サーバーって何ですか?──IT知識ゼロで飛び込んだテクノロジーの世界

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大学卒業後、人材派遣紹介サービスの営業として就職しました。千葉エリアを担当し、新規開拓がメイン。飛び込み営業も含めてアグレッシブに新しい案件を獲得していました。当時も今も、新規営業が好きなんです。失敗しても大丈夫と言っては語弊があるかもしれませんが、既存のお客様を引き継ぐ場合とは異なり、自分色でアプローチできるところが好きなんです。

突破力とコミュニケーション力を武器に営業実績を残した一方、商材の特性上、派遣スタッフの就業状況がコントロールできない点などに歯がゆさを感じていました。また、実力主義の環境で営業力を試したいという想いも膨らみ、異業種であるIT業界への転職を決めました。

未経験ながら、今後のビジネスを動かす要素はITではないかと考えたんです。規模感と商材の幅の広さがあれば提案の優位性もあるだろうと考え、EMCジャパン(当時)へ入社を決めました。入社時のポジションはアソシエイトインサイドセールスNext Gen Sales Academy(通称NGSA)という、IT未経験の若手営業を育成する部署(プログラム)に配属されました。

入社した当時は「サーバーってなんですか?」と質問する状態だったので、アソシエイトとして基礎から学んでいくのが最適なステップだろうと判断したんです。

異業種からの挑戦でも変わらない、「営業」の共通項とは

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アソシエイトインサイドセールスのミッションはリード獲得

お客様に当社を気になってもらうために、何をフックに・どうやってリード化させるのかは、事前リサーチとキーワード収集が肝となります。商材の金額感や、IT領域は経営にも関わる点から独特の難しさもありますが、「人」に対するファーストアプローチは同異業界からでもやっていけると自信を持ちました。

IT知識に関しては、NGSA組織には専属のトレーナーがいるのでタイムリーな質問ができますし、トレーナーと1on1の形で相談することも可能です。NGSAでは学ぶことが奨励されているので、業務時間の10%ほどをトレーニングに費やしていましたね。

もともと勉強することが好きで、前職では派遣事業における法律知識なども楽しく学んでいましたが、技術の世界の場合、日進月歩で新しい技術や事例が生まれます。学びに終わりがなく、日々アップデートしていく必要があります。ひとつを知れば、その背景まで気になって“技術の歴史”を調べたり、製品を競合比較すると、どういった課題がどんな機能開発につながったのかを深掘りしたりと、知りたいことがどんどん増えるんです。IT業界に入って数年経ちますが、技術の勉強は奥が深く、飽きません

そうして8カ月でアソシエイトインサイドセールスを卒業し、インサイドセールスにプロモート(昇進)しました。ミッションの難易度も上がり、次に求められるのは案件のドライブ。インサイドセールスは自分でお客様を持ち、案件をクローズするまで担当していきます。

エンタープライズ(大手企業)を担当するやりがい

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製造業界のインサイドセールスとなり、担当社数はたった3社でした。全国の拠点や工場、グループ会社への新規アプローチが発生するとはいっても、限られたお客様の中で数字を達成することや、日本を代表するメーカー様のビジネスを支えるものを売る”ことへのプレッシャーがありました。

たとえば医療機器やカメラなどの新しい製品を開発する際、サーバーなどのインフラ製品の組み込みが発生するなど、あらゆる新規ビジネスに私たちのIT技術は欠かせない存在なんです。

インサイドセールスは外勤営業(AE)とペアを組み、AEが描くアカウントプランの実現に向けて実務に携わります。製品担当やサービス担当など、社内のあらゆる部署と関わり、チームワークをつなげていく立場。誰を巻き込んで仕上げていくのか、形にするのは自分です。

とある電機メーカー様で、基幹システムを刷新するプロジェクトに携わったときのことです。提案から決定まで、2年がかりで仕込んだ案件でした。競合他社製品のリプレースはもちろん、自動化など新しい領域も私たちに任せてもらえる大規模案件となったのですが、こういった規模感・長期間の仕事は、エンタープライズのIT営業ならではだと思います。

入社当初から漠然と「いつかはAEに」と考えていましたが、このときのAEの方の巧みな役員接点、ニーズを的確にキャッチしたプレゼンテーションなど、エンタープライズ営業の姿を間近で見たことが刺激となり、「自分もAEとなってビジネスをドライブして結果を出していきたい」という気持ちが強くなりました。

トレンドの技術が生まれる中で、ハードウェアカンパニーでチャレンジする理由

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▲育児にも奮闘中。子どもたちとの時間は忙しい日々の癒しにもなっています

そうして2021年8月、オープンポジションに応募してAEとなりました。ずっと思い描いていた目標のひとつがかないました。トラブル時に率先して前に出るのはAEでしたし、インサイドセールスの「内勤」という立場は、どこかで守られているような感覚もありました。AEになると責任の重さが違いますね。

また、仕事に対する視点も変わります。AEは3年後、5年後のお客様との関係性をプラニングして、チーム全体を見る立場。どういう課題を案件化させ、社内の誰に何をどう言ってもらうかまで緻密に描いていく。実務を進めていくインサイドセールスと比較して、プロジェクトメンバーとの関わりが一段深まり、ワンチーム”をより実感するようになりました。

入社以来、単独でお客様先へ訪問、提案したことがないんです。ひとりで何かを達成するのではなく、マネージャーやエグゼクティブクラスを巻き込み、エンジニアやサポートチーム、サービスチームからスペシャリストを呼んで、さまざまな役職やチームが一丸となってひとつのプロジェクトを受注し完遂するやりがいを、まさに感じています。

エンタープライズのAEはベテランのプロフェッショナルが多く、製造業界担当のチームでは私が最年少なんです。最年少でこのロールに就いたチャンスを活かし、やれるところまで頑張っていきたいですね。

デル・テクノロジーズに対してハードウェアカンパニーのイメージがあるかもしれませんが、私たちは総合ITベンダーです。扱える商材は多岐にわたり、提案上の制約もありません。

AEとしてはまだ1年生。豊富な知識と経験を持つベテランの方々から学びながら、プロフェッショナルのAEを目指して楽しんでいきたいと思っています。