社内公募により部署を異動──SDGs目標の社内での浸透を促進

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▲Business Planning本部 坪井 克仁

就職活動の際に、世の中における“働きがい”を高めていくことができる企業に参画したいと考えていた坪井は、人財サービス業界のグローバルリーダーであるAdecco Groupが掲げるビジョンに共感し、入社を果たします。営業部門に所属して実績を積みつつも、できれば若いうちにほかの職種も経験しておきたいと考え、自分のキャリアパスを探っていました。

坪井 「当時は、転職も視野に入れ、自分のキャリアについて模索していました。一方で、2025年に向けたAdecco Group Japanの中期経営計画を達成するために自分も何らかの貢献がしたいという気持ちがあり、転職に躊躇していました。

そんなとき、現在所属するBusiness Planning本部の社内公募を目にし、自分のやりたいこととぴったり一致したと感じ、すぐに応募を決意しました」

Adecco Groupでは、SDGsを経営戦略の根幹に据え、社会変革を通じたSDGsの達成、およびその先の未来の実現を目指して取り組んでいます。

特に、SDGsで掲げられる17の目標の8番目「働きがいも経済成長も」という目標は、業務に直結する目標であると同時に、坪井が就職活動の際に軸にしていた想いとも一致していたと言います。坪井は、2022年1月にBusiness Planning本部に異動しました。

坪井 「Business Planning本部は、主にはプロジェクトごとにチームを編成するプロジェクト型組織となっており、現在はSDGs経営実装推進と経営分析の2つのプロジェクトチームで業務を行っています。

SDGsチームでは、SDGsについての社内への理解促進および浸透をミッションに掲げており、社員一人ひとりの業務が経営戦略とつながっていることを理解し、自分ごと化して、さらに日々の行動に落とし込めるように働きかけています。また、経営分析の業務としては、外部・内部環境の分析やレポート作成と経営会議の運営を主に担当しています」

テレワークで生まれた時間を活用し、パラレルキャリアをスタート

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パラレルキャリアで、パーソナルトレーニングジムを開業。トレーナーも務める

そんな坪井には、マンツーマンでトレーニング指導を行うパーソナルトレーナーという、パラレルキャリアでのもう一つの顔があります。

坪井 「コロナ禍に突入した2020年、Adecco Groupはいち早く完全在宅勤務に切り替わりました。もともと会社として『より柔軟で働きやすい環境、より豊かな人生へとつながる新しい働き方』の実現を目指して取り組んでいたこともあり、フレックスやリモートワークもすでに活用していたため、すぐにその状況にも慣れました。

通勤に往復約2時間ほどかかっていましたが、その時間が空いたのを機に、時間を有効活用できないかと考えたのが、パラレルキャリアを始めようと思ったきっかけです」

幼いころからスポーツは得意だったという坪井。大学生の頃から筋トレにのめり込み、趣味が高じて民間資格のダイエット検定1級も取得していました。トレーナーを仕事にしたことはありませんでしたが、人に教えられる知識は十分にあると確信していた坪井。

坪井 「在宅勤務になった友人から、体を動かす機会が減ったという相談を受けていたことで、オンラインでのパーソナルトレーニングのニーズが高まるのではないかという予感があったのです」

パーソナルトレーナーの仕事は、平日は業務が終了した後の時間と、休日はほぼ1日、予約を受け付けています。

坪井 「最初はトライアルとして友人にレッスンを受けてもらい、そこから口コミで少しずつ入会する人が増えていきました。最初はすべてオンラインでの指導を行っていましたが、受け持つ人数も増えて、対面レッスンの要望が高まったことを機に、転居した自宅の1室に対面指導ができるトレーニングルームをオープンしました」

ボディメイクを目的として、主にはダイエットを含めた体づくりのために筋トレの方法や正しいフォームの指導、LINEを使った食事管理までサポートします。

坪井 「自分自身のトレーニング経験から導いたメソッドをお伝えすれば、お客様に満足していただけるサービスを提供できるという自信がありました。

これまで受講していただいた方の半分以上はジムに通ったことのない初心者でしたが、皆さん真面目に取り組まれているので、ほとんど全員に成果が出て、喜んでいただけている状況です。お客様の生き生きとした顔をみることができ、本業の仕事とはまた違うやりがいを感じています」

トレーナーの経験を活かして、Win4Youthアンバサダーにエントリー

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世界中のWin4Youthアンバサダーメンバーとともにスペインのランサローテ島にて開催されたトライアスロン大会に出場

