4つの支援策で従業員のキャリアアップを強力サポート
ビーモーションは、2022年3月に34期を迎えました。常務取締役兼管理本部の本部長である佐藤は、管理部門の責任者として、従業員の成長や働きやすい環境づくりの支援、推進を行っています。
佐藤 「私は管理本部を統括していまして、人事、経理、総務、広報など営業以外の部分に携わっています。当社は2020年に30周年を迎えましたが、その記念事業をリードしたり、会社の組織やルール改革だったり、それらも含めてやらせていただいています」
ビーモーションは2019年に、「売るに変化を」のミッションを組み込んだ新しい企業理念を制定。それにともなって、行動指針や従業員に対する4つの支援策を実施しています。
施策内容は、「仕事を通じたあなたのチャレンジを支援します」、「やる気を持った人材の自己成長に取り組める環境を提供します」、「働きやすく、長く勤務できる環境を整えます」、「多様な仲間が集まり、明るく働ける職場づくりを推進します」です。これらのコンセプトのベースになっているのは、社員のキャリアアップの促進です。
佐藤 「4つの支援策は『従業員の成長と安心して働ける環境の実現』がコンセプトのもとになっています。それを目に見える形にしようという話になり、その具体策として、まず正社員向けに『キャリアマップ』というものを昨年度から作っています。
これは従業員が入社してからリーダーに就任するまでの各ステージで、求められる役割や、必要なスキル・経験を明確化したものです。そのため従業員も『こうすれば次のステップに進めるのか』と自らのキャリアアップをイメージしやすくなります。それをベースに今年度は、キャリアを実践するための研修を全社的に展開します」
34期の管理本部としてのテーマについて、佐藤はこう話します。
佐藤 「管理本部は、会社のステークホルダーに対して、適切なサービスを提供することが重要なミッションです。とくに従業員の事業活動の支えとなるようなサービスに力を入れたいと思っています。人事関係は今コンプライアンスが非常に厳しく、思い切ったことがやりにくい状況ではありますが、コンプライアンスを重視した上で従業員のために新たな施策・制度を展開していきたいですね。
ほかにはオンライン接客サービスのテクニカルな部分のサポート強化や、経理ではペーパーレス化などビジネス支援にも尽力し、快適な就業環境の構築につなげていく考えです」
創業30周年の記念事業の際には、佐藤は『REBORN!プロジェクト』の旗振り役も務めました。
佐藤 「『REBORN!プロジェクト』は、組織風土の改革を目指してスタートしました。若手を中心に、準備委員となる社員に集まってもらい、彼らと話を進めていきました。そして『REBORN!』するための『3つの柱』を立てることになりました。1つ目が『ビーモーション再発見』です。これはビーモーションの良さ・魅力を社員自らが発掘し、外部に発信する活動を通して、当社の魅力を社外だけでなく従業員にも再発見してもらう試みです。
2つ目は、先程申し上げた『4つの支援』を会社だけでなく、社員自らやっていこうという取り組みです。若手へのノウハウ研修を始め、支援の実践をサポートする企画や、社内生産性向上のためのペーパーレスを促進するプロジェクトなど、支援のコンセプトに合った案が実行されています。そして3つ目は、新規ビジネスの企画をはじめ、今までにない新しい動きへの挑戦です。この3つの柱を今着々と進めているところです」
従業員が自らの成長を実感できる環境をつくりたい
ビジネス環境もコロナ禍の影響で変化していると話す佐藤。そこに対しての課題はまだ残ってはいるものの、今後もDX面の強化や、リモートワークを含めた新しい働き方のキャッチアップが引き続き必要になると考えています。
佐藤 「環境が変化していく中で、情報システムを使って、改善・改革・変革をしていくことがわれわれの役目です。当社でも業務に応じてリモートワーク制度が正式にスタートしておりますが、新しい働き方をキャッチアップしていくことが大切かなと思っています」
そして兼ねてから、人事的な施策の必要性を感じていたと佐藤は話します。
佐藤 「人事評価以前に、従業員自らが『こういうことをやって成長したな』という実感が持てることが一番重要だと思っています。それを通じて会社に対する信頼や、働きがいにたどり着くと考えています。ですが、今までは成長を実感する指標みたいなものが、そんなになかったんです。
人事評価では、業績や短期間での働きぶりに対して判定されますが、本人の成長の実感が自分の業務に当てはまっているかはわかりません。そのため、どうやって成長すれば良いかというルートも可視化する必要がありました。会社側は『失敗しても良いよ』と言っていても、なかなかそういうわけにもいかないという声も従業員から聞くので(笑)。失敗してもいいから新しいことを実験できる場も必要でしたね」
キャリアマップで可視化することは、成長を実感できる環境を会社に提供できるのではないかと佐藤は考えます。
佐藤 「キャリアマップや『REBORN!プロジェクト』 を通じて、数年前だったらなかなかできなかった取り組みが実際にできるような環境になってきています。それにより今は成長を実感しやすくなっていると感じますし、これが結果として働きやすい会社につながっていけばいいなと思います」
34期の管理本部の取り組みを考案する上では、継続性と現況の課題解決の両方を重視したと振り返ります。
