ファーストキャリアはインプリメンテーションエンジニア。国を越えて見たかったもの
私は中国で生まれ育ち、大学院まで中国で過ごしました。通信分野で修士号を取得後、グローバルに展開している通信メーカーの中国支社にプログラマーとして就職。働くうちに、モジュールの一部ではなくシステムの全体像がわかるポジションに就きたいと思うようになりました。
同時に感じた想いは「See the world!」。友人の影響もあり、中国以外の国に出て、世界を見てみたい想いが湧きあがりました。
ファーストステップとして選んだ国は、シンガポール。EMCシンガポールへ転職することになりました。そして、インプリメンテーションエンジニアとしてのキャリアがスタートしました。
インフラ領域は初めての挑戦だったので、毎日が新しいことを学べる刺激的な日々。優秀なインプリメンテーションエンジニアとは、テクニカルにも強く、お客様とのコミュニケーションにおいても強さがある人を指します。メンターやマネージャーからクライアントとのリレーションシップやコミュニケーションを教わり、テクニカル面では自己学習に励み……。あっという間の4年間でした。
英語が通じると思いこんで、いざ来日。D&Iが根付く環境に救われた
当時の仕事は充実していた一方で、シンガポールでの暮らしに飽きてしまったんです(笑)。また、次のキャリアとしても「プリセールス」を目指すようになりました。とある金融案件で外勤営業(Account Executive)と連携し、私がプリセールスを担うようになったことがきっかけで、自分でソリューションを作って提案すること・お客様をコンサルして導いていく過程に魅力を感じたんです。本格的にプリセールスの仕事がしてみたいと思いました。
ただ当時シンガポールにはプリセールスの募集がなく、勧められたのはEMCジャパン。面接を受けて、晴れて日本へのリロケーションが決定しました。
これまで日本語の学習経験はなく、リロケーションが決まった後でも日本語を勉強しませんでした。なぜなら、日本では英語が通じると思っていたから。来日1日目にして「日本では英語が通じない!!?」と気づきました(笑)。おもしろいでしょ(笑)。
幸いなことに、配属先のグローバルインバウンドチームは皆さん英語で話してくれました。英語が苦手な人も英語でコミュニケーションを取ってくれたので、飲み会なども楽しく過ごすことができました。チームの優しさや温かさを感じましたし、相手に合わせて言葉や言語のレベルを使い分けるのはD&Iのひとつだと思います。
毎週マネージャーとのメンターセッションもあり、1年かけてプリセールスのスキルセットを習得。産休に入るまでの約7年間、プリセールスとして働きました。
飽きる暇もない楽しさ。「好き」が溢れるワークカルチャー
シンガポールは4年で飽きてしまったのに、日本にはもう10年います。飽きない理由は、毎年チャレンジの機会があるから。
プリセールス組織ではグローバル全体でさまざまなプログラムがあり、マネージャーなどから推薦や紹介を受けて、毎年何かのプログラムに参加しています。
この10年間、いつも何かしらの成果発表やプレゼンテーションに向けて取り組んでいるので常に忙しくて(笑)。育児を始めてからは、時間が本当にありません(笑)。
CTOがアンバサダーを務めるWorkstreamイベントの日本代表になったり、Tech Summitのモデレーターを務めたり。グローバルのプリセールス組織におけるWomen In Actionイベントのキャリア講演など、いろいろなイベントをリードしてきました。
直近では、シンガポールやインド、オーストラリアなどアジア・オセアニア各国からメンバーを集めてFSI Vertical practiceと呼ばれるプログラムに参加。オープンバンキングを研究して、経営層への発表に向けて準備しています。
社内(グローバル)には私たちが扱う研究テーマのコア技術のエキスパートがいるので、すぐにつながって気軽に質問できる環境です。業務そのものでなくても技術の相談ができたり、交流が持てるオープンなカルチャーは嬉しいですね。社内のつながりが増えた結果、また別のプログラムを紹介してもらって新しい機会(Exposure)に恵まれる。10年間このサイクルが回っています。
必要なことはタイムマネジメントと積極性!やりたいことを発信して、手を挙げて。自分ひとりでだとできないことは誰かにAskすれば、この環境を最大限楽しめると思います。
仕事も育児も両立させて、次のキャリアを実現させる。デルにはその環境がある
私、テクノロジーが好きなんです。特にカッティングエッジのテクノロジーが大好き。テクノロジーをもっと学んで、活かして、次に叶えたいキャリアがあります。
実現させたい夢を持っているので、忙しくてもがんばれる(笑)。自分のモチベーションもありますが、がんばるための環境が揃っている点にも支えてもらっていると感じます。
日本でも、多くの会社で産休・育休からの職場復帰が奨励されていますが、それでも現実的にはワーキングマザーって本当に大変。
デルには、ワーキングマザーに対するリスペクトがあります。メンバーもマネージャーも、みんながワークライフバランスの大切さを理解していて、とてもサポーティブ。日中に休んでしまった場合は夜間にカバーするなど、柔軟な働き方が認められています。大事なのは「Do the Best Performance」。こういう働き方ができないと、家庭と仕事の両立は難しいですよね。
また、人に投資するカルチャーも好き。ユニークなポイントかと思います。
私は今、「エンタープライズアーキテクト」になることを目指しています。
お客様のCXO層に企業変革やIT戦略を提案するアーキテクト職は、求められる知識レベルも経験値もとても高いのですが、このアーキテクトになるためにさまざまなサポートを受けています。
私が描くキャリアの実現のために、マネージャーはいつもサポートしてくれます。先日も、そのポジションに就いているオーストラリアの人を紹介してくれて、その人と1on1ができました。所属が違っても、サポート体制や応援する姿勢がありますね。デルの人は、根っこから人助けが好きな人が多いのかなと感じます。また、マネージャーそして役員クラスまで、社員一人ひとりのキャリアを大切にしてくれる。メンバーが楽しく仕事に取り組むには、そういったソフト面のサポートや応援も大事ですよね。
母になってからはとくに、タイムマネジメントの難しさを痛感しています。以前、従業員リソースグループ(ERG)のひとつである“Women In Action”でワーキングマザーの講演に参加したときのこと。「Priority in Life」がテーマのセッションで、私よりもお子さんの数が多い人が、24時間の中でうまくタイムマネジメントされていたんです。誰かのお話を聞いて、『他の人にできるなら私もきっとできる!』とポジティブになれることも。
人とのつながりによって、インスパイアされ、モチベーションもインスピレーションももらえる。Askする限り、オポチュニティがどんどん巡ってきますし、自分の可能性は無限に広がります。そういう環境で好きなことに取り組むと、忙しさも楽しい。自然に「I will make time!!!」になりますよ(笑)。