パーソナルトレーナーを始めたのは、坪井が新卒入社から担当している営業の仕事について悩み始めた時期でもありました。

坪井 「パーソナルトレーナーでは、自分の好きなことにをしてお客様に喜んでもらえますし、その結果が収入につながります。そこに仕事の本質を見出すことができ、自分にとっての働きがいや、働く意義を見つめなおし、実感するきっかけになりました」

Adecco Groupの仕事でも同じ気持ちで働いていきたいという想いが、Business Planning本部への社内公募へとつながっていきました。さらに坪井は、Adecco Groupがグローバル全体で行う社会貢献活動として推し進めている「Win4Youth」プログラムのアンバサダーにも選ばれています。Win4Youthはスポーツを通して世界中の恵まれない若者の生活、教育、雇用状況を改善するための支援を目的とした活動です。

坪井 「『人々が働きがいを高め、躍動できるように貢献したい』という自分自身の想いと、運動を通して人を生き生きとさせることができるパーソナルトレーナーとしての経験の双方が、Win4Youthの趣旨に一致したと感じてエントリーしました。

プログラムを推進していくアンバサダーに入社当時から憧れていましたが、自分のバックグラウンドと応募動機が結びついた今のタイミングでエントリーできて良かったなと思っています」

活動の一環として、社員全員が参加できるエクササイズやトレーニングのオンラインイベントも開催。2022年10月には、Adecco Groupの各国の仲間とともに、スペインのランサローテ島のトライアスロン大会に出場しました。2022年10月現在はAdecco Groupとパーソナルトレーナーの両方の仕事が充実している坪井ですが、楽しさのあまり働き過ぎないように心がけているとも言います。

坪井 「自分のワークライフバランスも考えて、現在はパーソナルトレーニングのお客様に定員を設けさせていただいています。お問い合わせをしていただいたのにお断りするのは、正直心苦しいところもあるのですが、自分自身の心と体の健康を常に保つことが、楽しくいきいきと働けて、かつ長く続けることができるための絶対条件ですから」

継続を希望される方が多いという現状からは、坪井のパーソナルトレーニングの人気がうかがえます。

成長するためにはあえて心地悪い方を選ぶ。働きがいを向上させた坪井のマインド

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SDGsオフィスのメンバーと

パラレルキャリアを成し遂げ、本業をさらに高めるために社内公募にも挑戦した坪井は、今後のキャリアパスをどう考えているのでしょうか。

坪井 「周りの人がポジティブに変わるきっかけとなる存在になることを目標としています。Adecco Groupの仕事でも、パーソナルトレーナーでも、その目標は叶えられるはずなので、両方の仕事で自分のできることをさらに増やしていきたいです。

営業職から業務が大きく変わったこともあり、学ぶことが多いと感じています。社内での意識改革を図るためには前提として、そこにある課題を見出し、解決方法を検討する必要があり、情報収集や分析力、課題解決力などを高めていくことが求められます。

そういった必要性を感じたこともあり、現在はデータサイエンティスト社内認定制度に取り組んでいます。6カ月ほどのプログラムではEラーニングを受講した後に、実戦形式の課題に入ります」

自分が決めた目標を達成するために、努力するのは嫌いではないという坪井。学生時代から長く続いている筋トレは趣味だと笑いますが、大学時代には社会人としてのキャリアを考え、英語を猛勉強していたこともあります。

坪井 「どちらかの道を選択しなければならないなら、心地悪い方を選ぶように意識しています。データサイエンティストの講習も、忙しい中で月20時間を確保しなければならないのは正直辛いこともあるのですが、それでも心地悪い方を選ばなければ成長は果たせません」

Adecco Groupにおける多様な働き方を紹介する社内イベントでは、坪井もパネラーの一人として、自身の経験を社員に向けて語りました。 

坪井 「これまで業務上で接点がなかった社員からアドバイスを求められ、反響の大きさに驚きました。Adecco Groupではかなり柔軟な働き方が浸透していますが、世の中を見わたすと兼業や副業が難しい企業の方が多いように思います。自身の経験を多くの人たちに伝えて、働き方をより良くなるように変えていく一翼を担えればうれしいです」

失敗も成功のために必要なステップだと考えている坪井。だからこそ、社内公募やパラレルキャリアなどのチャレンジに思い切って一歩を踏み出せています。

Adecco Group Japanのビジョン「『人財躍動化』を通じて、社会を変える。」の実現に向けて、そしてさらに人々が自身の働きがいを高め、躍動できるように貢献したいという想いに向かって、自らがインフルエンサーになり、多くの人たちが生き生きと働けるように坪井は一歩ずつ前に進んでいます。