大学野球部の学生コーチ──トップと現場の間に立つ役割の原点

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私は社会人になるまで、小学校〜大学までの学生時代は、ほぼ野球漬けで過ごしていました。

中学・高校ではキャプテンを経験したり、大学の頃は130人くらい部員がいる中で、2年の夏くらいから、学生コーチとして練習を仕切ったりしていましたね。

怪我をしたのがきっかけでコーチのオファーがあったことと、選手としてのレベルの違いは大学に入ったときから感じながらやっていたので、求められるポジションなのであれば頑張りたいと前向きに捉えていました。

当時でいうと監督ですが、トップの考えを伝えていく役割という意味では、今の仕事に通じると思っています。監督が全員に同じ情報を発信するのは難しいので、自分が間に立って意識統一をはかっていくこともそうですし、情報を伝えていく重要性を感じていました。

私が通っていた大学の野球部は、甲子園に出ていた人やプロから注目されているような色々な選手がいました。かたや一般で入ってくる選手もいますし、人によってモチベーションや四年間で果たしたいことも全然違います。そのように目線が異なっている部分に対して、同じ方向に向いてもらうため、ときには厳しさを持って接するようにすることを意識して行動していたと思います。

本当は皆と仲良くしたいし、嫌われたくないという気持ちはありましたが、絶対的に信頼できる仲間がいた、というのが大きいですね。意図的にそういうことを言っているということを理解してくれたんです。私自身の役割としての言動を理解してフォローしてくれたのはありがたかったですね。

何をするかより誰の下で働くか。カリスマに引かれて入社

学生時代は本当に野球しかしてこなかったので、それだけはやりきりたいと思って、取り組んでいました。そのため、空いた時間で就職活動をするような状況でしたが、六大学の体育会学生向けのイベントがあり、そこで出会ったのがベネフィット・ワンでした。

当時は、“福利厚生”という言葉自体もよくわからないくらいだったのですが、友人と一緒にたまたまセミナーに参加したときに、代表の白石 徳生の話の内容や、人を惹きつけるオーラや世の中の先をみる力、活動量に対してシンプルに一目惚れしました。

それまで「何をするか」という軸で考えていたところから、そんなことよりも「誰の下で働くか」が大事だなと考えるようになり、カリスマ性のある経営者がいる会社を見てみようという軸に変わりましたね。

また、今振り返ってみるとベネフィット・ワンの選考プロセスを通して、ネガティブなイメージを持つ社員に会うことがありませんでした。人事部長や先輩社員など、どんな社員に会ってもいい人がいっぱいいるな、という印象を持ちました。

2010年に入社してからは、まず営業部に配属となりました。それから営業部のチーム長や、代理店チームのチーム長などを経験してきましたが、振り返ってみると、2016年にマーケティンググループ長になったのが自身にとっては大きな転機になったと思います。

領域としては、インサイドセールスの組織の構築と、当社のソリューションのプロモーションを実行するマーケティングで、両方ともこれまでベネフィット・ワンではやったことがなかった領域でした。

これまでクライアント先への訪問や、場合によっては飛び込み営業もやっていた組織が、外に出ずインサイドで営業したり、今では当たり前になっているようなリスティング広告などのプロモーション領域にも手を出したりするようになりました。そのような変化のタイミングで任せてもらえたのは、個人のキャリアとしても非常に大きな経験だったと感じます。

「インサイドセールスチームは外出しない」──我慢で成し遂げた営業改革

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インサイドセールス組織を立ち上げたのは、2015年11月にテレビ番組の「カンブリア宮殿」で、ベネフィット・ワンを取り上げていただいたことが大きなきっかけでした。放送後は、年間で企業からもらっていた資料請求数が、放送月後たったの1カ月でその数に達したのです。そこで気づいたことはふたつあります。

ひとつは、しっかりプロモーションをすれば届くということ。裏を返すと、まだまだ知らない人、届けられていない人がたくさんいるということです。

もうひとつは、届け方さえしっかりすれば、営業担当者を介在したりセールスをしたりしなくても売ることができるんだな、ということ。資料請求をしてきた内の1割くらいの企業は、そのタイミングですでに導入を決めているという状態だったんですよね。

たまたまそのタイミングで、オンライン商談ツールの話を聞いたこともあり、ナーチャリングを自動化させてインサイドセールスでリードを刈り取っていくという想定をして、そこから約3カ月くらいでチームが立ち上がりました。

私自身、大きな方向性の舵取りはしていましたが、どうやってお客様とコミュニケーションをとっていくかといったことやノウハウづくりは、女性のトップセールス社員など優秀なメンバーがチームにいたので、彼女をはじめとしたチーム長や現場に任せていましたね。

