美術の大学へ進む。ビーモーションとの出会い

私は小学生のころからスポーツに没頭してきました。小学校5〜6年でサッカー、中学校では漫画「黒子のバスケ」に影響されてバスケを3年間やっていました。

大学では美術を専攻しましたが、実はそれまで美術にまったく携わったことはなかったんです。中学生のころに趣味程度で絵を描くことはありました。勉強には熱中できなかったですが、普段見るものの景色がどれも新鮮に感じられて、スケッチブックと鉛筆を持って出かけていたこともありました。 

美術に興味を持ったきっかけは、ひとりの知り合いとの出会いにあります。 油絵、水彩画、彫刻など幅広く制作されている人で、高校生のときに、その人が地元で展示をすることになり見に行ったのですが、そこで感銘を受けました。

そうして興味を持ち、入学した美術系の大学には、広告やコピー制作などのデザイン専攻、自分の表現をするアート専攻、イラスト専攻の3つがありました。

アート系の大学は学費が年間600万円ほどと非常に高いです。私は、5人兄弟の真ん中。下2人が中学・高校に通う中で、自分だけに大きな学費をかけてしまうことに気が引けてしまい、少しでも自分で学費を工面しようとアルバイトを探していて出会ったのが、ビーモーションでした。

「やるからには中途半端なところで終われない」、「来るところまで来たら引き返せない」と思ったので、なんとかやり遂げるぞという気持ちでした。また、高校のときにコンビニのアルバイトをしていたんですが、当時は仕事面ではなく人間関係の面で非常に苦労していたんです。 

その点、ビーモーションには顧客と話すときの「提案する力が身につく」と書いてあり、自分の友人が働いていることもあってここで働くことを決めました。

提案する力が身につくとともに気がついた接客のおもしろさ

美術をやってきましたが、自分の作品を見てもらいたいと思ったときに、路上だと誰も見てくれないんです。自分から売り込んでいかないといけません。大学時代までは、そのスキルがないから伝え切れないという経験が何度もありました。

「魅力を伝えられる力をつけたい」という想いと「学費をなんとかしたい」という気持ちが、このころは強かったですね。

大学2年生の5月からアルバイトとしてビーモーションで働いてきましたが、主にふたつの案件に携わってきました。

ひとつ目が電動のトレーニング器具です。これが私が初めて携わった商材で、2017年の5月から2019年の8月ごろまで担当していました。ふたつ目はその後の10月から担当したスピーカー販売です。こちらには、4カ月ほど関わってきました。

これらの業務で学んだのは「いかにお客様に合わせてかみ砕いて伝えられるか」が大切ということです。最初のうちは、どうしても機能や特徴のみの説明になってしまいやすかったのですが、何度も接客をしていくうちに、提案する力が身につくとともに接客することのおもしろさに気づくことができました。

売り場に立つと楽しいし、売れたときの喜びが感じられます。 

中でも最初に嬉しいと思ったのは、電動のトレーニング

器具をセットで買ってもらえたときでした。お腹だけでなくパーツがいくつかあるのですが、入社して1〜2カ月ごろのまだまだ知識や接客力に課題がある中で、お客様に買ってもらえたことは鮮明に覚えていますね。

正式入社。ヒアリングを通じて商品の良さを工夫して伝える

実は、美大出身者はアートだけでなくさまざまな仕事に就く可能性があります。

人それぞれ、自己があり何をしたいか明確なことも多いのですが、私はどんな仕事にするかは非常に迷ったんです。ビーモーション以外にも10社ほど候補がある中で考えていました。

入社の一番の決め手は、長く携わっていたので心の安心があったことでした。また、仲の良い上長から声かけしてもらえたこともきっかけです。仕事を通して、さまざまな業種を体験できて、自分の身になっていくことがある。さまざまな新しいことにもチャレンジできることも良いです。

