新しいことを知ることが楽しい、その原動力が生んだ様々なチャレンジ

▲冨が入社後、最初に勤務していた大丸東京店

私は2003年に大丸へ入社をしました。入社以来さまざまな仕事を経験してきましたが、モチベーションとして一貫していることは、新しいことを知る楽しさです。

幼少期から転勤族だったため、2~3年ぐらいで海外と日本を行ったり来たりして過ごしていました。否が応でも新しいところに飛び込まなければいけない環境で育ってきたのですが、今ではそれが良い経験になっています。

海外で過ごしたことはあっても現地の方の家で過ごしたことがなかったので、どんな生活をしているか知りたくて、高校のときには1週間ほど交換留学も体験しました。「やってみたらおもしろいかもしれない」「自ら体験して学ぼう」という気持ちは今でもあり、好奇心が強いのだと思います。

入社してから27歳までは、大丸東京店で販売職をしていました。しかし、社内面談で「将来的に何やりたいの」と聞かれた際に、もともと雑誌が好きだったので販促をやってみたいという思いを伝え、同店の広告担当に異動することができたんです。

異動するまでは婦人服のショップで働いていたのですが、販促に携わり出してからは全館にいる方々と関わるように。今まで接したことのない方もたくさんいて、最初は人間関係にとても苦労しましたね。当時の部署の方やパートナー企業の方にはとても助けられました。

その後広告を担当していく中で「こういうのをつくってよ」と言われているだけのポジションではなく、そもそも企画はどういうところから立ち上がっているのかを知りたいと思うようになったんです。面談の際に「企画から経験したい!」と希望し、それがかなって今度は企画に異動します。

その後は、大丸東京店の売り場を4割増床した際の広告制作にも携わりました。最後はショーウィンドーや全館の館内VPスペースのビジュアルプレゼンテーション企画立案を行う装飾も担当し、計6年大丸東京店の販促を担う中で、さまざまなプロジェクトを経験することが出来ました。

そして、はじめて出向を経験することになったのは、2015年です。出向する前に、松坂屋銀座店の跡地を再開発する、銀座新店計画室のサービスプロモーションのチームが立ち上がり、2014年に異動しました。そして異動した翌年に、住友商事株式会社など全4社で共同出資したGINZA SIXリテールマネジメント株式会社に出向し、開発を推進することに。その際にはじめて社外の方と仕事をする経験をします。

初めての出向、関係者と一丸となってつくりあげたGINZA SIX

▲GINZA SIX

出向先では、GINZA SIXの商業施設開発の中で顧客サービスの企画開発に関わりました。

GINZA SIXが目指す姿はワールドクラスクオリティの商業施設。「世界で通じる顧客サービスとは何か」を議論しながら進めていくのがとても大変でしたね。

4社の担当と共に国内外の商業施設を見てまわりながら、「施設内にどんなサービスがあるのか?」「今はないけどあった方がいっそう良いくなるものは何か?」という視点で考えていました。

私がとくに商業施設内の設計で注力したのは、化粧室とインフォメーションカウンターのふたつです。

いろいろな商業施設の化粧室を見て、設備がどうか、個室の横幅はどのくらいか、どのような手洗い場があって、メイクアップスペースは心地よいかなどを参考にしていました。

他にも、細部までこだわって考えました。たとえば、便座クリーナーを付けるか付けないかということも議論になりましたね。他施設でも設置率はまちまちでしたし、決定する人の好みにもよりますが、GINZA SIXとしては見栄えにこだわらなければという視点もあります。「付ける設備が白だと内装に合わないから、色を変えられるのか交渉しよう」など細かい調整をしながら決めていきました。

インフォメーションカウンターでは、カウンターの設備がどうあるべきか、3名立つには何メートル必要か、制服やマニュアルをどうするかという点も思案しました。免税カウンターの設置にあたっては税務署の許可が必要なので、自ら税務署に足を運びましたね。

「これだけ」と仕事の量が決まっているわけではなくて、商業施設運営に必要なことをすべて洗い出して行っていたので、非常に幅広い業務を担当しました。広告会社やPR会社の選定や、自動販売機の設置場所、宅配係員の制服選定にも携わりました。出向元がどこかなど関係なく、関係者一丸となって働いたことは非常に良い経験でした。

さらに会社設立にあたって、活用するメールや勤怠管理のシステムの選定や、顧客向けGINZA SIXアプリの初期段階の要件定義も行いました。この経験は、今の出向先でも活きています。

