?

志賀:2022年9月現在入社4年目なんですが、過去3年間のなかで「世界初」の製品に携わることができたことは嬉しかったですね。私は空調系の製品を担当しており、 今後主流になっていく電気自動車においては、エアコン使用時の燃費が課題となっています。それを解決するために、燃費と快適性を同時に向上させる製品を世界で初めて創り出しました。

真冬の車内は温まるまでに時間がかかりますが、1分以内で温風が出てくる製品です。この製品は、短時間で温まるだけでなく、燃費も向上できるので、お客さまに喜んでいただけると思います。

──大竹さんは、嬉しかったり大変だったりした体験はありますか?

大竹:プロジェクトの話ではないのですが、「つらいことには嬉しいことがついてくる」ということを、仕事を通じて実感しています。

たとえば自身の業務についてほかの方に報告をするとき、あれもこれも伝えたいと思って話してしまうがゆえに情報過多になってはじめて聞く人にはまったく伝わらなかったり、質問されたことに対して頭が真っ白になってうまく答えられなかったり。あとから考えればすぐ回答できるようなことも、その時にはうまく答えられず悔しい想いをしたことが何度もありました。

ですが、そんな私に上司が「悔しいと思える人は、ちゃんと成長する人だから大丈夫」といってくれたことがあります。

自分のことをちゃんと見てくれていて、頑張りをわかって褒めてくれる人たちがいるということがすごく嬉しかったです。つらいことと嬉しいことを繰り返しながら、人は成長していくのだと感じました。

視野が狭くなりやすい就活時は、決めすぎずに幅広く見ることが大切

――皆様がこれまで経験してきたことを踏まえて、就活生時代の自分に何か一言アドバイスをするとしたら、どのような言葉をかけますか?

鬼頭:僕はもう少し幅広く業種を見てみたらいいんじゃないかとアドバイスしたいですね。もちろん、今の仕事は楽しんでいます。自動車業界の生産管理に携わっていて、たくさんの部署と関わりを持って多くの人と話せるのですが、自分は社会の中でも自動車の世界しか知らないと感じています。

今は自分の選択に満足していますが、学生のうちにもっとほかの業界も見ていたら別の可能性もあったのではないかと思うこともあるので、あまり決めすぎずに多様な業種や業界を見てみるといいのではないかと伝えたいです。

志賀:私も、もっと幅広い業種を見ろといいたいですね。就活時は視野が狭くなって業種で区切って選んでいたので、ここだと決めつけずにまずはいろいろと見てみて、良さを比較したらいいのかなと思います。エンジニア志望で、自分が好きなクルマ関係と専門分野の化学系で調べていましたが、もっと幅広く見ることで自身が大学時代に培った知識を活かせる就職先があったかもしれないと感じます。

大竹:私は、特に(自身に送る)アドバイスはありません。学生の頃、いろいろな会社を見たうえでデンソーに決めて今も満足しているので、逆によくこの会社を探し出してはるばる愛知まで来たねといいたいです(笑)。

──皆様今の仕事で成長を実感しながら、活き活きと働かれているのが伝わってきました。本日はありがとうございました。

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