コミュニケーションの希薄化進行──救世主として立ち上がったUnity

▲Unityのチームメンバーたち

グルーヴスは「はたらくヒトと、未来を拓く。」をビジョンに、WorkTechを活用した全国の求人企業と人材紹介のマッチングや、エンジニアのキャリア支援のプラットフォーム事業を行っています。

近年グルーヴスでは、新オフィスの開設やフルリモートワーク従業員の増加が続いており、全員が同じ場所にいることが当たり前ではなくなったことから、社内の場所ありきのコミュニケーションに限界を感じていました。

さらにはコロナウイルスによりビジネスサイドメンバーもフルリモートに。チーム間を越えた社員同士のコミュニケーションはほとんどなくなってしまいました。

会社の全体の雰囲気がつかみづらいという声もあがり、多くの社員がオンラインのみのコミュニケーションに息詰まりを感じていたと三浦はいいます。

三浦 「社員が1年で20名近く増えたこともあり、メンバーの経験や年齢も多様になりました。そうした中で、会社が大切にしている価値観に認識の違いが生まれたりメンバーの相互理解が希薄になったりしていることが、コミュニケーションの取りづらさの原因でした。

そこで、会社の文化・風土の再形成をするために希望者を募り、社内横断型のプロジェクトがいくつか誕生。その中で、社内の団結や結束を促進するためのプロジェクトとして生まれたのが、Unityというチームでした。

ちょうどUnityが動き出したころ、新型コロナウイルス拡大の影響で全社員がリモートワークになったこともあり、社内の団結は一層の課題として浮き彫りになりました」

カギはコアバリューの浸透──分科会を通して見えた「浸透を阻む壁」とは

▲社員用サイトにて、成果にこだわるインタビューを公開しています

2019年10月に発足したUnity。まずチーム全体に課せられたお題は「社内全体が、楽しく、連動感をもって、事業成長に前向きに働くために必要なコミュニケーションの場を生み出すこと」。その理想の状態とはどんなものか話し合うところから始まりました。

議論を重ねるうちにたどり着いたのがコアバリューの浸透です。コアバリューは社員の行動指針でもあり、評価基準のひとつであるほどグルーヴスにとって重要なものでした。

酒井 「コアバリューの浸透に取り組もうと決めて、最初にぶつかった壁は、そもそも、私たちチームメンバーが正しくコアバリューを理解できていないかもしれない、というものでした。わかっているつもりになっているだけで、各々理想とする姿にバラつきがあるのではないか、と。そこで、Unityの中からコアバリュー研究所としてチームをつくり、コアバリューの理解と浸透を目的とした取り組みを始めました」

グルーヴスのコアバリューは『成果にこだわる』『Team Grooves』『革新に挑む』の3つ。この3つをひとつずつ深めるため、分科会を設置。コアバリューごとにグループを分け、それぞれの分科会ごとにコアバリューを深く理解し、浸透させるための施策を考えていきました。

『成果にこだわる』の分科会では、こだわりのレベルが人によって違うという点に着目し、グルーヴスとしてこだわりの基準を可視化するため、社内MVPを受賞した社員にインタビューを敢行。成果へこだわった背景を深掘りしインタビュー記事として可視化しました。

また、MVP社員の上司にもインタビューをし、どのように部下が成果を上げられるようマネジメントしているのかという点も、全社へ共有していきます。

一方、三浦と酒井の所属する分科会『Team Grooves』『革新に挑む』でも、社内の課題が浮き彫りになっていきました。

コアバリュー浸透がもたらす革新──課題を可視化し、社内をアップデート!