新しいチャレンジが生んだ、仕事に留まらないつながり

▲オンラインインタビューを受ける冨

2018年に2回目の出向をしました。GINZA SIXに4年携わり、商業施設が開業して1年経つタイミングだったので、新しいチャレンジをしてみたくなったんです。そのタイミングで出ていたのが、J. フロント リテイリング(JFR)の経営企画オープンイノベーション担当の社内公募。自分の知らない世界だったので、チャレンジしてみようと思い自ら手を挙げました。

オープンイノベーション担当として、いろいろな外部イベントに参加しましたね。ベンチャー、スタートアップがどういった事業をされているのかピッチで聞いて、「世の中にどういう事業が生まれているのか」「どういう視点から事業を立ち上げるのか」「JFRグループと事業協創出来ることはあるか」と考えながら、情報収集をしていました。ここから人とのつながりもつくることができたので、とても良い機会でした。

また、3カ月に1回程度、出会ったベンチャーをJFRグループ内社員に紹介するミーティングを設けていました。社員にさまざまな気付きを得てもらいたいというねらいからです。非常にいい場がつくれたと思います。

仕事だけに留まらないつながりもできました。JFR開催の勉強会に参加してくださった外部の方がいろいろな方をつなぐ活動をされていて、そこに私も参加させていただくことで、仕事やプライベートなど新しいつながりに発展することも。私からも知り合いをご紹介するなど、今でもやり取りをさせていただいています。

その後、2020年に現在出向している一般社団法人グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンへ異動したのは、前回同様社内公募が出ているタイミングで興味を持ったからです。新しいチャレンジをしたいという気持ちだけではなく、語学力やイベント主催経験の公募要件を見て、東京店販促時代のイベント実施、GINZA SIX開業前説明会のアレンジなどこれまでの経験がすべて活きるなと思い、応募にいたりました。

自分の目的と企業のビジョンが合致することほど、働いて幸せなことはない

▲GINZA SIX 1周年パーティの際の一枚

実は最近、出向期間が終わった後に新しいキャリアとしてどんな挑戦をするか考え始めています。私自身が仕事でできることは既にわかっているので、小さいころからの自分を内省して、これから何をやりたいのか、どういう世界をつくりたいのかを深く考えているんです。

振り返ってみると、私の人生は出会ってきたいろんなピースで出来上がっていて、とくに“感動したもの”が今の自分をつくり上げているんだと思います。感動とは、気付きを得られたことでの「あっ」という瞬間や、何か特定の物かもしれませんし、自分の生活の中で見つける小さな幸せかもしれません。はたまた、旅行先の風景かもしれません。

そういった感動を見つけて、新しい世界を知ることの楽しさ、それが人生の豊かさにつながるということを再確認し、私はそれをこれから関わる人達へ伝えていきたいと考えています。

私が大切にしているのは「感動を共有し豊かな心をつくる」ことです。「一人ひとりが豊かな人生を歩むための気付きを、新しい世界を知りたいと思っている方にお伝えできるようにすること」が私の目的であり、パーパスであると定義しました。

これは私が人生を通して掲げている目的ですので、百貨店での活動に限るものではなく、さまざまな活動に反映されていくものだと思っています。

この先の社内キャリアは、今考えている最中です。グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンは、サステナビリティの話題の発端になるようなところですので、どんな流れで情報が下りてくるのかを知れる貴重な経験ができています。常に最新情報のインプットを見逃さない視点はそのまま持ちつつ、情報のアウトプットをまずはJFRグループに還元していく活動ができたらな、と。

また、最終的に私たちがアウトプットをお伝えするのは来店されるお客様に対してです。お客様にとって良い経験となるような活動をしようと思っています。

自分のパーパスが企業のビジョンやパーパスと合致することほど、働いて幸せなことはありません。私は「感動を共有し豊かな心をつくる」と決めたとき、あらためてJFRのコーポレートサイトでグループビジョンの文章を読み返してみました。そうしたら、なんと私のパーパスは、JFRのビジョンとも合致していたんです。内省の段階で事前に読んでもいなかったのに、自分でも驚いて涙が出ましたね(笑)。

就職活動においても、ぜひ企業のビジョンとご自身のパーパスを重ね合わせてみてください。そうしたパーパスが働きがいにつながっていきます。

私も「感動を共有し豊かな心をつくる」という自分のパーパスを胸に、これからもお客様に還元できるような活動をしていきたいと思います。