日系ベンダーからデルへ。外勤、インサイドセールスを経て得た学び

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大学卒業後、IT業界で働く知人に影響を受け、日系ベンダーへ営業として入社しました。

会社を背負い「○○といえば坂本」と覚えてもらうことを目指していたのですが、ソリューションごとにフロントが異なる分業制に歯がゆさを感じる時があり……。

自分がフロントとしてさまざまなソリューションを提案したいと思い、転職を決めました。

デルを受けたきっかけは、率直に外資って格好いいなと(笑)。

それに、業界トップクラスのネームバリューをもって、大きな提案ができる点が魅力的だと思いました。

デルの面接を通して、インサイドセールスはバリバリの営業だと理解していたので、外勤からインサイドセールスになることに違和感はなかったです。

とはいえ電話とメールでお客様と関係が築けるのか、営業として価値を発揮できるのか不安もありました。「インサイドセールスでも売れる」という実感を持つまで2、3カ月ほどかかりました

デル入社後は、公共案件を扱うパブリックと呼ばれる組織に所属しています。

中央省庁、地方自治体、教育機関がお客様です。

案件はSIerと協業するチャネルビジネスと、デルがフロントとなるエンドダイレクトビジネスがあります。どちらの案件もプロダクトではなく「ソリューション」を提供するのが仕事。サーバが欲しいという問い合わせだったとしても、なぜ必要か背景を深堀りして、ソリューションとして提案します。

インサイドセールスが請け負う案件として、数千万円以上の複雑な案件になると、通常はAEと呼ばれる外勤営業がメインフロントを務めるのですが、インサイドセールスの自分がフロントを務めて数億円の案件を受注したことがありました。

始まりは「パソコンをX台導入したい」という具体的要望でしたが、私たちはプロダクト売りではありません。

ヒアリングを重ねてお客様に必要なものを考え、ソリューションを提案することで大きな受注に繋げていきます。製品営業、保守サポートを担うサービスセールス、構築コンサルチームなどさまざまな部署と連携してプロジェクトを進めていきました。

インサイドセールスの効率性って、お客様にとってもプラスなんですよね。

会って話をする必要があるのか、はたまた別のことに時間を使うかお客様起点で設計できる。お客様も私たちもお互いにメリットが大きいと感じます。

そして、インサイドセールスでは、一度のコミュニケーションにおける濃さを意識します。直接会わない分、細やかな部分には注意が必要です。またIT領域は、お客様ごとに理解の深度や導入速度が異なります。お客様それぞれに合った提案の進め方や説明の仕方を心がけています。

社内公募で掴んだキャリアチェンジ──技術営業として歩む新たな道

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プロダクトやソリューションの幅が広がると、技術営業 (通称TSR*)と呼ばれる人たちとの協業が増えました。

*Technical Sales Representative 内勤の技術営業 

TSRの人たちは「正確で早い」を大前提に、通常はできない(と思われる)ことを突破していくんです。知識量、視野の広さ、発想力で難しい要望も叶えてしまう。

すごく格好いいなと思い、TSRとしてキャリアパスを歩みたいと思いました。

デルのキャリアは社内公募制なので、自分からマネージャーに希望を伝えて異動を叶えました

当時の僕にはシステム構築の経験が足らず、エンジニア出身の技術営業と比較すると知識面で劣っていました。でも、同じロールである以上、知識レベルの差は許されません。

積極的に、そして必死に勉強しました。

デルの中に学ぶ環境は整っています。外部の資格取得も奨励されていますし、社内のトレーニングも豊富。製品、ソリューション、技術トレンド、競合との差別化ポイントなど内容もさまざまです。

技術に興味があれば、新しいことがどんどん学べてとても楽しいと思います。

この10年で異業種からの中途入社者をたくさん見てきましたが、活躍するかは自分の学習意欲・積極性次第だと感じます。おせっかいな人が多いので、わからないことがあれば、どんどん質問して頼れば大丈夫です。

経験を重ね広がる視野と提案力──入社10年目で獲得した「営業最優秀賞」

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▲President’s Clubの賞状と副賞(Sonosのポータブルスピーカーを選択)

