マンション管理を円滑に進めるために欠かせない「QS」という存在

居心地の良い環境で暮らしたい──。一戸建てでも集合住宅でも、誰もがこのように思うのではないでしょうか。 

秋葉は2021年で入社13年目。マンションの快適な暮らしをご提供する大和ライフネクストで、QSとして周囲のメンバーをサポートしています。誰に聞いても「あらゆる事態のフォローをしてくれて、いつも明るく相談しやすい人柄」との答えが返ってくるのが印象的。同じ支店内のスタッフはもちろん、現場スタッフからの信頼も厚く、携わる業務は多岐にわたります。 

秋葉 「主な業務として、管轄内のマンションを訪問して、マンション管理員……私たちはFM(フロントマネージャー)と呼んでいるのですが、その業務を確認したり、フォローをしたりしています。新しく入社するFMやコンシェルジュへの研修も担当しています」

1日8時間勤務のFMの場合、入社時に3日間かけて研修を行います。まず1日、支店で座学の研修を行い、翌日一緒にマンションへ行って業務の説明を行うと、想像以上の業務量に、新人FMが驚いてしまうことも多いそう。

秋葉 「FMの場合、セカンドキャリアとして入ってくる方が多いんです。最近は定年延長の流れもあって、さらに年齢層は上がっていますね。しかも、意外と身体を動かす仕事も多いんですよ。最初は『覚えられるかな』『大丈夫かな』と心配される方も多いんです。
でも、人によって覚えるスピードが違うのは当たり前。その方のペースに合わせて、なるべく緊張せずに、できるだけ早く仕事に慣れてもらえるように、雑談もしつつ、コミュニケーションをとりながら研修を進めていきます」

新人FMに研修を行い、まず独り立ちまでのフォロー。そのあともさまざまな相談に対応したり、FMの休暇取得時に代行でマンションに勤務したりと、幅広いフォローをしながらFMの仕事をしやすい環境をつくっています。

秋葉「マンションを訪問してFMの仕事のチェックをしたり、CS(お客様満足)アンケートで評価の低い項目についてフォローに行ったりもします。例えば清掃のやり方とか、笑顔で挨拶するとか、そういった注意点を確認しながら『一緒にやっていきましょうね』とお伝えしています。

皆さんには『困ったらいつでも聞いてくださいね』とお話しするんです。特にFMは一人で勤務することが多いので、不安を抱えてしまうのはかわいそうですし、それで辞められてしまうとこちらも困ってしまいます。

FMに『相談に乗ってもらえて、助かっている』と言ってもらったり、お客様から『新しい管理員さんが独り立ちできて、しっかり仕事をしてくれて安心』と聞いたりすると、この仕事をしていてよかったな、と思いますね」

FMからの感謝の声とお客様からいただく言葉、その両方が秋葉の力になっています。

【注】QSの業務範囲は支社やエリアによって一部異なるため、本記事には北日本支社独自のQS業務が含まれます。

QSの立ち上げから参画し、品質チェックの仕組みや新マニュアル作成に尽力

▲右が本人。同じQSの絹谷 博(左)および他支店のQS2名とともに2019年、北日本エリア全体のFMによるイベント(合同エリア会)を初開催。社内表彰「DLN SPIRIT AWARD」を受賞した

2008年、大和ライフネクストの前身のひとつであるダイワサービスに、中途で入社した秋葉。当初はマンションに勤務するFMとして採用され、5年後の2013年からQSに転向することになったのです。 

秋葉 「QSという新しいポジションを立ち上げるということで、『やってみませんか』と声をかけてもらったんです。本当にゼロからスタートして、最初はFMがいないときの代行勤務からスタートしました。当時のダイワサービスは社内に代行管理員制度がなく、このときにQSがいろいろなマンションの代行勤務に入るようになったんです」

FMの代行勤務から始まったQS業務。そこから、だんだんと品質管理や教育研修に業務の比重が移っていきます。

秋葉 「北日本エリアの各支店にいる同じQSのメンバーが月1くらいで集まって、今やっているような品質チェックの項目や、新人FM向けのマニュアルを整理していきました。

FMが1日業務をする上で必ずやらなくてはいけない、清掃だったり受付業務だったり、鍵の扱いだったり、そういった『絶対これは守ろうね』という重要な項目について、みんなで意見を出し合って精査して。時間はかかりましたね。マニュアルが完成するまで2年くらいだったかなと思います」

やるべきことを明確にした新マニュアルにより、新人FMやマンションのお客様からは好意的な声が届くようになりました。一方で、以前からFMとして活躍していたスタッフからは意見があがることもあったといいます。

秋葉 「これまでのやり方が変わったり、急にチェック項目が細かくなったりして、戸惑われたのではないでしょうか。とはいえ、どなたも話せばわかってくださるんです。今ではどのFMも仕事としてしっかり取り組んでくださっています」

