SEとしてシステム開発を経験。当時からあった会社経営やビジョンへの関心

▲2015年の社内イベント“クレスコフェア”で発表する梶。SE時代から、“伝える”機会は多かった

2008年に新卒採用でクレスコに入社した梶 翔馬。大学では法律を学び、現在は経営の直轄組織である総合企画部に所属していますが、もともとはSEとして、システム開発に携わっていました。 

梶 「入社後はビジネスソリューション事業部という部署に配属され、8年ほど、人材派遣会社様のシステム開発を担当していました。

1年目から4年目までは、クレスコ社内で開発する“持ち帰り”の案件で、システムの要件定義から設計、開発、テスト、リリースと、全ての開発フローを経験し、SEとしての下地を作ることができました。

5年目からは、お客様のオフィスに出勤して退社する、“常駐”に勤務スタイルが変わりました。業務としては、お客様のシステムに対する課題解決プロセスを、お客様と一緒に考え、実現する、“ITディレクター”として活動。

常駐だと、開発したシステムを実際に利用するエンドユーザーの方と直接会話する機会が増えたり、システムが実際に使われている場面を見ることができるので、より良い提案ができる環境だったと思います」

そして2016年、管理部門である経営企画室(当時)に異動。梶自身は突然の異動と感じていましたが、そのきっかけはある会話にありました。

梶 「異動する1年前、たまたまクレスコの役員と話をする機会があって、『会社について、何か思うことある?』と、ざっくばらんに質問されたんです。

私はSEではありましたが、チームビルディングや、組織改革など『会社側が社員にどう想いを届けるか』に関心があったんです。お客様のオフィスに常駐すると、お客様の情報伝達のやり方が少し見えるのですが、会社の想いや、その背景を伝える工夫がされているように見えたんです。

クレスコは、まだ会社や経営陣の想いを届けきれていないと感じるところがあったので、『想いがより伝わりやすい仕組みがあったらいいのでは』と、半ば思いつきに近い感じで話しました。今思うと、そこから異動につながったのかもしれません」

会社の想いを社員に伝える企画──“Ambiってる”・“クレカム”

▲クレカムでファシリテーターとして話す梶。多いときは毎月1回以上クレカムを実施していた

異動先の経営企画室では、2016年度~2020年度の5カ年ビジョン“CRESCO Ambition 2020”の推進、具現化を目指した企画に取り組んだ梶。 

企画の一つが、“Ambiってる”という名前の社内PRサイトの立ち上げです。 

梶 「社内ポータルサイトに、情報共有のための掲示板が既にありましたが、掲示される内容は事務的なものが多く、たまに『何かの実施が決定しました』という掲示があっても、決定までのプロセスの説明がなく、“なぜやるのか”が伝わりにくいと思っていました」

そこで、やると決まったことに関して、それを決めた人たちがどんな想いで動いていたのかを伝えるために、“Ambiってる”を始めました。

梶 「週1回くらいのペースで配信し、決め事だけではなく、部署ごとのユニークな施策やビジョンの進捗状況など、様々な情報をタイムリーに発信することを意識しました。書き方も、堅苦しくないブログのような形式にすることで、多くの社員に関心を持ってもらえたと思います」

さらに梶は、社員にビジョンを理解してもらうための場として、“クレカム”と名付けたオフサイトミーティングもスタートさせました。

梶 「これまでにも、社員が合宿形式で議論する場はありましたが、立場や役職を気にする参加者がいたり、形式ばってしまうなど、本当の意味で思い切った話ができる場ではありませんでした。

それを、当時の経営企画室メンバーと担当役員で考えた“クレカム”というキャッチーな名前にし、『気楽にまじめな話をする会』として定義することで、社員がまた来たくなるような場にアレンジしたんです。

コロナ禍の時期にはオンライン開催になりましたが、事業所が異なる社員も気軽に参加できるようになり、オンライン開催のメリットも感じています」

企画を進める中で、梶には悩みもあったといいます。 

梶 「ゴールが見えづらいんです。例えば、5カ年ビジョンのテーマの1つに、“ひとりひとりが輝くクレスコ”というテーマがありました。でも、輝いているという定義は人によって違うし、輝けるかどうかは、最終的には本人の行動にかかってきます。

SEのシステム開発だと、“サービスイン”という、わかりやすい成果やゴールがありました。でも、経営企画室でのビジョン具現化は、先ほどのような定性的なテーマに対する成果がわかりづらかったり、仮にビジョンを達成したとしても、社員や会社の成長という意味で言うと、終わりがないんですよね。それがSEだった時とのギャップでした」

そんな中で梶は、クレカムに参加した社員から「クレカムで社員と対話を重ねた中で気づきを得て、自分のマネジメントスタイルも変えてみようと思うようになりました」というコメントをもらいました。

