生活の困りごとを解決する。カインズが守るカインドネスの心

私は2021年5月現在、株式会社カインズ(以下、カインズ)リフォームエクステリア部の営業グループでグループマネージャーをしています。店舗巡回による売場管理や店舗メンバーへの教育・指導のほか、クレーム対応の方向性を示すこと、そして地域の施工会社の開拓・管理などが主な業務内容です。

リフォームエクステリアの仕事では、通常の売り場と取り扱う商材が異なるため、やはり専門知識と経験がないと接客が難しいんです。そこで、全国11エリアの各営業マネージャーが店舗を巡回し、店舗スタッフに適切にアドバイスできるようにしています。カインズの店舗メンバーについて、一人前になるためには3年くらいかかると想定し、教育を続けています。

しかし、リフォーム関係は商品を販売して終わりではなく、工事などを行いますからどうしてもクレームも多くなりがちです。クレームが起きたときに店舗では判断できないことは営業グループで引き受け、私たちが積んできた経験をもとに方向性を決めるようにしています。

生活に関わるものを扱っているので、お客様が生活に困らないようにすることが最優先ですからね。

たとえば、私たちの提供サービスの一つにシステムキッチンのビルトインコンロの交換があります。

ビルトインコンロは料理をしたり、赤ちゃんにミルクを飲ませるためにお湯を沸かしたりして頻繁に使うわけですから、お客様にとっては生活必需品ですよね。ですが、商品の発注ミスなどで施工当日にどうしても交換できない事態も生じることがあります。

もしも取り付けが翌日になってしまう時は、代替品のカセットコンロを当日お持ちして、『申し訳ありませんが本日はカセットコンロをお使いください』と謝罪してお渡しします。私たちがホームセンターだからこそ、すぐに対応できるケースもありますが、お客様が困らないようにできることはすべてやる、というスタンスです。

カインズという社名は「カインドネス」(親切)に由来しています。ですから、お客様の生活を最優先に「何が最もお客様に寄り添った対応なのか」をよく考えて行動するように、店舗メンバーに伝えています。リフォームに限らず、お客様の立場に立って、自分だったらどうしてもらいたいか常に考えることが大切なんです。

また、全国各地にいる施工会社と店舗をつなぐ仕事も、営業マネージャーの仕事です。実際に作業を行っていただく現場の方々としっかりした協力体制を築くため、そうした企業の掘り起こしや交渉など、双方がスムーズにサービスを提供できるような取り組みも行っています。

失敗こそがチャンス。店長や同僚に支えられている自分に気づいた現場経験

もともと私は2005年に新卒でカインズへ入社しました。店舗でリフォーム部門を5年間担当し、売上が1位になったこともあります。その5年間の現場経験が今の仕事にも活きていますね。

当時はお客様からお叱りを受けることもありましたし、どうしたらいいかわからないことの連続。数多くのお客様や業者と関わる中で、今も大切にしている「相手の立場に立つ」ことを学んだんです。

若かりし頃の失敗談として一番印象に残っているのは、屋根の工事途中にゲリラ豪雨が発生した事件です。お客様からお電話が入り、現場にすぐ駆け付けたんですが、ご自宅のリビングがまるで池になっていました。

大雨の中でブルーシートをかけたり、家財道具を外に運び出したり、3時間ぐらいお客様と一緒に作業しました。こちらから電話も入れていないわけですから怒られて当然なのですが、お客様から「すぐ来てくれてありがとう」と言われたんですよ。
お店で受付して工事が終わるのを待つだけではいけない。お客様がきちんと住めるようになるまで見届けることができてこそのリフォームの仕事だと実感しました。

失敗をしてお客様に怒られると、自信をなくしてしまうことはよくあるかもしれません。しかし、失敗こそがチャンスです。ミスが起きないようにするのが大前提ですが、リフォームはミスがまったく起きないとはいえない、クレームが起きやすい部門。クレームがあったときに、カインズ社員としてどう行動できるか、が大切なんです。

住設機器にトラブルが起きると生活できなくなってしまいます。そこで、リフォームによって工事をすれば、次の日から気持ちよく生活できるようになります。カインズのリフォームでお客様に最善の提案を行うことで、お客様の生活が変わる。生活の質を向上させるサービスを販売していることを実感した5年間でした。

また、ひとりで仕事をしているわけじゃない、店長や同僚に支えられて仕事をしているんだと気づくこともできました。ゲリラ豪雨事件のときも、私が現場に行きますといったら店長が行かせてくれたんです。

その時に気付かされる立場だった私ですが、今は気付くきっかけを提供する立場。大嵐の日に行くことが良いとは言いませんが、そういうことも伝えていきたいですね。

リフォームエクステリアの本質──モノではなく「こと」を売る

▲大自然に囲まれた湖は静けさに包まれ、マイナスイオンを感じながら釣りをするのが一番のリフレッシュ!

