入社1年目からの挑戦。中国での販売拡大を目指す

▲京東との提携発表会

2021年現在、私が所属しているのは、生活者解析・事業創造部です。あまり馴染みのない部署名だと思いますが、一言で言うと新しい事業をやってみようよという部署です。

その中で私はECグループに所属しています。ECグループでは楽天様やAmazon様など、日常的に使われているECサイトでの当社製品の拡販を目標としています。

食品業界のEC化自体が他業界に比べると低く、当社はとくにEC化率が低いんです。やはり業界大手としては改善が必要だと感じています。

まずは業界水準に引き上げることを目標にしながら、ECを通して生活者の皆様により利便性の高い生活をお届けしようと取り組んでいます。

その中でも、私は中国越境ECを担当しています。中国越境ECとは、日本国内向けに販売されている製品を、ECチャネルを通じて中国の生活者に販売する仕組みです。

担当得意先は、アリババ傘下の天猫国際と、テンセント傘下の京東傘下の京東国際の主に2サイトで、食品の販売とマーケティングを担当しています。

営業の部署にはなるのですが、国内事業部には中国のBtoCマーケティング担当がいないため、実質的には営業をやりつつ結構マーケティング活動も実施しているんです。

日本では味の素株式会社と聞くと誰もが知る企業ですが、中国ではBtoBの営業を行っているため、中国での認知度はまだまだ低いです。そこで販売代理店や広告代理店を通じて、SNSやECサイト内外でプロモーションを行っています。関係者の方々と調整しながら一緒になってどんどん販売を広げていくというお仕事ですね。

新卒入社後、最初の配属は営業担当として、スーパーやドラッグストアチャネルなどに既存の製品を提案していくことが一般的ですが、私はご縁があって、初期配属から越境ECのお仕事に携わらせていただいています。

私自身は日本生まれの日本育ちなのですが、両親が中国出身で、日本の文化もわかりつつ中国の文化もわかっていました。なので、「将来的には中国と一緒にお仕事が出来たらいいな」と、内定直後から採用担当の方にはお伝えしていたんです。

まさかこんなにすぐに機会が巡ってくるとは思っていなかったのですが、早くから挑戦できる環境をいただけたことにはとても感謝をしています。

全員0からのスタート!より良いプロモーションの探求

▲グループ各社との取組

私が入社した2019年は、5月に京東国際で旗艦店がオープンし、その後8月にアリババの天猫国際でグループ旗艦店がオープンした年でした。つまり、越境ECの事業自体が本当に立ち上げ期だったんです。

立ち上げ期の良かったことは、周りの上司や先輩社員など全員がゼロからのスタートだったため、全くわからない中一緒に進めることができたことです。一方で、正解がわからずいろいろ模索した1、2年だったと思います。

その中で成功したものは、「やさしお®」という製品です。50%減塩の製品で、日本国内では塩分過多が気になるようなご高齢者向けに販売しているのですが、中国では赤ちゃん用の塩として人気があることがわかりました。
今は当社としても赤ちゃん塩、中国語で宝宝盐として拡販に取り組んでいます。これは日本での売り方にとらわれず、現地のニーズに合わせた形で訴求ができた好事例かと思っています。

一方で、「アミノバイタル®」は拡販が難しく、まだ模索中です。日本ではトップアスリートの方々やハイレベルなアマチュア層にご支持いただいている製品です。中国では新型コロナウイルスの影響などで、健康意識やフィットネスブームは高まりつつあるのですが、まだサプリメントを摂取する文化がないんです。スポーツとアミノ酸の関係も認知されていない中で、高価な商品をどのように拡販していくか日々奮闘しています。
もっと双方向にコミュニケーションが取れて、しっかりとお客様に製品の良さや使い方などが説明出来るようなプロモーションを行っていきたいですね。

その1つが中国で今流行しているライブコマースというプロモーション手法です。

日本でいうインスタライブに近いのですが、生放送で商品を説明しながら購入がすぐにできるようなプロモーションです。
その場でお客様からいろいろなコメントを入手できるので、疑問に対してもすぐに説明出来ますし、伝えたいことが丁寧に説明できるということで非常に効果的だと感じています。

