気軽に話せる関係と迅速なサポートで、建設現場で働く社員を支える
私は、2023年1月現在、カスタマー・サティスファクション職(以下、CS職)として施工管理職の社員を中心に、労働の状況を確認・管理しながらサポートする仕事をしています。
主な業務は、社員が働く建設現場や事務所に出向き、健康状態や労働環境について面談を実施すること。
面談は基本的には月に1回ですが、入社間もない社員にはより短いスパンで実施して手厚くフォローしています。特に人間関係が円滑かどうかを最優先に確認しますね。また、業務での疑問点、不安点なども聞き、何か問題があれば、本人に加え、先方の上長とも打ち合わせて改善を図っています。
そのほかにも、スキルアップのために資格取得を推奨したり、キャリアプランを一緒に考えたり、睡眠や休養が十分に取れているかを確認するストレスチェックをしたり。さまざまな面からのサポートを行うのが、CS職の役割です。
私が現場の社員と接する際に心掛けているのは、「親しみやすさ」です。楽しく会話できるように、まず私から壁がなくなるまで、自分がどういう人間なのか伝え続け、相手との距離を縮められるよう心がけています。仕事やキャリアに限らず、趣味やプライベートの話も織り交ぜて、気軽に話せるような関係を目指しています。
また、迅速なサポートも意識していることの1つ。私には、人間関係で悩む社員への対応が遅れてしまった結果、退職に至ったという苦い経験があります。
そこで学んだのは、相手が悩みを打ち明けてくるときは、すでに相当に深刻な状況だということ。早急に面談が必要だったと思い知らされ、今は改善策を迅速に考え行動するようにしています。隠れた気持ちを汲み取ることも、面談の重要なポイントだと考えています。
約2年間の現場経験を活かして、CS職へとキャリアチェンジ
私は大学では、建築や設計を学んでいました。
実家で新築を建てた際に、住宅が完成していく様子に感動したこと。扱う建物が大きくなれば、地図の上に、あるいは後世に残るという仕事に魅力を感じたこと。それが、専攻を選んだきっかけです。
就職の際は、建設業界、中でも建設現場を広く学べる施工管理の仕事をしたいと考えていました。数ある企業の中でアーキ・ジャパンを選んだのは、最も研修に力を入れていると感じたからです。
未経験者の私が安心して第一歩を踏み出すために、こうしたサポートを受けられるのは心強かったです。また採用面接が、まるで雑談しているようにリラックスした雰囲気で、入社前から「働きやすそうな会社だな」と感じたことを覚えています。
入社後は1カ月ほど、施工管理の基礎やビジネスマナーの研修を受けました。その後、大手建設会社に配属。倉庫の新築工事を中心に、施工管理職として建設現場を担当し始めました。
ところが、約2年働く中でわかったのは、私は肺の機能が弱く、体力勝負の仕事には不向きであること。通常業務には問題ありませんが、階段の上り下りなどが続くと疲労してしまい、周囲に迷惑をかけることもあったのです。当時は転職も考えていました。
しかし、CS担当者と面談すると、「コミュニケーションを取るのが好きで施工管理の知識があるなら、私たちのCSの仕事を一緒にやってみませんか?」という提案を伝えられました。
さまざまな現場に行き、多くの人と話すCS担当者の仕事ぶりを目の当たりにしていて、「サポートする立場もおもしろそうだな」と興味が湧いたこともあり、異動を決意しました。
現場で働く社員に、安心感を持ってもらえることが、仕事のやりがい
CS職に就いてからは、技術社員やお客様と話す中で情報に触れる機会が増え、さまざまな知識を蓄えられていると感じています。
今の仕事で思い出に残っているのは、就業環境に悩む社員をサポートできたこと。相談を聞いたとき、その社員は「今の現場環境があまりにも自分に合わないので辞めます」とまで思い詰めていましたが、施工管理職を続ける意志はありました。私も本人の働き方を見てきて、退職するのはもったいないと判断し、「続けましょう」と猛プッシュしたのです。
なんとか竣工までその現場での仕事をやり遂げた後、最終的には配属先の企業を変更し、その方は今でも建設現場に立っています。会うたびに「あのとき辞めずにいて良かった」といってくれて、しかも「資格を取得したい」と非常に前向きです。サポートできて良かったと今でも思う、印象的な出来事でしたね。
この仕事では、配属された社員に安心感を持ってもらえているなと感じるときに、やりがいを感じます。私自身、単独で現場に配属されたことがありますが、不安になることも少なくありませんでした。そんなとき、CSの担当者と話すことで安心できたことが印象に残っています。
自分が同じような役割を務められていることにやりがいを覚えますし、「楽しく働けています」という言葉を聞くとモチベーションも上がります。
また業務面での相談に乗る際は、施工管理職の経験を踏まえてお伝えできるので、担当する社員からは「リアルなアドバイスが受けられる」と喜んでもらえることも多いです。
たとえば現場で職人気質なスタッフとのやり取りに悩んでいた方には、ドライに接するのではなく、相手の要望と指示すべき点のバランスを取って柔軟に対応した方が円滑に仕事を進められる、と伝えています。
このように、社員に安心感を抱いてもらえるフォローができる環境は、当社の強みでもあります。同業から転職してくる社員の話を聞くと、研修内容や配属後のフォローに関して、当社は非常に優れていると言われることもあるくらいです。この点を強みとしてCSグループを盛り上げていけば、会社のさらなる強化につながるはずだと、今は考えています。
現場の社員がもっと「働きやすい」と感じられる環境を目指していきたい
今後力を入れていきたいことは大きく2つあります。
1つは、現場経験を経てCS職についた経験を活かして、より現場で働く社員にとって働きやすい環境を整備すること。
今、具体的に考えているのは、2024年の建設業の働き方改革へ向けて、休日の取得や福利厚生の面をより柔軟にしていくことです。流動的な現場に合わせて、変則的な勤務対応ができるようになったり、仕組みを作ることができれば、より働きやすさを感じる人も増えるのではないかと思います。
これまで以上に働きやすくなれば、アーキ・ジャパンでの就労に魅力を感じてくれる技術社員がもっと増えていくはずです。現場のニーズを考えながら、環境づくりに力を入れていきたいです。
そして、もう1つ力を入れたいのが、より良いチームづくり。私の部署には20代半ばのメンバーを中心に8人のCS職が配属されています。気さくで、仕事柄もあってか、話好きな人が多いですが互いに気をつかいすぎるところがあるように思います。
もう少しコミュニケーションを密にしていき、今以上に円滑な関係を築ければ、より良いチームになるはずです。そうなれば、チーム内でも今以上にお互いフォローができますし、チーム全体で技術社員の方々へより良いサポート体制を築けるようになると思います。
私から見て、このCS職に向いているのは、良い意味で「まじめすぎない人」。現場の社員からは不満もぶつけられ、場合によってはお客様からご指摘を受けることもあります。もちろんそうした言葉は真摯に受け止め、改善へ向け努めますが、考え込んで落ち込みすぎてしまうと大事な相談役なのに自分がつぶれてしまいかねません。臨機応変に判断できる方が適していると思います。
CSグループには、ホームセンターの元店長をはじめ、いろいろな業種の出身者が在籍しているので非常に刺激的。それぞれが経験してきたことを組織として吸収し、日々仕事のスタイルが進化しているのです。
新しく入社してくる方にも、そんな変化をもたらしていただけることを期待しています。人と話すのが好きな方、活動の場を広げたい方には合う環境だと思いますよ。