大学で学んだ経営分析を活かして選んだIT業界とストレージビジネス

article image 1

大学時代は企業の経営分析に励みました。1年間で100を超える企業を研究し、注目した業界は30を超えます。就活の際にも企業の経営状況を重視し、IR情報から営業利益の高さやキャッシュフロー状況で強みを分析。そうして選んだのがデル・テクノロジーズでした。

私が就職した2016年当時は、ビッグデータがキーワード。現在においてもデータの利活用が求められているとおり、データは新しいビジネスやイノベーションの源泉です。そのデータを保有するのがストレージ製品。つまり、ストレージソリューションは可能性にあふれているんです。

とはいってもニッチなストレージ製品に対して、ピンとくる人はきっと少ないですよね(笑)。

スマートフォンで保存データの容量を確認するとき、ストレージという言葉に触れたことがあるかもしれません。こういったもののエンタープライズ(企業)版が、私たちデル・テクノロジーズの製品です。

クラウドサービスが広がっても、企業が安心してデータを保管したり、分析したりなどやりたいことを実現させるにはセキュアなハードウェア基盤は不可欠です。世の中のITサービスに栄枯盛衰があったとしても、ハードウェアそのものが不要になることはありません。

生成AIなど、技術の進化によって企業を取り巻くビジネス環境が常に変化する中で、技術者として学び続け、お客様のフロントを担うプリセールスというロール(職種)はとても楽しいです。

1年に1回の受注サイクル。外勤プリセールスが進める大規模案件

article image 2
▲オーストラリアの上司がジャパンオフィスを訪問

ストレージソリューションを提案するには、攻めの姿勢が大切です。

お客様が抱える課題は何か。将来どんなビジネスをやっていきたいか。今どんなデータを持っていて、システムをどうつなぎ込めば次のビジネスが生まれるのか──

入社当初、この業界で何十年もの経験を持つベテランのプリセールスの方々からそう教わってきました。

当社はストレージ以外にもサーバやネットワークなど幅広いポートフォリオを持っているので、どんな提案も可能。時代の変化やトレンドに合わせて素早く、そしてお客様の環境に適したソリューションを一貫して提供できるのが強みです。

今ではストレージソリューションの魅力を理解している私ですが、最初は技術の学習にかなり苦しみました。「技術」と一言で言ってもその中身は広く、専門用語の多さと技術の複雑さゆえになかなか理解できず、悔しくて泣いたこともあったほど。

「これも勉強しなきゃ、あれも勉強しなきゃ……。この資格も、あの資格も取らなきゃ……!」と、途方に暮れた時期もあります(笑)。「わからないのは当たり前」、「失敗しても損はしない」といった上司や先輩の言葉に救われて前向きになれました。

ある日、学習の仕方を変えてみたんです。やみくもに学ばず、お客様のシステム環境や提案と紐づけて学習してみる。すると、実務と知識がうまく結びつき、「わかる」「話せる」ことが増えていったんです。そうして、技術を通してお客様の課題が解決されることに楽しさを覚え、それがやりがいとなっていきました

ストレージソリューションの提案は、およそ1年かけて仕掛けていきます。何度もお客様の元へ通って情報収集を続け、理想像を描き、CxOクラスに提案します。大規模な提案ですので単独で動くのではなく、エンジニアチームや製品スペシャリストたちと常に連携します。

どうすればお客様のビジネス成果が最大化するかを根本に考えた上で、「当社のストレージ環境をどう活用すれば、お客様の競争力強化につながるか」という発想が求められます。セールス(営業)というよりもコンサルティング要素が強いと言えます。

長い年月をかけて受注につなげていく過程では、粘り強さが身につきました。同時に、いつの間にかすっかりストレージ製品に魅了され、ストレージ製品への愛が深まっていきました。

インサイド・プリセールスで経験値をあげる

article image 3
▲後述する“Future Women of Sales”のプログラムの一環として女性メンバーでイベントを開催

組織改編のタイミングで、ストレージを扱う部署にもインサイド(内勤)型のプリセールスのポジションが新設されました。それに合わせて、私も外勤プリセールスからインサイド・プリセールスにロールチェンジを打診され、挑戦はプラスになると捉えて異動を決めました。

じつは、外勤プリセールスとして働いた2年間でトップ層とのリレーションやビジョンを描く力を身につけた実感がある一方で、技術そのもののスキル習得や成長スピードをもっと上げたいと感じていたんです。

