「THE STAY OSAKA 心斎橋」の魅力は徹底された“清潔さ”

私は2020年に大和ライフネクストに転職し、関西エルプレイス運営課に所属しています。 

「エルプレイスシリーズ」という家具家電付き社員寮の営業をしながら、当社保有ホステルである「THE STAY OSAKA 心斎橋」の担当として、運営会社と協力しながら、収支改善活動も行っています。

「THE STAY OSAKA 心斎橋」は、当社が古いオフィスビルを買い取って大規模リノベーションしたホステルです。堺筋線・長堀鶴見緑地線「長堀橋」駅から徒歩2分、御堂筋線「心斎橋」駅からも徒歩10分という好立地に位置し、7階建てでベッド数は258と、この業界ではめずらしい大きさ。その規模を活かし、ゲストハウスにあるようなドミトリータイプのお部屋から、一般的なホテルに見られるダブルルーム・ツインルーム・トリプルルーム、グループや家族向けの4~6人部屋や和室まで、さまざまなタイプの客室を揃えています。一人旅でも、ご家族でも、お友達同士でも、いろいろなニーズに合わせられるのが大きな強みです。

個人的に魅力だと思うのが、なんといってもその清潔さですね。私は大学時代にオーストラリアで1年間のワーキングホリデーに行ったことがあるのですが、その間さまざまなホステルやゲストハウスに泊まっていました。ただ、こうした施設は良くも悪くも「安宿」なので、トイレやシャワーブースなどの水回りが汚れていて、掃除が行き届いていないということが非常に多かったんです。

だからこそ、「THE STAY OSAKA 心斎橋」の水回りには驚きました。髪の毛が落ちていたら騒ぎになるくらい、本当に一点の曇りもないくらいに磨き上げられているんです。この清潔さは胸を張って自慢できる点だと思います。


THE STAY OSAKA 心斎橋
HP:https://www.thestay.jp/osaka/ja/
Instagram:https://www.instagram.com/the_stay_osaka_shinsaibashi/

インバウンド向けから、国内のお客様向けへと大きくシフトチェンジ

▲現場でともに奮闘する、運営会社の株式会社フィルド従業員と。中央が佐藤本人

「THE STAY OSAKA 心斎橋」がオープンしたのは、2019年6月。私が関わるようになったのは中途入社した2020年1月からですが、新型コロナウイルスが広がり始めたタイミングと重なって、波乱のスタートでした。

メインターゲットとしていた海外のお客様が激減して、当然売上も低迷。正直、最初は本当に、どうして良いのか分かりませんでした。前職は旅行業界でしたが、宿泊施設をハンドリングした経験はなく、さらにコロナ禍という未曾有の事態だったので。

そんな中で、チームのメンバーと必死に頭を悩ませながら、海外のお客様ではなく日本のお客様──旅好きの方はもちろん、息抜きを求めるご家族や、リモートワーク中の会社員の方など、さまざまなお客様のニーズに応えるようシフトしていきました。

まずは安心してご利用いただけるように、オゾン消毒を始めました。お客様がチェックアウトした後、オゾン除菌機でお部屋を消毒・消臭するものです。大和ライフネクストでホテルの客室清掃を請け負っている「ホテルサポート部」から情報をもらって導入しました。

ホテルサポート部には、客室清掃についても力を借りました。稼働率が落ちたため、フロントのスタッフが客室清掃も兼任するようになったのですが、慣れないうちはどうしても時間がかかってしまっていたんです。そこで、ホテルサポート部の第一線で活躍しているスタッフにレクチャーを依頼し、技術やノウハウを伝授してもらいました。

苦しい時期ではありましたが、大和ライフネクストだからこそのチームワークを発揮できたことはうれしかったですね。

設備面も充実させていきました。リモートワークができるよう各部屋にデスクを入れたり、ラウンジのコワーキングスペースの電源を増やしたり、Wi-Fiを強化したり。新たなターゲットに合わせた空間にしていきました。

最大の変更点は、価格改定ですね。「THE STAY OSAKA 心斎橋」はゲストハウスのようでもあり、ホテルのようでもあるという特殊な立ち位置にいたため、独自の価格設定を行っていて、周辺の宿泊施設よりも割高な印象になっていたんです。