『話せばわかってくれる』。とはいえ秋葉よりも年上のFMも多く、当初はコミュニケーションの難しさもあったといいます。

その中で秋葉が信頼関係を築き上げてきた秘訣は、普段からの地道なコミュニケーションと、「相手の気持ちを聞き、受け止める」という姿勢でした。

相手の話に耳を傾ける。コロナ禍だからこそ、あらためて大切にしたいこと

▲エリア内のFMが集まり意見交換等を行う「エリア会」に参加している様子。正面奥右手が本人

現場のFMと、支店のフロント担当者の中間的な立ち位置でフォローに回るシーンの多い秋葉。FMに対し「せっかく当社に入ったのだから、長く勤めてほしい」とその想いを語ります。

秋葉 「FMは基本的にいつも一人で仕事をしていて、特に今はコロナ禍で余計に一人の時間が多くなっているので、不安を抱え込んでしまわないように、と思っています。それに、お客様からうれしい声が上がって、LC(フロント担当者)もすごく高く評価しているのに、それがFMにうまく伝わっていないような状況は切ないので、間に入って少しでも役に立てればいいかな、という感じです」

FMからは書類の書き方からお客様対応に関する話まで、日々いろいろな相談が寄せられます。

秋葉 「具体的なアドバイスを欲しがっているというより、『聞いてもらえるだけでいいの』ということもけっこうあるんです。マンションっていろいろな方がお住まいですし、最近だと年齢層も高くなって、認知症の方もいらっしゃったりしますよね。やっぱりFMの皆さんもそれぞれ大変だと思うんですよ。

私が話を聞くことで『明日からまた元気に仕事できるわ』っていう風に言ってもらえると、よかったなと思います」

ちょっとしたことでも、役に立てるとうれしいと話す秋葉。本人は「ただそれだけ」と言いますが、FMにとってはある意味でカウンセラーのような存在かもしれません。

秋葉 「マンションの現場に行くことはそんなに多くないので、久々に行くと『来てくれたね!』と迎えてもらえたりして。そこで書類を受け取るついでに、少し立ち話をしたりします。それで元気にがんばってもらえるなら、FMさんにとっても私たちにとっても、お客様にとってもよいことだな、と思います」

フラットな視点から、最良の解決策を見つけ出すことが周囲の信頼につながる

▲北日本支社福島支店の仲間たちと。手前左が本人

「人と接するのが好きだし、周りから求められている以上、役に立てたらうれしい」。その想いを胸に、周囲の厚い信頼を受けながら業務に励む秋葉ですが、そこには独自のバランス感覚があります。それは、目の前の相手に寄り添いつつ、物事や状況を俯瞰的に見て、より効率良く進められる術を模索する、というものでした。 

秋葉 「FMの中には、事務仕事の経験が豊富な方もいれば、もともと専業主婦で経験がない方もいます。過去には『書類のことがわからない』『管理事務室の書類整理ができない』と退職してしまった方がいて、『あれ』って思って、少しずつやり方を変えていきました。

入社して2~3日の研修だけで『書類のことがわかってきたら、整理もやってね』と言って、できる人はそれでいいのですが、そうでない人に対してはこちらでフォローするようにしました。ほかにも、マニュアルにイラストを使ってわかりやすくしたり。私自身も教えやすくなるので、一石二鳥です(笑)」

また、現場のFMの話をできるだけ聞き、より良い環境作りに努める中で、話の聞き方やその後の対応の仕方にも、秋葉らしいスタンスがあります。

秋葉 「頼られたり悩みを聞いたりすることを負担に感じることはないですね。過去にはFMからの厳しい意見に涙した時期もありましたが、それからは本当に大事なこと以外は自分の中で抱えないように、ときには受け流すことにしています。

聞かれたことにはなるべく答えるし、解決が必要なときは一緒に考えたり、他の人にも相談したり。そして、ただただ自分の想いを聞いてほしいという場合は、とことん耳を傾ける。極論、それだけです」

いきいきと仕事を続けていく上で、良い意味での“割り切り”は必要です。相手の話をしっかり聞く。その上で、必要なときには丁寧に対処する。秋葉は広い視野でフラットに物事をとらえるからこそ、傾聴しながらも、自分自身を保つことができるのです。

秋葉 「私は私にできる限りのことをするだけです。それで皆さんの役に立てればいいな、という感じです。今はコロナ禍で、これまで以上に孤独を感じているFMもいると思うので、たくさん話を聞く機会を作って、一緒にがんばっていきたいですね」

縁の下の力持ちとして、大和ライフネクストのマンション管理を支える秋葉のようなQSがいるからこそ、現場には笑顔があふれています。

窓を開けるとすっと吹き込み清涼感を運んでくれる風のように、現場にさりげない心地良さを届ける──大きな度量と細やかなコミュニケーションで、秋葉は今日も軽やかな一歩を踏み出します。