「就職活動」は、自分の専門性がもう1度選べる絶好の機会

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高校までアメリカで育ち、大学進学・就職は日本を選び、2020年にデル・テクノロジーズへ入社しました。

日本を選んだ理由は、日本では就職活動(就活)のタイミングで自分の方向性が転換できるから。これは、欧米はもちろん、アジアにおいても特殊な環境です。大学で夢中になった国際政治のように、もう1度、自分の専門性を新たに見つけたいと思っていたんです。

そんな私の考えにぴったり当てはまったのが、Finance Development Program(以下、FDP)でした。ファイナンスに興味があったというよりも、FDPのプログラムそのものに魅力を感じました

FDPは、デル・テクノロジーズがグローバル全体で募集する新卒社員向けのプログラム。2年間かけてインプット(授業)とアウトプット(現場)の両方から知識を身につけて、ファイナンスを学びます。日本は主にアジアパシフィックや中国のメンバーたちと授業やケーススタディに参加することが多く、入社直後から、グローバルな舞台にいることを味わえる環境です。

プログラムは6カ月ごとのセメスターに分かれており、FDP1年目の1~2期目はクラスウィークが開催され、オンライン授業に参加します。ファイナンスの基礎から当社におけるファイナンスまで体系的に学び、習得度をはかるテストも受けます。

2年目は実践形式で世界中の同期たちとチームを組み、3期目では架空のプロジェクト、4期目では実在する社内のプロジェクトにアサインされ、みんなで取り組んでいきます。

また、授業/プロジェクトと並行して、4つの部署(現場)をローテーションで経験していきます。リージョナル・カンファレンス(APJC)やグローバル・カンファレンスが開かれたり、ダイバーシティやウェルネス&ハイブリッドワークなどをテーマに扱う、“ピラー”と呼ばれるバーチャルな委員会にも参加したりして、世界各国のメンバーとのつながりも多いです。FDPの評価は、ローテーションでの評価はもちろん、テストの成績や業務以外の部分におけるインパクト、委員会での取り組みなども対象になります。

授業とローテーションを同時並行で経験していくことで、インプットとアウトプットの両輪で知識が循環します。ファイナンスというポジションの特性上、年次や役職がはるかに上の人たちと直接働く機会も多く、とても早いスピードで成長できたと感じています。

ファイナンスとは、曖昧さと向き合い、作っていく仕事である

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会計やビジネスを専攻していなかった私にとって、“ファイナンス”には堅いイメージがありました。実際のファイナンスとは何か。それを体感できたのは、ひとつめのローテーションであるスモール・ビジネス組織での仕事でした。

Assistant Finance Controllerとして、特価承認と呼ばれる仕事を担いました。営業組織から申請される、製品の販売価格の割引率についてその妥当性を判断する業務です。

利益率や業績、今後のビジネスの見込みなど、多方面から情報やデータを集め、状況に応じて「ここは安全な道を行くべき」と却下したり、「将来を期待してリスクを負ってみましょう」と後押ししたりして判断していきます。そして、その割引対応が有効だったかという点が次の議論になります。そもそも“有効性”をどう定義するのか、その上でどう判断するのかといった部分から、ファイナンス担当が作っていくんです。

会社統合による影響もありますが、営業プロセスや判断の基準となるルールには、ある種の余白が存在します。明文化されている内容だけでは判断できない事象もありますし、会社の成長を考えたときにどんなリスクを受け入れるか、どう判断するか、という点はいわば曖昧なんです。漠然としたものに向き合っていくのがファインナスの役割であり、おもしろさだと学びました。リーダー陣からもよく、「曖昧さを切り抜けるのが重要」「もっと良くする方法はないか」と問われます。この2年間を振り返ってみると、単純作業はほとんどなくて、考える時間がとても多かったですね。

4つの部署を経験して感じた、自分の「得意」と「好き」の違い

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▲Global Conference@シンガポールで各国の同期たちと集合

心配症ゆえにきちんと物事を進めたい私にとって、4つめのローテーションであるInternal Audit(内部監査)部門は、自分に一番マッチするだろうと当初予想をしていました。しかし、実際に働いてみると物足りなさを感じたんです。細かい性格が業務で活かされた面もありますが、得意ゆえに、他の部署より成長感が足りないような感覚だったんです。それぞれの部署を経験し、比較することで、自分のキャリア観・仕事観が明確になりました

所属先のディレクターと、ローテーション開始時にいつもパフォーマンス・プランを立てるのですが、これが自分を客観視して内省する機会となり、成長の実感やビジョンの明確化につながったように思います。

私が仕事を通して叶えたい成長とは、ハードスキル/ソフトスキル両方の向上。そして、ビジネス(フロント)に近く、ダイレクトに仕事の反応がわかること・動きが早い仕事に対しておもしろさを感じるんだと気づきました。これは、学生時代・就活段階ではわからなかったことでした。働いてこそ見えてくるものなので、FDPのローテーションはとても貴重でした。プログラム終了後は、自分の志向や適性も踏まえて本配属が決定します。具体的になったビジョンや目標を掲げて、本配属先での仕事をスタートさせられる点もこのFDPの魅力です。

インスパイアされる人達の中で見えた理想のリーダー像──これからもチャレンジを重ねていく

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▲Japan CFO/Global Business Operation VPのDavidさんと、Japan FDPメンバーと大手町オフィスにて

2年間のプログラムを通して、たくさんのマネージャー方と出会い、経営層の方々とも接してきました。どのリーダー方も、将来、私が目標にしたい部分を持っていらっしゃいました。

また、「リーダー」と一言で表しても、さまざまなタイプがあることを学びました。“外資系企業の女性リーダー”というキーワードを聞くと、「男性社会で戦っていく」「強さが溢れる」などのタイプを想像しやすいですが、私が出会った一人の女性リーダーは、コミュニケーションをとても大切にされる人で、温かみがある方でした。もう一人は、論理的で合理的ゆえのクールさを持ちつつも、シビアさの中に優しさが滲み出る方でした。

各国から集まる同期も優秀な人ばかり。同じプロジェクトに取り組んでも、物事の着眼点や思考スピードの早さを尊敬します。文化や慣習が異なる環境に身を置くと自然と視野が広がります。

入社時から「いずれリーダーになりたい」と思っていましたが、尊敬する上司や同期の姿を見て、リーダーに求められる資質を知り、今の自分とのギャップも客観的に把握できるようになりました。今の私に足りないものは、“patience”。チームを信頼し、チームから信頼され、寛容さを持ち合わせた人になりたいですね。

2022年9月からはGlobal Business Operationsの部署に本配属し、事業部内のビジネスパートナーをファイナンス面でサポートしていきます。就職活動のときに感じた、「この会社が良い」というフィーリングは間違っていなかったと思います。どんなシーンでも120%の努力を注ぐタイプですが、家族との時間や息抜きも大切にしながら、オン・オフのバランスもうまく取って次の部署でもチャレンジングな仕事を続けていきたいです。