こういった形でより良いプロモーションを日々探しています。

正解は誰も知らない。主体的に成果を生み出す。

▲生活者解析・事業創造部メンバーと

入社2年目となり、越境ECのビジネスはようやく少し方向性が見えてきたと思っています。やはり今まで知見が無かったので、どのようにビジネスを進めるのが正しいのか、中国ビジネスの当たり前がなんなのかよくわかっていませんでした。

例えば今の販売のスキームだと、当社から特約店様に一旦製品を卸して、さらにその先の販売代理店が中国のECサイト内で販売をしてくれているという形です。加えて、ビジネスを進める上でプラットフォームの担当者(天猫国際などのサイト運営者)と連携することもあります。

当社はこれまでプラットフォームとのやり取りはほとんど販売代理店に任せっきりで、それが当たり前だと思っていました。しかし、他社様のお話を聞く中で、メーカー側もプラットフォームともっと主体的に関わっていいのだということがわかったんです。

当社の取り組みも始まったばかりで社内でもわからないことが多いので、より進んでいる企業のお話というのは非常に参考になると思いましたね。現在も積極的にお話をうかがうようにしています。

仕事をしていて嬉しい瞬間は、進めてきた施策が実現し、それが結果に結びついた時ですね。先ほどご説明したライブコマースの放送主でトップの方が2人いまして、その方との商談を一昨年末ぐらいから取り組んでいました。

昨年の4月に初めて実現することができ、トップKOLの方に当社の製品の「味の素KK」北海道コーンスープというスープを紹介していただけたんです。3分間ぐらいの放送時間で100万元(日本円に換算すると約1,500万円)を販売するようなとても規模の大きい施策だったので、非常に達成感のある仕事でした。

新しいことばかりですが、仕事のやりがいは大きいです。

今までずっとBtoBしかやっていなかった中国事業に、あらためて取り組むチャンスが来たということは社内にとっても良い機会だと思います。中国のお客様にとっても、新しい製品を手に入る機会が得られる非常に意味がある仕事だと思っていますね。

特に中国の調味料に対して不安がある中で、日本の安心な製品かつ簡便や減塩といった付加価値も含めて、当社のスペシャリティをお届けできるといったことに非常にやりがいを感じています。

年次関係なく取り組める環境。これからもトライアンドエラーで前へ

▲担当製品と一緒に

味の素グループウェイの中で「人を大切にする」という価値観があるのですが、本当に体現されていると感じています。年次関係なく、チームのメンバーと一緒になっていろんな取り組みを一緒に進めていけるということを、味の素のような大きな企業で実際にできるとは思っていませんでした。

越境ECの担当は私を含め4名います。上司部下というより仲間というイメージが強く、全員がわからない中で一緒に取り組みを進めているんです。失敗もたくさん経験しながら、トライアンドエラーで着実に前に進めていると感じています。

これからチャレンジしてきたいことは、直近で言うとスープの販売を広げていきたいと思っています。クノール®のカップスープというと日本では誰もが知る製品だと思うのですが、中国にはインスタントの洋風スープという文化がまったくありません。

簡便な製品かつ1袋で野菜の栄養も取れる、とても高付加価値な良い製品だと思っているので、中国の方に新しい文化として受け入れてもらえるような施策を実施していきたいと思っています。

中長期的で言うと、まずは中国ECの勝ちパターンを見つけて、それを横展開していきたいです。華僑の方は東南アジアなど世界にたくさんいるので、そういったところにも横展開していけたらと思っています。

それと同時にECやデジタルマーケティングなどを主眼に置いた製品の開発マーケティングをやってみたいと思っています。今は国内で既にある製品をECでどのように売っていくかというフェーズなのですが、そうではなく、デジタルやECを主眼に置いた製品開発にもチャレンジしたいです。

2年目で今の仕事もまだまだ軌道には乗っていないので、今はまず自分の仕事をきっちりやっていきたいと思っています。そこを乗り越えて、中長期的にはさまざまな領域で活躍できる人財になりたいですね。