店舗での経験のあと、店長、バイヤーを経て現在の部門に配属になりました。両部門を経験しているからわかることなんですが、店舗と本部では視点が異なるんです。

店舗メンバーはお客様第一で直接お客様に販売するベストな方法を考えます。一方、本部はお客様のことを考える点では同じですが、店舗がより販売しやすい、より働きやすい場所になることを意識して店舗をフォロー。お客様にカインズの良さを伝えるために、どのような方法でサービスや商品の良さを伝えていくべきか、を考えるのです。

本部に配属になってから、私も現場がどう動けばよりよくなるのかを日々考えるようになりました。このことは私自身にとっても大きなプラスです。

すべての起点はお客様であることを念頭に置きながらも、本部からの視点で自分がお客様の立場だったら、どうしてもらえるとうれしいかといったことを意識して、店舗メンバーと密接にコミュニケーションをとるようにしています。

そんな時には、私の店舗での経験を話すと説得力が増しますね。実体験である分、店舗メンバーも「なるほど」と納得してくれるんです。

カインズはモノを提供している会社ですが、リフォームエクステリアでは、モノではなくリフォームという「こと」を売っています。しかも、店舗メンバーだけではなく、施工会社の方々がいて初めて、リフォームエクステリアのサービスを提供できるんです。

普通の洗剤のように、商品を置いて販売するのではなく、色々な人が関わって初めてお客様にサービスや商品を提供できる──このサービス提供の形はカインズにとっても大きな価値があると感じています。

もちろん大変なことはありますが、お客様の生活に全面的に関わる仕事であり、仕事を通じて自己成長できることがやりがいになっています。

これは店長やアシスタントバイヤーなど、いろいろな経験をしたからこそ感じることでもあるでしょう。ですから、私の経験やそこで感じた価値をメンバーに伝えるだけでなく、同じように経験ができる環境を作っていきたいです。

リフォームで大切なのは人──「生活感」を想像できる力の重要性

▲「目標を達成する」という点で釣りと仕事は多くの共通点あり!この日も50cm越えのブラックバスを釣り上げる。次は60cm越えに挑戦!

現在、事業戦略として「リフォームのハードルを下げる」プロジェクトに取り組んでいます。そうした背景もあり、カインズのリフォームエクステリアは今こそ変わらなければいけない、という思いが私の原動力です。

そこで重要になるのはやはり「人」なんです。つまり、実際に接客をする店舗メンバーを成長させることは結果的に売上増につながります。そのために必要な人員の確保や育成は、まさに私がプロジェクトで担当していることです。

実は、店舗メンバーの中にはもともと専門知識を持っていたメンバーは多くないんです。最初は知識がなかったとしても、お客様のことを第一に考えられる人間であれば、間違いなくカインズのリフォームの良さを伝えられるはず。私の持論なんですが、カインズは生活に密着する会社ですから、やはり「生活感」のある方にどんどん入社していただきたいです。

商品の知識は、本やネットで勉強をすれば誰でもある程度身につけられますが、お客様の生活を想像できる力はなかなか身につくものではありません。たとえば、システムキッチンの高さは変えることができます。そこで「今のキッチンは低すぎて、お客様の身長だと少し疲れませんか」、といったやりとりからご提案ができるといった具合に、キッチンの高さを変えると使いやすくなることを知っている人は生活感がありますよね。接客しながらお客様が何を求めているのか感じとれる人は大歓迎です。

そうやって人員を増やしつつ、デジタルツール導入の促進や販売体制のオペレーション見直しなどを検討。そうすることで、店舗に適正な人員を配置できて販売ができます。お客様により良いサービスをご提供できる体制を作りあげたいですね。

カインズのリフォームが目標とする姿は、ホスピタリティが重要視されるカーディーラーやホテルコンシェルジュのような存在だと思っています。カーディーラーに車を買いに行くと、少なくても2時間くらいはお店の椅子に座って時間を過ごすことになります。有意義な時間を過ごせる空間をカインズの店舗でも再現できれば、リフォームプロジェクトを成功させるカギになると考えているんです。

こんな風に理想を持って働くことはとても楽しい。だからこそ、CAINZのリフォームのハードルを下げ、より良いサービスを多くの方に体験していただける形を実現させたいですね。