柔軟な対応が品質向上のカギ──品質とスケジュールの両立を実現とは

▲5年前から1〜2ヶ月に1回は現地に行くほど好きな野球観戦

平口の現在の仕事内容は、女性向けゲームのQAで、テストを行い、不具合を発見し、ゲーム全体を改善していく業務です。テスターの管理やテスト設計、計画も行っています。

平口 「不具合は主にプログラムミスとかで生まれるんですが、開発を進める中で、プランナーとエンジニアのコミュニケーションがうまくいってないせいで、ミスが生まれることもあります。不具合を見つけるだけでなく開発プロセスの改善を含め、品質を良くするためには何でもするというポジションです」

平口は2020年上期CYBIRD HEROESの1人に選出されました。同年7月にリリースされた新規タイトル開発に品質管理部の責任者として携わり、そこでの活躍が認められたのです。

平口 「テストに留まらず、品質向上のためにやれることは何でもやるという感じです。結果的にそれがうまくいって、リリース1カ月前にして不具合検出率98%を記録し、CYBIRD HEROESに選出いただけたのかなと思います 」

責任者として重点を置いたところは、「テストを効率的にやるためにはどうすれば良いか?」だという平口。 結果的にリモートワーク化した中でもスケジュール通りにリリースすることもできました。

そんな平口が仕事をする上で一番大切にしているのは、何事にも柔軟に対応するということです。

平口 「テスト業界って結構お堅いところもあって。たとえば金融系のシステムのテストはガチガチに堅いんですが、IT業界のテストはリリースサイクルが早いので、どちらかというとビジネス目的が優先されるんです。
システムに不具合がないかに重きが置かれる業界がある一方で、IT業界のテストは『どのようにビジネスの目的に合わせていくか』が求められます。そういうところで品質管理部門が、コスト部門だと思われずどのように良い働きをするかは意識しています」

外してはいけない、落としてはいけない品質がある。それを踏まえて、優先度の低い部分までどうテストしていくかが品質管理という仕事の挑戦だと、平口は常に考えているのです。

始まりは「好き」から──見つけられた自分を生かせる仕事

▲野球だけでなくサッカー観戦も好きな平口、今は毎週DAZNで観戦してます!

平口が品質管理という仕事を選んだルーツは、小学生のころまでさかのぼります。当時からパソコンでインターネットをつないで何かを見るのが好きだった平口。部活動は長続きしないタイプでしたが、インターネットに触れることだけはずっと好きで続けていました。

それは大学受験のころになっても変わらず、メディア学部がある大学を選びました。

平口 「当時はメディア学部がある大学は珍しくて。授業はほぼ選択制で、ITから映像、紙面など様々なメディアについて学べました。私はインターネットメディアと社会の接点を学ぶ研究室に入っていました」

そして就職先もIT系企業に絞って活動し、新卒でアウトソーシングの会社に入社しました。その会社でたまたま品質管理に携わることになったのです。

平口 「印象としては、地味な仕事だなとは思いました(笑)。でも仕事を覚えていく過程でウェブプランナーのような企画が出せるタイプでもないことに気付きましたし、プログラマーにもなれなかった中で、最終工程でモノを改善していく作業は一番性に合っていて楽しかったです。
私は、不具合を見つけるとテンションがあがるタイプなんですけど、『そういう人はあまりいないよ』と当時言われ、向いているのかなと思いました(笑)。運良く自分に合う仕事が見つかってよかったです」

入社から1年後には大手ソーシャルゲーム会社に業務委託で品質管理担当として常駐し始めました。入社当初はSNSのテストに関わっていましたが、そこからアプリのテストに移行し、転職前の1~2年は大型スマホゲームタイトルの海外版の検証を行っていました。

平口 「今自分が持っているスキルは、この時代にイチから学びました。業務的なことだけでなく社会人としてのスキルもここで学んだと思います。その後1社目の会社からこの会社に正社員として転職することになるのですが、その際は『私を採ってくれ』と直談判し入社しました(笑)」

自分自身を分解して見つめることで次の道筋が見えてくる

▲品質管理と同じぐらい大好きな関ジャニ∞

その後2017年1月にサイバードに転職した平口。2社目でお世話になった上司がサイバードに転職しており、その方に「一緒にやらないか?」と声を掛けられたのがきっかけでした。

平口 「その上長はWebテスト業界のセッション等に登壇されるなど界隈では有名な方だったので、声を掛けていただいたのは嬉しかったです。また、当時いちテスターとしては割と動けるようになってきていたのですが、次のキャリアを考えたときに今まで足りていなかった経験を転職先で積めるかどうかを考えて転職を決めました」

サイバードへの転職後、仕事量は増え、難易度も上がりました。前職では小中規模のアプリに関わることが多くありましたが、サイバードで携わったタイトルは大規模だったこともあり、ひとつ上のレイヤーの仕事をしているというイメージでした。

平口 「他のセクションに踏み込んだようなやりとりは、これまでやってきたことがなかったので、セクション間の交渉の仕方や優先度の考え方とかはサイバードに入ってから学ばせてもらったと思います」

経験を重ねて行く中で、平口が必ず行っていることがあります。それは、自己分析をすることです。

平口 「私は器用にいろいろなことをできるタイプではありません。ですが、私はテスターとしてスペシャリストになりたいわけではなく、オールラウンダーになりたいと思っています。なので、まず得意ではないことを考えるようにしています」

半期ごとの目標設定をする際には、自己分析をし、自分の得意・不得意を把握している平口。その上で、苦手だからやらないと考えるのではなく、どうやれば自分なりにこなせるかと常に考えるようにしているといいます。

平口 「0→1は決して得意ではありませんが、10を11にしたり、改善をしたりというところには成功体験もあるし、気づきも出せるんです。そこを強みにして、弱いところも自分なりの工夫でブレイクスルーしていくということを常に意識しています。
自己分析し続けることで、パフォーマンスが上がっていく実感はあります。品質管理向きなのかもしれませんね(笑)」

誰かを育てることで自身も成長していく──次なるチャレンジ

▲常に工夫と挑戦の姿勢を体現している品質管理担当 平口 絢

自己分析をしながらチャレンジを続けてきた平口が、今後チャレンジしていきたいことがあります。それは「育成」です。

平口 「QAが性に合う人って、組織に埋もれがちな人も多いと思うんです。だからこそ、自分なりにうまくステップアップできるように育成できればと思います。
QAはキャリアパスが難しいんですけど、自分で問題解決能力を身につけて、自分なりのキャリアを進んでいってほしいし、そういう力をつけてあげたいんです」

平口は後輩育成を通じて、社内全体の「チャレンジ精神」も向上すると信じています。

平口 「今、自分が担っているものと同じくらい責任のあるポジションに就ける後輩ができたときに、また新たに自分の足りないところが見えてくるはず。だからこそ、後輩を育てることで、自分自身ももっといろいろなことができるようになるし、会社自体がいろいろなことにチャレンジしていけると考えています。
私は現状に満足せずに、常にまだ足りないところがあるんじゃないかと思って、探してしまうんですよね。最近は、プレイヤー以外のところでの時間が割けるようにするには、どうしたら良いかということにも注力しています」

品質管理の仕事というのは、トラブルなくやるのが当たり前。あまりスポットライトが当たらない縁の下の力持ちというイメージを持たれることも多いでしょう。しかし、自己分析し続けることで平口自身のパフォーマンスを上げてきたからこそ、CYBIRD HEROESを通じて品質管理の仕事にスポットライトを当てることができたのです。

平口はこれからも冷静に自己を見つめ、自身の可能性に柔軟に対応し、成長を目指していきます。