国内のお客様向けに方針転換をしたことと合わせ、料金についても運営会社と協議を重ね、ビジネスホテルを基準に、大幅に改定しました。

逆境でも諦めない――非日常の舞台から日常的な空間へ

さらに、ホテル内だけでなく、外部に向けたさまざまな取り組みも進めていきました。

ひとつめの施策が、飲食店との提携。新型コロナウイルスの影響で、ホテル業界だけでなく飲食店も非常に苦しい状況でした。そこで、近隣地域の飲食店とコミュニケーションを取っていきました。お互いの事情を話しながら、協力し合える店舗を探していきました。そして、宿泊客向けに「朝食チケット」を発行し、近隣の喫茶店や定食屋さんにチケットを持っていくと、朝食を食べられるというシステムを導入しました。

あわせて、「Go To キャンペーン」を活用したプランも作成しました。「Go To キャンペーン」は、価格帯が高価な宿泊施設ほど値下げ幅が大きくなる仕組みだったので、お手頃な価格となった「THE STAY OSAKA 心斎橋」は、選ばれにくかったんです。そこで、宿泊料金はそのままに、近隣の飲食店で使える「ミールクーポン付きプラン」を作成し、お客様にとってお得に利用できる、かつ地域密着型で「Go To キャンペーン」を活用していただけるようにしていきました。

ふたつめの施策が、近隣の学校との提携です。方針転換をしてから、国内にはどんなニーズがあるのかと周辺エリアから情報を集めていたのですが、そのとき、近隣の日本語学校から「技能実習生の団体が泊まる施設に困っている」というお話をいただいたんです。そこで「THE STAY OSAKA 心斎橋」をご提案し、団体様が長期で利用してくれるようになりました。先生方も満足してリピ―トしてくださっています。

他にも、近隣の専門学校の学生の皆さんが、ランチタイムに過ごせる場所を探しているという話を伺い、お昼休みにラウンジでごはんを食べられるような提携も始めました。

こうした変化を経て、「THE STAY OSAKA 心斎橋」は非日常の空間だけでなく、日常的な空間としても使っていただけるような場になってきていると感じます。

「THE STAY OSAKA 心斎橋」を、出会いのメイン会場に

こうした数々の取り組みをお伝えしていると、スムーズな流れに見えるかもしれませんが、実際は苦難の連続でした。

2020年の4月には一時休業となり、ようやく営業を再開しても客足は戻らず、しばらくは「本当に開けている意味はあるのかな……」と悩むほどでした。ただそうした中でも、チームが一丸となって、次の一手を求めて試行錯誤を続けたからこそ、売上が回復していったんだと思います。  うれしいことに、2021年の12月には、コロナ後最高売上を記録することができました。

「THE STAY OSAKA 心斎橋」では、以前は海外のお客様が6割~7割でした。しかし、日本のお客様に関しては、最近ではコロナ前より多くなっているんです。もちろん、全体の売上としてはまだまだですが、日本のお客様が戻ってきてくれていることはうれしいですね。長い目で見て売り上げが増加していること、良い口コミが増えているのを見ると、やっていて良かったと感じます。

とはいえ、まだまだ赤字の状態。事業として黒字化することが目先の1番の目標です。コロナ禍の今はどうしても「耐える」局面ですが、その先の未来に向けて「今できることをやり尽くしておく!」という心意気でいます。

長期的な目標は、「THE STAY OSAKA 心斎橋」をより地域に根差した存在にすることです。 

もともと「THE STAY OSAKA 心斎橋」が目指す役割は、「人と地域・文化をつなげる」こと。コロナ禍の今は難しい部分もありますが、一方で近隣の飲食店や学校とのつながりが生まれてきたように、今後さらに地域に根ざしていきたいと思っています。大和ライフネクストが街の暮らしを支えているように、「THE STAY OSAKA 心斎橋」を街のシンボリックな宿泊施設にしたいです。

個人的に、ホステルの魅力は、いろいろな人との交流を持てることだと思っています。いずれは「THE STAY OSAKA 心斎橋」が、「大阪での出会いのメイン会場」のような存在になるために、私も尽力していきます。