▲社内キックオフイベントはMVP表彰式もあり、大いに盛り上がりました

酒井の所属する『Team Grooves』の分科会では、協力や連携だけでなく、「指摘し合う」という、一歩踏み込んだコミュニケーションが社内で実現できていないことに課題を感じていました。

酒井 「グルーヴスとしては、指摘もちゃんとし合いましょう、という一歩踏み込んだコミュニケーションまで実現したいと考え、Team Grooves のコアバリューを掲げています。

しかし、助け合う、お互いを尊重する、というベースの部分はしっかりとできていたものの、指摘し合うというところまではなかなか踏み込めていない、というのが、課題でした。どのようにアクションすれば解決に向かうのかを模索するために、まずは現状把握として社内アンケートからスタートをしました」

「社内は指摘しやすい環境かどうか?」個人それぞれが指摘し合う意識をもって行動しているかどうか?」など、アンケートを取った結果、課題の特徴や根本原因が見えてきました。

酒井 「アンケートで、自部門以外のメンバーに対して、より指摘がしにくい状況にある、などの課題が見えてきました。その原因をさらに掘り下げていくと、見えてきたのは共通の夢を語る機会の希薄、すなわち、ビジョンへの当事者意識の低さでした。

ちょうど、社内でビジョンのアップデートを行うタイミングと重なったこともあり、全員でビジョンの理解度を深めるべく、社内キックオフイベントでコラージュ法を用いたワークショップを開催しました」

また、三浦の所属する『革新に挑む』の分科会では、革新の必要性はわかるがやり方がわからないという課題に対し、解決策を考え始めました。

三浦 「自分たちでも『革新に挑む』とはどういうことかと考えていた中で、あるエンジニアが『革新に挑む』とは新しい何かを生むことを考えがちだが、今ある問題を可視化し解決するアクションもひとつの革新なのだと教えてくれました。

エンジニアチームでは、今取り組んでいる仕事や活動を改善するための振り返り方法として、KPTというフレームワークを使っています。このKPTをビジネスサイドでも使って問題を可視化し、解決に向けてトライしてみることが 『革新に挑む』になるとの結論に至りました。そこでまず、エンジニアチーム主導でマネージャー層にKPTのワークショップを行い、さらに全社にKPTを浸透させていくことにしました」

コアバリューの浸透から継承へ──グルーヴスの成長を担う

▲代表取締役の池見 幸浩がオンラインで全社員に向け、ビジョンやコアバリューについて語ります

それぞれのコアバリュー分科会の活動の結果、徐々に社内メンバーにもコアバリューが浸透。『Team Grooves』のワークショップでは、「チームの枠を越えた連携がしやすくなった」「個人の価値観や社員それぞれの人となりを知れた」と多くの社員が感じ、同じ価値観が芽生えたことで、社内のコミュニケーションはより円滑になりました。

また、『革新に挑む』分科会が発信したKPTは、マネージャーから社員へと浸透し、各チームでKPTを用いた振り返りを行うように。今まで見えていなかった課題が可視化できると好評で、仕事の仕方にも良い変化が生まれています。

さらに、半年に1度のMVP表彰では、最もコアバリューに沿った行動をした社員がMVPとして選ばれるため、いつも以上に盛り上がりをみせ、自分もMVPを狙いたいと意気込むメンバーが続出しました。

コアバリューの大切さを改めて実感した社員たち。しかし、コアバリューが浸透したとはいえ、一時的なものにならないよう継続して取り組みを行っていくことが大切です。

三浦 「今回Unitiyの活動を通して、多くの社員がコアバリューの共通理解をし、また大切さに気付いたと思います。しかし、1回きりの施策実行でアクションを止めてしまうと、またコミュニケーションが鈍化し前のように戻ってしまうので、今後もコアバリューを意識する機会を継続的に創出し続けることが大事だと感じています」

会社の一体感を醸成するため、コアバリュー浸透に取り組み続けるUnitiy。今後も会社と個人のビジョンを紐づけるワークショップを行ったり、コアバリューを体現したストーリーを社内外問わず発信、共有したりするなどさまざまな施策を検討しています。

グルーヴスのコアバリューの浸透は、これからも会社の成長を促進する大きなカギとなっていくでしょう。