ボッシュではグローバルで毎年6月、従業員向けに、ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(以下、DEI)(※)への理解・参画を促進する目的で「ボッシュ・ダイバーシティ・ウィーク」を実施しています。日本でも、6月19日から30日まで開催しました。今年は、より多くの従業員への周知を図り、参画を促すために、準備段階から従業員の関わる機会や仕掛けを用意し、例年以上に従業員の声を取り入れながら開催しました。

※ ダイバーシティ(多様性)、エクイティ(公平性)&インクルージョン(自分とは異なる相手を尊重しサポートする)の略称

特別講演会:「多様な同僚とのコミュニケーションや働き方について」


▲講師:金沢大学融合研究域融合科学系 教授、東京大学未来ビジョン研究センター客員教授 金間 大介氏

講演会テーマを募った従業員への事前アンケートでは、「世代」についての関心が高いことが明らかとなりました。そのため今回は、社内外のビジネス環境が変化する中、「異なる世代や多様化する同僚と協働する際に、どのような視点を持ってコミュニケーションをとっていくと良いのか?」をテーマとし、『先生、どうか皆の前でほめないで下さい – いい子症候群の若者たち』の著者である金間氏を講師としてお招きしました。

開催は、渋谷オフィスでの対面とオンラインのハイブリッド方式で、計約300名の従業員が参加しました。最近の若者に多く見られる「目立ちたくない、褒められたくない、埋もれていたいなど、上の世代から見ると意外とも思える行動はなぜ起きるのか?」を切り口に、社会環境や大人の行動なども織り交ぜて講演いただきました。また、若者と職場で接する際のコミュニケーションのヒントも共有いただきました。

講演会後の参加者アンケートでは、「フィードバックの頻度や仕方を振り返り、改善したい」、「今回の学びについて同世代の同僚と会話をしてみるところから始めたい」、「日常生活の中、若い世代(後輩)の自主性を尊重しつつ、自信がつけられるような機会も増やしてあげられたらと思った」など、さまざまな視点からの声が寄せられました。

オンラインランチタイムセミナーの実施

「ボッシュのDEI」、「LGBTQIA+ 基礎知識」という2つのテーマについて、ランチタイムに気軽に学べるセミナーも実施しました。両方のテーマについて、見たり聞いたりしたことはあるが具体的な取り組みをもっと知りたいという従業員を対象としました。

「ボッシュのDEI」では、ボッシュ・グローバルのDEIコンセプトや日本のボッシュグループの取り組みを紹介し、「LGBTQIA+ 基礎知識」では性的マイノリティの方に関するカテゴリーの説明や職場でのコミュニケーションで配慮すること、そして社内の取り組みを紹介しました。こちらは社内研修プラットフォーム「The Bosch Club」を通じて海外拠点からの参加も可能としたところ、日本だけではなくベトナムや香港といった拠点の従業員からの参加もありました。

ダイバーシティ・ウィーク期間限定メニューの企画・提供 

ボッシュには、一部事業所を除き、各拠点に従業員向けのカフェテリアがあります。例年、「食を通して世界の文化を知る」ことを目的に、世界各国の伝統的なメニューをイベント期間中に提供しています。

メニューの選定に際し、世界のメニューの人気投票を従業員に向けて実施し、上位5位のメニューをカフェテリアにて日替わりで提供しました。投票への参加、そしてさまざまな国のメニューを楽しむことで、世界の文化を知ったり考えたりするきっかけにしてほしいという想いが込められています。

2014年から毎年開催しているダイバーシティ・デイズは今年で10回目です。日常業務や生活でDEIについて深く知ることや、従業員一人ひとりがどのように考えているのかを共有・認識をし、意識を持つ機会として活用してほしいとの願いから実施してきました。ビジネス環境が複雑化し、社会も変化する中、今後はビジネスの成功要因としてのDEIについてもより深く取り上げられればと考えています。

ボッシュでは、ダイバーシティを「財産であり、成功するための要素」と考えています。すべての従業員を大切にし、多様な従業員のポテンシャルを最大限に発揮できる企業文化を醸成、 また活かすための取り組みを積極的に行っています。今後も人種、性別、年齢、国籍、出身地、宗教、信条、障害、性的指向、性自認などに関わらず他者を尊重し、誰もが自分らしく働ける環境作りを今後も進めていきます。