佐藤 「われわれのようなバックエンド側の人間は、継続性が非常に大切です。そのため必要なことは継続していき、その上で新しいものを積み上げていきたいと思っています。また近況を見ながらビジネスのサポートをしっかりできるようにすることも重要です。対従業員でいうと、従業員満足度調査から出てきた経営の課題に対し、解決策の中で管理本部としても必要なことがあれば反映させていきたいと思います」
「成長」というキーワードを胸に、みんなが生き生きと働く環境を目指す
経理からスタートし、カスタマーサポートやマーケティング営業など、さまざまな職種経歴を持つ佐藤は、2006年にビーモーションに入社。管理本部で実績を重ねる中で、兼ねてから就業環境づくりに対して課題を感じていたといいます。
佐藤 「たまたま創業者と縁があって、ビーモーションに中途入社しました。それまでは外資系大手企業の重役を相手に、経営や課題解決をサポートする業務に就いたり、自ら企業の事業部を率いたりした経験もあります。その中で『みんなが生き生きと働いてもらえるためにはどうしたら良いか』という課題は常に持ち続けていました」
創業者である松永 正二と縁があったことから、ビーモーションに入社した佐藤。そんな佐藤は、印象に残っている松永の言葉やエピソードをこう話します。
佐藤 「当社の創業者である松永には、『仕事はしっかりとやり、その中でそれぞれ成長していってほしい』という想いがありました。その成長というキーワードを折りに触れ松永から聞くこともあり、従業員の成長には絶えず目をかけていました。もともと当社は、仕事を通じて個人の成長をはかり、それにより会社も成長するというコンセプトを持つ会社です。そのため松永が退任したあとも、そこはブレずにやっていきたいと思っています」
人とのつながりを大事にする松永の想いは、企業理念にも組み込まれているといいます。
佐藤 「たとえばビーモーションを卒業した方に対しても、松永はつながりを大事にしていて、中には戻ってきた人もいましたね。会社は個人が成長する舞台という位置づけは、企業理念の一部として組み込まれていますし、今でも大切にしています」
また会社の成長に欠かせない要素として、佐藤は従業員一人ひとりの個性の豊かさを挙げます。
佐藤 「ビーモーションには個性豊かな従業員が多く、それぞれの個性を活かせるようにしたいと思っています。これからの時代は、なんでもできることも重要ですが、1つでも突出している部分があれば、そこを徹底して仕事に活かすことも必要だと思います。そんな働き方ができれば、本人にも会社にもメリットになるのかなと思います」
ビーモーションでは、退社後も従業員とつながりを持ち続けていたり、場合によっては再入社したりするケースも珍しくありません。
佐藤 「各自がやりたい仕事のすべてを、会社が提供するのは実際には不可能です。そして人生のいろんな局面で、会社から離れなければいけないこともあると思います。ですが、事情があって退社した人が『ビーモーションは嫌じゃなかった』と思って、また戻ってきていただくケースもあります。
これは違う会社で働くことになっても、人間関係を継続したいと思える関係でお別れすることができているからではないかと思います。そういった風土は、これからも大切にしていきたいですね」
創業者の想いを胸に「みんなが仕事を通じて成長できる環境」を目指す
2年以上にわたるコロナ禍の影響で、ブレインフォグと呼ばれる症状も注目される昨今。佐藤は従業員へのケアの必要性も実感しています。
佐藤 「コロナ禍で社会全般的にリモートワークが普及し、コミュニケーションが限られたり、市場として求められるものやサービスの使用法が変わったりしています。どこにでも起き得る話であったとしても、個々人にとっては大変なことだと思います。
また個人的なことや仕事上の課題に対して、悩みすぎて不調になるケースがあるのではないかと思います。ビーモーションは自然と助け合いが成り立っている風土なので、周囲に自分の事情もしっかりと吐き出して、自分を追い込まずに、必要なときは人を頼るなどして自分を大切にしてほしいですね」
実際にビーモーションでは、チームのコミュニケーションをとても大切にしているといいます。
佐藤 「当社では、飲食をともなう会合の費用や、今だったらオンライン飲み会の費用の補助もしているんです。コミュニケーションの促進や、働きやすい環境に整えるために、お互いを気づかえる環境をつくるサポートは必要だと考えています」
オンライン接客サービス「接客オンデマンド」など、時代の流れに即したニーズの発掘やサービス提供で注目を集めるビーモーション。佐藤は今後のビーモーションの果たす役割や展望について、次のように語ります。
佐藤 「やはり創業者である松永が理想として掲げていた『みんなが仕事を通じて成長できる環境』を維持し、さらに進化させることに尽きると思います。
時代に沿った新しいサービスはもちろん必要です。ですが、一方で創業から30年以上もビーモーションを支えてきた従来の業務をしっかりと継続させることも大切です。お客様のニーズの変化にも対応しながら、いろいろなチャレンジをして、個人としても会社としても成長していきたいと思います」
会社の根幹を支える佐藤は、目まぐるしい時代の変化にも対応し、また変化の渦中にある従業員への心配りも忘れません。「従業員とともに会社も成長させていきたい」という理想の環境を築くために、従来の業務を継続させながら、新たなチャレンジにも果敢に挑みます。