梶 「やっていて良かったと思いました。それからは、“社員の行動変容”を大切にするようになりましたね」

ボトムアップで策定した現ビジョン。グループ一丸で未来を創る

▲グループ会社とのクレカムで出た意見も盛り込んで、グループビジョンを策定していった

2020年は、5カ年ビジョンの集大成の年であり、新しいビジョンを策定する年でした。2021年からは、10年ビジョン“CRESCO Group Ambition 2030”が始まっています。

新ビジョンでは、2030年度末時点のありたい姿である、「“わくわくする未来”の実現を目指す」という、新たな目標をうたっています。

梶 「5カ年ビジョンはクレスコ単体のビジョンでしたが、今回は初めてクレスコグループのビジョンを掲げました。クレスコの社員1300人の目線を同じ方向に向けるのも難しかったのですが、グループ会社の社員を合わせると、2500人ほどになります。なかなか大変ですが、グループ全社員が同じ景色を見ている状態を想像すると、わくわくします」

この新ビジョンの策定は、異なる部署や年次のSE社員で構成する策定チームを中心に議論が行われました。梶は、クレカムでのファシリテーション経験を活かして、事務局という形で携わりました。

梶 「策定チームで考えたことや作ったものを経営層にぶつけて、コメントをもらって、それをもとにまた策定チームで考えて……というストロークを1年間に何回も重ね、ブラッシュアップしながら新ビジョンを作っていきました」

年齢や立場が違う策定チームの社員が、それぞれの視点から、「クレスコのこんなところがいいよね」「ここを変えたいよね」「こんなことをやっていきたいよね」と話し合い、それを集約。

集約したものを、「どのような言葉で表すのが一番いいのか」「どんな想いでこの単語を選んだのか」「頭の中でイメージする理想像はどんな絵なのか」など、様々な角度からメンバーで突き詰めたといいます。

クレスコの企業理念である“クレスコ憲章”の中には、 “クレスコ は皆が経営する会社である”という項目があります。“CRESCO Group Ambition 2030”は、まさに企業理念が形になったビジョンなのです。

わくわくする未来へ──ビジョン具現化に向け挑戦を続ける

▲コーポレート統括本部 総合企画部 梶 翔馬

2021年度に組織編制が変わり、経営企画室の後継組織である総合企画部に異動した梶。ミッションは、経営の直轄組織として、新しいビジョンや、ビジョンを実現するための中期経営計画を、グループレベルで推進することです。 

梶 「2021年度はこれまで通り、クレカムをオンラインで開催していく予定です。昨年までは、クレカムのほとんどが、クレスコ単体の社員だけが参加するものでした。今年からグループビジョンになったので、これからはグループ社員にも毎回参加を呼びかけます」

参加対象者が増えると、単純に、運営のパワーも大きくなります。

梶 「実は、これまでクレカムに参加した人数は、社員の半分強。運営のマンパワーの問題もあって、5年かけても、全社員に参加してもらうことはできませんでした。

総合企画部になっても、部員の人数が大幅に増えたわけではないので、同じやり方をしていたら、新ビジョンの浸透に時間がかかります。

そこで、社員ひとりひとりが、新ビジョンを今よりもっと“身近で自分事に”感じてもらうためのきっかけづくりとすべく、総合企画部と一緒になってグループビジョン浸透やクレカムを推進する“クレカムアンバサダー”という新しい施策を立ち上げました。これから本格的に動いていく予定です」

他にも、グループ会社の社長からの意見をもとにした、年齢が近い人同士でよりフランクに気づきや学びを刺激し合ってもらう、年代別のクレカムを企画するなど、工夫を続けています。

梶 「今20代の人も、10年後は30代となり、ビジネスの根幹を担う世代になります。10年後の未来の考え方も、今までとは違う方向からアウトプットが出そうで、楽しみです」

クレカムだけでなく、「社員全員がどんどん挑戦していける場をつくっていきたい」と梶は言います。

梶 「企業理念である“クレスコ憲章”の中でも、私は“クレスコは自由、若さ、夢をもつ会社である”と“クレスコは皆が経営する会社である”という項目が好きなんです。

たとえば、20代30代の社員が執行役員になったり、新ビジネスを立ち上げて子会社の社長になるなど、皆が“Ambition”を持って、それが実現できる仕組みや風土を醸成していけたらと考えています」

「クレスコというフィールドで、社員ひとりひとりが成長し、結果会社も成長して、お客様や世の中もよりよくなる。そのサイクルがうまく回って、社員が幸せになればうれしいですね」と語る梶。想い描く“わくわくする未来”に近づくために、梶もどんどん成長していきます。