「さまざまな案件を幅広く担うことで、多くのPDCAを経験すればもっと早く成長できるはず」。そんな想いがありました。

また、結婚や出産、育児を見据えると、インサイドのスタイルで働くほうが個人の裁量でスケジュールを組み立てられるためフレキシブルに働けそうだと考えました。実際、インサイド・プリセールスになってから2度の産休、育休を取得しましたが、チーム体制も整っていてとても働きやすいです。

インサイド・プリセールスになると、担当するお客様数は数百社。外勤時代のように1社にフルコミットすることは難しくなります。お客様側の状況も異なり、ニーズが顕在化しているケースや納品までのスピードを最重視されるケースが多く、柔軟性と洞察力が身につきました

担当社数が多いということは、極端に言えば、お客様の明確な要求のみに応えるだけでも、いわゆる目標数字(KPI)は達成できるかもしれません。それでも私は、外勤時代同様にお客様とビジョンを共有し、目的を擦り合わせ、その上で提案することを大切にしています

時にはお客様のエンドユーザーの立場で考え、潜在ニーズを深掘っていくこともあります。仕掛け方や深く入り込むチャンスはいくらでもあるので、インサイド・プリセールスは自分のスタイルを出していきやすいと思います。

多くの案件を抱える分、システム導入前後のフェーズでトラブルが発生するときも。真正面からお叱りを受けても逃げずにフロントに立ち、テクニカルサポートや製品担当のプリセールスを巻き込んで、一緒に解決に向けて動いていきます。外勤やインサイドといったスタイルにかかわらず、チームプレーで進められる点は楽しいですね。

ロールモデルが多い環境──グローバルで活躍するワーキングマザーの存在

article image 4
▲ハイブリットワークでフレキシブルに働きながら、2人の子育てを楽しむ

私が現在所属するNextGen Presales Academy(通称NGPA)は、新卒含め若手メンバーが多い組織。次世代のリーダー育成を目的につくられたため、当社の中でも教育体制やフォローアップが充実しています。

後輩育成に興味があった私は、業務と並行してアジア・パシフィック・ジャパン(APJ)地域における女性のキャリア開発・長期就業を支援するプロジェクト“Future Women of Sales”のジャパン・リード(日本法人におけるプロジェクトリーダー)にも立候補しました。

APJで決めたテーマに沿って、日本法人でどう実行していくか、役員をアサインしてどんなメッセージを若手女性社員に語ってもらうかなど、現在さまざまな企画をしています。

グローバルとの関わりが増えると、女性リーダーの多さに驚きます。NextGen Sales Academy(通称NGSA)組織のVice Presidentもオーストラリア在住のワーキングマザーですし、Future Women of Salesで携わる上司もシンガポール在住のワーキングマザー。ロールモデルがたくさんいるんです。何歳になっても、ライフステージがどう変化しても、私も私らしくキャリアを重ねていきたいという想いが自然と湧いてきます。

文系出身で外国人の私に対してもサポーティブな環境で、意見を大切にしてもらっていることを入社時から感じてきましたが、あらためてダイバーシティをエンパワメントする環境であると感じています。

Future Women of Salesのプロジェクト以外にも、チームビルディングやランチ交流会の機会が多くあります。ラウンドテーブルの場も頻繁に設けられており、誰でもフラットに意見が言える環境です。新卒メンバーも、他業界から転職してきたメンバーも、誰のどんな意見もウェルカム。バックグランドがさまざまな人が集まっているので、新しい視点を学ぶことが多いです。

私自身、技術の世界で技術を提案する仕事に楽しさを感じていますが、ここに至るまでの道のりでは、一つひとつ壁を乗り越えてきました。

どうすれば技術の難しさに圧倒されず、自分のものとして吸収してお客様へ価値発揮できるのか」。私の経験を後輩たちへ伝えることで、後輩たちがそれぞれ楽しく成長してほしい。可能性に溢れるストレージ製品を扱うこの仕事を、お客様ともっと楽しんでほしいと思っています。

育児が落ち着けばまた、外勤のプリセールスにチャレンジしても良いかもしれないと感じていますが、直近はインサイド・プリセールスとしてお客様と向き合い、そして後輩育成・女性のエンパワメントに貢献していきたいですね。

プリセールスとして活躍する女性社員の動画はこちらからご覧ください。