今の自分の基盤をつくった、“職人の世界”での経験

▲2017年、祖父の誕生日祝いにて。最後列向かって左から3番目(中央の赤ちゃんの左隣)が本人

私が建物を軸にキャリアを歩むことになったのは、父からの紹介がきっかけでした。

父の知人が新規に建設工事部門を立ち上げることになり、私に声がかかったんです。当時大学生でしたが、リーマンショックの影響で実家の自営業の経営が芳しくなく、下の兄弟がいたこともあって中退して就職しました。

人材派遣などを行う小さな会社で、社内には建設の関係者もおらず、私は建設現場とのパイプをつくる役割でした。誰も何も知らない状態で、いきなり作業着を着せられ工具を持たされ、現場作業員として送り出された感じです(笑)。

最初は手探りでしたが、歌舞伎座や虎ノ門ヒルズのような大きな建設現場に入ることが多く、1年もすると慣れてきます。会社の集めた職人さんも増えていき、やがて職長を任されるようになりました。

3年目からは設備工事のサブコンへ出向し、2年ほど施工管理を担当。特殊な物件に携わる機会が多く、短期間でさまざまなことを勉強することができました。

職人さんの中には、10代から続けているベテランから50代や60代で初めて建設現場に入った方までいて、年功序列の世界ではありません。幅広い年代と接する中で、コミュニケーション力が鍛えられました。ときには怒鳴られたりすることもあり、メンタル面も鍛えられましたね。

また、初めはとにかく何もわからないので何でもすぐに周りに聞いていたのですが、意外にも喜んで教えてくれる人が多く、若かったこともあり可愛がっていただきました。

実は私は10人兄弟の長男で、小さいころから大人数の中で生活をしてきました。なのでコミュニケーションは得意で、懐に飛び込むことができるタイプだったのかもしれません。

このように仕事のやりがいは非常にありましたが、やがて子どもが生まれると、自分でスケジュールを立てづらく、工期によっては土日祝も関係なく働くことに難しさを感じたため、転職を決意しました。

転職活動の中でも、大和ライフネクストの面接は遠慮なく話せる雰囲気だったので、印象に残っています。それこそ10人兄弟の話をしているうちに面接が終わっていた感じで(笑)。社風と人に惹かれ入社を決めました。

インフラを担う自負と「成功しているビジョン」で自分をモチベートし続ける

入社から2021年現在まで、マンション管理の部署に所属しています。お住まいの方が快適に暮らせる環境をつくるのが仕事です。初めは覚えることが多く、苦労しました。一言に「管理」と言っても業務は多岐に及んでいますから。 

とにかく求められる知識の幅が広いんです。日常の清掃や設備点検の結果報告だけでなく、修繕の提案には設備や建築の知識が、理事会運営のサポートには会計的な知識も必要です。

数十年後も快適に暮らしていただくためには、長期スパンでの資金や修繕のコンサルティング能力がなくてはなりませんし、居住者間のトラブル対応には法律の知識も求められます。

前職の経験から建築関係の知識はありましたが、法律の知識は未経験で覚えるのが非常に大変でした。今も苦労しています(笑)。 

また、前職ではみな同じ現場で同じものを建てるという共通目的があったため、比較的意思疎通はしやすかったのですが、マンション管理は違います。年齢・性別・家族構成・生活スタイルなどがまったく異なる方々とコミュニケーションを取り、合意形成を図らなくてはならないんです。

さらにお客様と直接応対する、完全にBtoCの業界のため、良くも悪くもお客様からダイレクトに業務評価が入ってきます。しかも私たちの仕事は、エレベーターが動く・電気がつくといった「あたり前」を提供するものなので、評価自体もお褒めをいただくというより、お叱りをいただく比率のほうが多い。

お叱りやクレームで仕事に意義や価値が見出せなくなりそうなときもある、という声を周りから聞くこともあります。ただ、私たちの仕事はインフラのひとつ。「この仕事はお客様の生活を支える、なくなると困る社会的意義のある仕事なんだ」と考えると、「それなら頑張らなきゃ」と思えます。

