総合職採用から、思いがけず始まった技術職のキャリア

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▲VMware社主催のVFORUMにて講演も行った

新卒で日系大手の保険会社に事務系総合職として入社しました。

インターンシップで参画した資産運用の部署へ配属されるかと予想していましたが、実際は「情報システム部門」に所属となり、思いがけず技術職のキャリアが始まりました

新人時代に意識したことは、今までの当たり前を疑うこと。金融業界はとくに堅牢なシステムが求められるために、システム更改の際に“現状維持” で進めることも多くありました

現状に対して理想はどういう状態か。世の中のニーズを反映しているのか。慣例を疑い、現実と理想のギャップに着目し、気になることは率直に意見するよう努めました。

「今後のXXを考えると、現状はYYという課題があります。そのためZZという最新技術を活用してこうしませんか?」いう問いかけは、上層部にも納得が得られやすい切り口でした。

先輩と同じことをしていても目立ちませんし(笑)。元来の目立ちたがり屋の性格も相まって、人とは少し違った視点で仕事を進めました。

そして4年目を迎えると、VMware社主催のNext Leaders Programに選ばれました。同業他社の方々と共に1年間、中長期のデジタル戦略ディスカッションや米国視察を行うなど、学びに溢れるプログラムでした。VMware社のエバンジェリストが語る日本市場の展望は新鮮である一方で、日本のエンタープライズにおいて、IT部門がビジネス変革にコミットしていく必要があるそのドライブを自分自身が担っていきたい──そう思うようになりました。

もっとクロな視点で物事を考え、インパクトを出したい。そのためには速度をあげて成長しなければいけない。そうして選んだのがデル・テクノロジーズ(当時EMCジャパン)でした。 

プリセールス経験を通して、さらなる先のキャリアを描く

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▲今でも関係が続く同僚と香港でのNew Hireトレーニングでの一コマ

2018年、お客様担当のプリセールス(アカウントシステムエンジニア)として入社しました。日系から外資、事業会社からベンダーというドラスティックな変化はチャレンジでしたが、サポーティブな社風のおかげで、いわゆる“外資”のカルチャーや、“売る側”という立場には自然と馴染みました。新規開拓に関しても、事業会社で自身が抱えていた課題を同じように持つ担当者を見つけることで突破口を開いていきました。

デル・テクノロジーズのプロジェクトは自分ひとりで進めるものではありません。単独のソリューションを売るわけでもありません。製品担当のプリセールスなど、各プロフェッショナルのスペシャリティを結集して、コンサルサービスからHCI/ストレージ/バックアップのトータルソリューションまで受注するなど、シンボリックな大型プロジェクトを進めることができました。

お客様が実現させたいこと・やってみたいことをくみ取りソリューションに落とし込んで提案にまとめあげるのがプリセールスの役割。それが、お客様がデル・テクノロジーズのプリセールスに感じる価値でもあります。

業務と並行して、中長期のキャリアビジョンについて上司とよく会話していました。私の大きな目標は2つ。デル・テクノロジーズ内でエンタープライズアーキテクトになること、そして、日本のエンタープライズでCDOになること。

日本企業では、IT部門がIT屋にとどまってしまうケースが多くありますが、その状況を打破していきたい。テクノロジーを活用して本業のビジネスでどう稼いでいくかにコミットしたい。そんな想いを知っていた上司から2020年11月、物流業界のお客様のDX戦略室へ完全出向する機会をもらいました。

ビジネスとITを両輪で回す力を身につける

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主にビジネス部門のメンバーで構成されるDX戦略室へ単身で飛び込みました。新たなビジネスモデルの実現に向けて、IT面でケイパビリティを確認してIT戦略を立案する、エンタープライズアーキテクトとしての仕事が求められました

物流知識がなくても、「どうあるべきか」をまず考えてみる。考えを担当役員や部長にぶつけ、ときには厳しいフィードバックをもらいながら再考し、また意見する──その繰り返しで、お客様の一員として改革を進めるパートナーを目指しました

最終的には、当初の想定よりも長い1年半の間、DXオフィスのプロジェクトに携わりました。

“IT”と“ビジネス”を両輪で掛け算する仕事を経験し、自分のこれまでの知識がビジネス起点でも貢献できることを実感しました。

出向経験を通して、ベンダーとしてあるべき姿も明確になりました。

事業会社の立場からすれば、どの製品・サービスであるかよりも、やりたいことを理解してくれる人であるかアーキテクトを考えて全体をデザインできる人であるかを求めていることにあらためて気づきました。やはりエンタープライズアーキテクトになっていく必要があると強く思い、自分が進む道への自信も持ちました。

大きな裁量と高い期待をもらいながら、やりたいことが実現できる環境

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帰任した2022年からは、プリセールス組織横断であらゆるお客様に対してビジネスデベロップメントを行っています。マルチクラウドやデータマネジメント領域における新製品の戦略立案などにも携わっており、特定のお客様への“点”の価値発揮から、“面”に対する価値発揮へ変化してきています。

プリセールスに始まり、DX戦略室、そしてビジネスデベロップメントやマーケット戦略立案と、デル・テクノロジーズ社内においてユニークなキャリアを歩んでいます。

また、私自身は、ハードウェアベンダーとしてセールスする難しさも楽しさのひとつだと感じています。

ただ「トレンドだから」という理由で選ばれるのは退屈に思うんです。ハードウェアを軸にしたソリューションに付加価値をつけることで、“自分だからこそ選ばれる”──それがやりがいになります

当社はポートフォリオの幅が広く、製品への信頼性も高いです。そして、日系ベンダーでも外資コンサル会社でも、どの外部パートナーともアライアンスを組むことができ、自由度の高い提案が可能です。

大きな裁量と高い期待をもらいながらやりたいことができているから、入社以来、毎日が充実しています。

当社にはさまざまなロール(職種)がありますし、上司たちが本気で私の将来に向き合ってくれる環境です。未経験の方であれば、入社後に“これだ!”というものを見つけやすい環境でもあると思います。

日系企業と外資企業の両方で働いた私が感じるのは、デル・テクノロジーズには、日系と外資がミックスしたカルチャーがあるということ。いい塩梅なんです(笑)。イノベーションへのアグレッシブさと、サポーティブなカルチャーが共存するため、技術経験がある人も未経験の方も、「自分はこうしたい」と発信することで、キャリアを最高に楽しんでいけるといいなと思います。