私が想いを強く込めたことはたったひとつ、「インサイドセールス チームは外出しない」ということです。

当時、外に出ていた営業メンバーをドンと中に囲ってしまいましたから、お客様からも当然「会いたい」と言われます。いわば「行ったら受注できる」ということがわかっているんですね。それでも行かせませんでした。

2016年当時から、国土の広いアメリカではインサイドセールスが主流でした。日本も国土こそは狭いですが、就労人口はどんどん減っていくので、必ず同じ時代がやってくると思っていました。その時代が本格的にきてから、よーいドンで新しいその営業スタイルを確立するよりは、今はしんどいかもしれないけど、未来を見据えて今からそのスタイルを確立する方がいいのではないかと。

そういうメッセージを伝えていきながら、“行かないマネジメント”を徹底していました。

当初はMAツールを導入しても、なかなかうまく活用しきれなかったんです。インサイドセールスチームは、営業部の中では活用できていたほうでしたが、もっと社内で広く活用できたのではないかとも思いますし、今振り返ると、他にももっと出来ることはたくさんあったかもしれません。 

しかし、あのとき、我慢して外に行かなかったからこそ、ベネフィット・ワンの中ではその営業スタイルが一般的になっていますし、あのときの判断は間違っていなかったと思いますね。

変化の激しい社内で、最大のパフォーマンスを発揮できる環境をつくりたい

2017年に営業部の部内のあらゆる領域を管理する営業推進グループ長になりました。

ですが、営業部でお世話になった部長がDX推進部の部長になったことで、「これからもその方と一緒に仕事をしていきたい」という想いもあり、2018年からは私もDX推進部に所属しました。

DX推進部には、当社のソリューションを通して得られるHR関連のあらゆるデータを活用し、さらにクライアントの企業課題を解決すべくひとつのプラットフォームを立ち上げるミッションがありました。

この部署への配属は、私にとって大きな転換点となりました。

DX推進部にいた1年間は社会人生活の中で一番苦しかった時期でしたね。

自分がいかにテクノロジーの領域において無知か、という事実を突きつけられる日々でした。一緒にやっていたメンバーのレベルもすごく高かったですし、当時はとにかくひたすら調べごとをして、勉強していました。会話している内容も2割しか理解できないような状況でしたね。

また当時の経験を通じて鍛えられたのは、アウトプット力です。

自分が考えている課題を可視化し、それをどうすれば解決できるのか、そこにあるギャップを第三者に伝えることを求められました。当時はやらなければならないことがものすごく多かったので、短い時間で伝えたいことを伝えなければなりませんでした。加えて、その短い時間で判断をしてもらわなければならなかったので、ドキュメントにしてアウトプットとする機会も非常に多かったです。社長にプレゼンしたこともありましたね。

こうしてキャリアを振り返ってみて思うのは、昔から自分のビジョンを短期スパンで考えることはあまりなく、それがモチベーションになることもないんですよね。かっこよく言うと、“やりきる”という意志や責任感が強いんだと思います。また、人としてかっこよくいたい、という欲求が人より強いのかもしれないですね。学生時代の経験からも通じることもあるかもしれません。

また、会社が見据えているビジョンについては、代表の白石というカリスマがいますし、彼が描いているものに突き進むだけだと思っています。 

一方、自分にしかできないこと、やらなければならないこととしては、社員をもっと楽にしてあげたい、コア業務に集中し社員の力を最大化したいというのは常に思っています。

社内は変化がすごく激しく、ついていくのに必死になってしまう状況です。その中で、まだ社内には、IT化を進める余地のあるアナログな業務も残っていますし、営業推進の立場からすると、まだまだ営業担当のパフォーマンスを最大化させられていないなと思っています。

会社が目指しているビジョンに対して、より社員が突き進みやすい環境を作ってあげたいですね。今の自分の役割としての責任感もありますし、元々そういうのが好きなんだとも思います。

社員には、自分の会社の商品に自信をもってほしいし、「いい会社だからみんな来てよ」と自信をもって言える会社にしたい。それが実現できていれば、いろんなステークホルダーに対して良いパフォーマンスが出せると思っています。

そういう意味でも、若手社員にはもっと自分の意見を持って、発信してほしいという想いは強いですね。学生とサラリーマンは全然違うので、お給料をもらっている立場としてのアウトプットをしてほしいと思っています。

当社は役員や上司との距離も近いですし、風通しは良いです。意見を言いやすい環境にあると思います。今よりもう一歩踏み込んだ、事業に直結するようなコミュニケーションを一人ひとりが増やしていけば、さらに会社が強くなると思いますね。