首都圏採用の若手が所属。クレスコの“SEC”と“SECリーダー”とは

▲SECセンター長・SECリーダー内での勉強会の様子

創業時から人材を“人財”として大事に育てていこうという想いを持ち続けているクレスコには、“システムズエンジニアリングセンター”という独自の部署があります。

頭文字を取って“SEC”と呼ばれるその部署のミッションは、若手社員の育成。2001年にクレスコに入社した粢田(しとぎでん)は、現在“SECリーダー”を務めています。

粢田 「SECは、首都圏採用で新卒入社した1年目から3年目の若手社員が所属する組織です。SECに3年間在籍し、ほかの入社4年目以降の社員が所属している開発部門や開発案件に参画します。個々の成長の仕方に合わせて参画先のローテーションを行い、より幅広い分野の技術やビジネス経験を積むこともあります」

このローテーションは一律のタイミングではなく、育成の観点とビジネス状況から時期を検討。本人の希望をヒアリングしつつ、ひとつの案件で長く経験を積ませた方が成長につながると思われる若手社員はローテーションをしないなど、まさに一人ひとりに沿った対応を行っています。

そのなかで若手社員が自身のやりがいや適性を見つけ、一人前のシステムエンジニア(SE)として活躍できるように支援するのが、粢田たち“SECリーダー”の役割です。

粢田 「SECを運営しているのは、センター長と私を含む5人のSECリーダー。SEC所属ではない地方拠点の若手社員を含めて、現在190名ほどの若手社員と関わっています。SECリーダーのAさんは入社1年目の社員担当、というように年次で担当を分けており、SECリーダー1人につき、平均40人程度を担当しています」

SECリーダーは定期面談などを通じて若手社員をサポートするほか、それぞれの社員の業務目標の設定、評価にも携わります。

さらに、SECで行われる部会や、メンバーの資格取得を後押しする“資格取得推進係”などのSECメンバー内での活動、毎年3月に、入社1年目社員が全社員の前で1年間の実績と2年目以降に向けた決意を発表する“決意表明会”などの企画運営も重要な仕事。たくさんの若手社員の成長を見守ることに、粢田は大きなやりがいを感じています。

“貢献できない自分”に悩んだ過去。資格取得で拓けた現在

▲キャリアコンサルタント養成講座で発表する粢田

2001年に入社し、SEとして開発経験を積んできた粢田は、第2子出産後の育児休業明けの2017年に、SECリーダーに抜擢されました。

粢田 「実はそれまで、後進育成についてあまり真剣に考えたことがありませんでした。なので、打診されたときには、『私にできるのだろうか』と不安しかなくて……。

でも、『とにかく目の前のことを一生懸命やろう』と思って、最初はがむしゃらに取り組みました。同時期に参画した別のSECリーダーが、元人事担当者で人と向き合うプロだったので、そのリーダーを真似していましたね」

しかし、SECリーダーになって半年を過ぎたころから、「育成に貢献できていない」と感じるようになった粢田。

どうすれば若手社員の成長を後押しできるのか──そんな悩みを抱えていた彼女の転機となったのが、国家資格“キャリアコンサルタント”との出会いでした。

粢田 「クレスコには“コーチング・プログラム”があり、私はコーチングを受ける側としてプログラムに参加していました。そのコーチの方から、キャリアコンサルタントという国家資格があることを教えていただいたんです。資格について調べてみると、『まさに私がほしいと思っていたスキルだ』と思いました。

相当な学習量が必要な資格なので、家族の協力を得つつ、かなり努力したなと自分でも思います。“成長したい”という気持ちに突き動かされ、ひたすら走ったという感じですね」

努力が実を結び、キャリアコンサルタントの試験に見事合格。それからは、若手社員との関わりにも、手ごたえを得られるようになりました。

粢田 「若手社員との面談では、常に学んだスキルの実践を心がけていました。

ある時、自己肯定感が低下した状態の若手社員と面談する機会があったのですが、問いかけを繰り返すうちに、相手の根っこにある思考の癖に一緒に気付くことができて。次に会ったときに『その後、スッキリとした心境で仕事ができています』と言ってくれたのが印象的で嬉しかったですね。

まだまだ勉強中ではありますが、『自分自身の気持ちや感情と向き合ってもらう』『今すべきことに気づいてもらう』ためにはどう関わればいいのか、少しわかったような気がします」