そうして、2020年4月ビーモーションに正式に入社し、営業3課に所属となりました。

入社後は、コーヒーメーカーのスーパーバイザーとして関わるようになります。実は、入社した翌日には所属先が決まっていて、4月の後半にはネスプレッソ担当であることを告げられて始まりました。

業務の中では徹底したヒアリングを心がけています。お客様の趣味嗜好や悩みを聞いて、不安を拭いとってあげられるか。それによって、買ってもらえるかが大きく変わります。感情の揺さぶりが大切です。 

少し精神論に近いかもしれないですが、トレーニング器具はつけるとわかる、スピーカーは音を聞けばわかるんです。ただ、コーヒーメーカーはおいしさを知ってもらえないといけません。2020年に流行している新型コロナウイルスの影響から、試飲の提供ができない中でも、なんとか五感に訴えるアプローチを展開していきました。

視覚で高級感を伝えたり、香りを伝えたり、カプセルのちょっとした違いだけでも大きく変わることを伝えていったんです。 そういった工夫によってより良く感じてもらえるようにしています。

商材についてお話しする中でバックストーリーが拾い上げられると、伝え方に生かすこともできます。 

トレーニング器具では、筋肉のつくりもアートの中で学んだ視点が生きていて、より写実的に表現できるようにさまざまな伝え方の工夫をしていきました。また、過去に軽音楽部にも所属してバンドをしていたこともあるのですが、音楽は聞かないとわからないし、知識がないとちゃんとした音が出ません。スピーカー商品に関わるようになったことで、これまでの知識も自身がつき、無駄じゃなかったと感じていますね。

スーパーバイザーとして目指す先

入社してしばらく経ちますが、正社員としての責任や言葉の重みを感じています。 

販売員からスーパーバイザーになったことで、顧客の求めることが多い中でも期待に応えられるか、満足させられるか、スタッフをケアできるかを考えています。スタッフ時代より100倍大変だと感じていますね。でも、今は少し肩の力を抜いてでき始めています。

仕事をする上でまず一番大切にしていきたいことは、情熱です。

商材が好きじゃないと相手に売ることができない。実際に販売するときそれが如実に表れます。商材を好きになると、伝え方が変わり結果として売り上げも変わっていきます。

また、お客様は千差万別です。

個性も全然違うので、たとえお客様から嫌われてしまっても気にしないこと、合理的に考えること。諦めないことと、切ることは切るという区別が不可欠だと思います。そういった気持ちで働ける人の方が長続きしますし、谷に落ちてしまっても、諦めずに登っていけると思います。

実は、2018年10月ごろに、一緒に苦楽を共にしてきた仲の良いスタッフが退職してしまったことを深く覚えています。自分だけでも、お店だけのせいでもない。社内のスタッフに対しても、とにかく本当に自分の些細なひと言で相手を傷つけてしまったり、それがきっかけで退職してしまったりすることがありうる。必ず相手目線に立って発言することを意識するようにしています。相手も同じ人間なので、不安なこと、相談したいことがあればいつでもレシーブしてほしいと伝えています。

今後はスーパーバイザーとしての知識と経験を積み上げていきたいです。ネスプレッソのある全店舗を回ってみたいですね。また、スタッフへの講習はまだしていないので、教えられるようになりたいと思っています。不安はありますが、誰もが必ず通る道なので頑張りたいです。

個人の目標としては3つあります。まずは、コロナウイルスが落ち着いてからバンドを始めたいですね。また、10月ごろに少年ジャンプで漫画の募集があるので、今それに向かって書いているところでもあります。最後に、東京都内は広いので美術館めぐりをいつか行ってみたいと思っています。 

私たちの仕事は、今までの関係もこれからの関係もともに大切ですが、何より気持ちが大切だと思っています。接客業は相手ありきになってくるので、それを考えられる力は欠かせません。一方で、忘れてしまうこと、思わぬ失敗をすることもあるので、これから入社する人も含め、メンバーと指摘し合いながらやっていきたいと思っています。