TSRとして想い出に残っているプロジェクトは、京都大学へのスパコン導入の案件*です。

外資系企業であるデルは、日本においてスパコン分野で遅れを取っていました。製品としても会社としても信頼性があがってきた中で、提案の機会をいただけました。

京都大学が求める性能の実現にどうアプローチするか。会社を背負う気持ちで、TSRとしてサーバ、ストレージ、ネットワークの構成を組み上げました。

異動前から大規模で複雑なスパコンに携わってみたいと願っていたので、非常に嬉しかったです。

*京都大学基礎物理学研究所 理論物理学電子計算機システムをリプレース 。新スーパーコンピューター システム「Yukawa-21」に、デル・テクノロジーズのサーバ システム一式を採用し、約3.8倍の性能向上を実現:

https://www.delltechnologies.com/ja-jp/blog/yukawa-2_poweredge_casestudy/

そしてTSRとしては2年目、デル入社10年目にPresident's Clubという賞を受けました。これはアジアパシフィック地域における年間の営業最優秀賞です。公共案件は提案してから決定するまで1、2年かかります。この表彰は、単年度の実績ではなくキャリア10年の蓄積だと感じます

振り返ると、仕事の向き合い方やお客様のビジネスに対する自分の捉え方が大きく変わりました。

昔はとにかく目先のことに目が向きがちだったんです。営業数字、お客様との会話……。すべてが短期スパン。10年経た今、何がお客様にとってベストか長期的視野で考えるようになりました

そうすると提案の描き方も進め方も変わり、結果として実を結んだと感じます。

働きがいのある環境とカスタマーファーストの精神──僕がデルで働き続ける理由

同業界を転々としていく人も中にはいますが、僕にとってデルはすごく働きやすい。

パフォーマンスは求められますが、上から無理強いされて仕事をしたことはありません。分の裁量で仕事を決められる心地よく仕事ができます

マネージャーがメンバーの働きやすさを重視してくれているので、チームでもその働き方が浸透しているんです。個人が自立しています

コロナ禍でフルリモートワークになりましたが、オンラインになっても困ることはありませんでした。チャットでのコミュニケーションも多く、自然と協力しあう環境です。

ちょうど子どもが産まれたタイミングだったので、常に子どもの近くで子育てに参加できる環境で働けることに感謝しています

チームとしても会社としても、一体感を感じる部分も好きですね。

デルとして今どういったエリアに注力しているかというメッセージや、リーダー陣が考えていることを共有される機会が多く、どこに向かっているか理解できる。

コーポレートビジョンだと実務からは遠いというか……。2、3年後の目指す先や戦略を知ることで、実務において自分がお客様に対して何をやるべきか見えますし、納得度も高い。

売ること自体が目的化していた自分が成長できたのは、こういう背景もあると思います。

ビジネスとしても転職先としても、クラウド市場の伸びは大きいので、そういったトレンドの技術を学びながら最前線で働くことも魅力的だと思います。

クラウドが熱い中で、ハードウェアメーカーとしてスタートとしたデルの特徴はサーバ、ストレージ、ネットワークを全て持っていること。互換性が担保できてサポートしやすいことは、お客様にとって利点です。

デルの立場であれば、クラウドでもオンプレミスでも両方提案できます。提案するために自分の知識が広がりますお客様の目的達成のために手段を狭めず「最後に選ぶのはお客様」である点が好きですね。

デルのカルチャーコードに「カスタマー」がありますが、働く上でも「カスタマーファースト」が大事。

お客様の状況を差し引いてトレンドを提案するのではありません。お客様に寄り添って、多角的に提案するのがデルの役割だと思います。

次のキャリアとしては、外勤営業はいつかもう一度やりたいと考えています。

僕は営業としてインサイドセールスとTSRの両方を経験し、社内の動かし方を熟知しています。要望を実現させるための突破力は高まっているはず。

直近の目標は象徴的な事例案件を生み出すこと。足元では資格取得などスキルアップを怠らず努力を続けながら、複合的に提案することを常に意識していきたいです。

大きな提案を増やして、またPresident’s Clubを狙いたいです。そして次こそ……。コロナで中止になってしまった海外の報奨旅行にも参加したいです。