自分を変えられるのは自分だけ──内発的動機が大切

▲2019年10月に実施したSEC部会の様子

粢田が抱いている想いの1つに、「若手社員にイキイキと働いてほしい」という想いがあります。

粢田 「イキイキと働くために必要なのは、『心身ともに健康である』ことと『内発的動機付けを持って自ら行動する』ことだと、私は思っています。

心身の健康を維持するためには、自身が体調をコントロールするということもありますが、『周囲が認めてあげる』『労いの言葉をかける』といった周りとの関わりも必要と考えています。本人が努力したことや、成果が出たことに対しては、しっかりと褒めるようにしています」

もうひとつの内発的動機付けとは、「怒られたくないからやる」「お金のためにやる」ではなく、「自分がやりたいからやる」「面白そうだからやる」といった、内面に沸き起こった興味や関心に紐づいたモチベーションのことです。

粢田 「内発的動機付けを持って自ら行動するためには、本人が『自分はこうありたい』という姿を描けていることが大切です。

ローテーションも、『こんな人材になりたいから』『こういう経験をしたいから』という内発的な動機があると、ローテーション先でもより一層の努力をして力を発揮してくれるだろうと思えます。

そうではなく、単純に『環境を変えたい』という理由でローテーションを希望する声が上がることもあります。その時は、本人が描いているキャリアや、その実現のためにどんなスキルや経験を得たいかを一緒に考えるようにしています」

自分がなりたい姿を描き、自分を変えられるのは自分だけ。SECリーダーは、若手社員が自走するための後押しをしているのです。

粢田 「SEC部会でも、“キャリアについて考える”をテーマに、自身のありたい姿を描いて実現に向けてのアクションを設定し、数ヶ月後に行動を振り返る、というコンテンツを実施しています。

クレスコという会社の未来を考えたときに、若手社員は本当に大事な存在。彼らが自分のキャリアを自分で開発できる=キャリア自律できること、そういう人財を増やすことが、会社の未来につながるはずです」

クレスコという土壌で飛躍する──“ITへの興味”と“成長意欲”がカギ

▲システムズエンジニアリングセンター マネジャー 粢田 晶

クレスコには、意欲ある社員が成長できる土壌があると語る粢田。SEC以外にも、学びやスキルアップにつながる取り組みに力を入れています。

粢田 「部署内で開かれている勉強会もありますし、部署を問わず、『技術を高めよう』『新しい技術を知ろう』というメンバーが集まって学んでいる勉強会もあります。自主学習だけだとなかなか集中できない方もいると思うので、勉強会という形で、皆で取り組むのは効果的だと思いますね。

また、読んだ本を紹介し合う会など、ITだけでなく、人生の考え方やビジネススキルを学び合う場もあります。さまざまな方向から成長できる風土が整っていると思います」

こうした環境も、「新しい技術を学んで仕事に活かしたい」「SEとしてキャリアアップしたい」という内発的動機付けを生み、維持していくために欠かせないもの。クレスコの社員として活躍するためには、“ITへの興味”と“成長意欲”が不可欠だと粢田は感じています。

粢田 「クレスコで仕事をしていく上でベースとなるのは、ITへの興味です。

もう一つは、成長したいという気持ち。『自分はSEとしてやっていくんだ』という確固たる思いです。誰かが成長させてくれるのを待つのではなく、自分が成長するんだという気持ちを持っていれば、それを後押しする人や環境がクレスコにはあります」

粢田自身は、今後のビジョンをどう考えているのでしょうか。

粢田 「現在私はSECリーダーとして若手社員の支援をしていますが、将来的には支援の対象を全社員に広げて、クレスコを全社員がイキイキと働く会社にしたいと思っています。

また、企業に所属する以上、会社からの期待を意識して行動する必要があります。キャリアを考えるにあたって、会社の期待と、社員本人の希望をリンクさせることができるスキルを身につけていきたいです」

個人としては、「“背中を押す人”、“親のように寄り添う人”、“ほめる人”、“経験を語る人”など、相手にとって最適な、いろんな姿を持っていたい」と語る粢田。

社員がよりイキイキと働くことができるように、今日も粢田は、姿を変えながら、挑戦を続けています。