また、私は常に自分をモチベートするために「成功しているビジョン」を頭の中に持つようにしています。サッカーの本田 圭佑選手のように、ときにはあえて、かなりハードルが高い目標も周囲に公言して自分を追い込み、「成功させなければ」という意識で仕事に臨むんです。

そうして実際に、顧客満足アンケートなどの目に見える形で評価やお褒めの言葉を頂いたときは、とても達成感を感じますね。

周囲の支えがあって、今がある

▲社内打ち合わせの様子。気を配り、支えてくれるメンバーが多い

大和ライフネクストには、非常に良い人が多いと思います。入社当初も、同年齢のメンバー数名が積極的にコミュニケーションを取りに来て飲み会を盛大に開いたりしてくれたため、すぐに馴染むことができました。

お客様対応で大変なときにも、周囲が支えてくれる環境が整っています。同じような苦労をした人がアドバイスをくれたり、悩みや意見を吸い上げてくれたり。気を配ってくれる人が多く在籍しているんです。

私もそんな人たちに助けられてきました。一昨年、現在の部署に異動し、支店長代理という役職に就いてマネジメントも行うようになりました。そんな中、個人の業務でも、課題が多く難しいマンションを担当することになりまして。

苦悩していると、支店長が常に進捗や悩みを聞いてくれました。解決方法やアプローチ方法も一緒に考えてくれて、最終的にはそのマンションに同行までしてくれたんです。本当に助かりました。

また、マンションの現場にいる当社のフロントマネージャー(管理員)には非常に優秀な方が多いです。社会的なキャリアを積んで活躍されていた方が、管理員業務でも事務処理能力や鋭い着眼点などを発揮されている例もよくあります。

あるいは長年主婦をされていた経験から、お住まいの方に寄り添った目線での気付きや指摘をくださる方もいますね。

どの方もとてもまじめに、熱心に業務にあたってくださるので、感謝するとともにコミュニケーションを取ることを意識しています。やりとりの中で、日々多くを学ばせてもらっています。

自分の役割を探りながら、「あたり前」を提供し続ける

会社として、常に新しいことを積極的に取り入れる風土があります。私自身も常に新しい提案をすること、とにかく飛び込んでいくことを意識しています。 

お客様に対しても、まずは提案してみる。たとえば、大きな工事について「大きな出費となるので難しい」と思っても、まずはご提案するのです。

最初に配属された支店で「その提案の価値を決めるのは自分ではない。お金を使うかどうか、良いか悪いかを判断するのはお客様なので、まず話を持っていく。もしかするとお金を借りてでもやってみようという判断になるかもしれない。良い提案であれば決して怒られることはない」と教えてもらったんです。

それが響き、なんでもまずは提案してみることを心掛けるようになりました。また、他のマンションで良かった取り組みも、積極的に取り入れて提案しています。常に周囲の事例や新たな取組みから勉強することも大切ですね。

また、一社会人としての立場から自分の役割を常に意識し、できることを行っていく大切さは伝えたいです。

私は入社して5年目で、異動も経験してきました。支店ごとにカラーが異なり、自分のやるべきことやできることも変化しましたし、それによって成長できたと思います。その経験から、何かを求められているからこそ、その立場でそこにいるのだと感じるようになりました。

何も考えずに漫然と上から来る仕事をこなすだけではおもしろくありません。自分はここで何ができるのかを、常に考えていくことが大切なんです。

世の中はどんどん変わっています。十年前の管理業界と現在とではまったく異なりますし、十年後も変化しているはず。これから新しく始まることも、将来はあたり前になっているかもしれません。

また、マンション管理会社や管理業界のイメージがあまり世の中に浸透していないように感じます。多様な暮らしを支える社会的意義のある仕事であり、なくてはならない「あたり前」の存在として認知されてほしいです。

大和ライフネクストの経営ビジョンに「あしたのあたり前を、あなたに。」という言葉があります。私も自分のできることを常に考えながら、さまざまな事にチャレンジして、未来の「あたり前」をつくっていきたいと思います。