広告のプロからマーケティングのプロへ。30歳の自問「これからどうするんだ?」
メディア部の2課でリーダーを任される粟田。ネット専業の広告代理店でマネージャーを勤めたのち、2020年12月トゥエンティーフォーセブンへ。
粟田 「6年ほど広告代理店で経験を積んできて、年齢も30歳になって、自分の中で『ステージが変わったぞ、これからどうするんだ?』と、一度立ち止まって考えたんです。
私は広告運用のプロになりたいわけではなくて、マーケティングのプロになりたかったんです。なので、数値や成果を自分事として捉えられる事業会社側で、マネージメントというよりも1人のプレイヤーとして、まだまだ自分が揉まれる環境でチャレンジをしたいと思っていました」
次の転職先に求める明確な基準を持っていた粟田は、トゥエンティーフォーセブンに自分の望む環境があるのかをしっかりと確認し、入社を決めたという。
粟田 「組織としての意思決定の早さや裁量の大きさ、この先幅広くマーケティングのキャリアを積むことができるのか。面接では自分からかなり突っ込んで、前のめりで質問しましたね(笑) 」
もうすぐ入社から丸2年を迎える粟田に、面接で聞いていた内容や望んでいた環境と現実の間にギャップがないかを聞いてみた。
粟田 「マーケティング部門は社長直下なので、意思決定のスピード感はいつも体感しています。とはいえ、社員数もある程度の規模で上場もしている会社なので、なんでもかんでもスピード重視というわけにはいかないという点もあります。すでにある程度大きくなっている事業での最適化の動きと、新しいビジネスを生み出そうとするフェーズでは、スピード感が異なるのは当たり前。そこには納得感を持っています」
粟田のメイン業務は、これまでの経験を活かしたメディア部で広告運用の戦略立案と、社内外含めた広告ディレクション。さらに本業とは別に、新規事業のオーナーとして、サービスのローンチに向けて奔走している。
粟田 「ターゲットニーズの分析や競合調査をしている中で、いま当社が抱えるお客様とは異なるターゲットに向けたニーズに沿ったサービスがあれば、新たな勝機をつかめるんじゃないか、というのが見えてきたんです。
そして、新サービスをイチから立ち上げるとなれば誰がやるの?ということになります。自分で手を挙げるべきか少し躊躇もありましたが、『粟田さんがここまで調べてまとめてくれたんだし、挑戦したいという気持ちがあるならやってみないか』と会社から背中を押してもらってオーナーになる覚悟を決めました」
結果として、転職時に求めていた〈広告だけではない【幅広いマーケティング】〉のキャリアを積むことにつながっているという。
就職後、大学院に入り直してMBAを取得。学んだ知識を活かせるマーケターへ
2020年4月に入社し、2022年8月現在CRM部でビジネスアナリティクスチーム(以下、BIZアナチーム)を率いる柴崎は、トゥエンティーフォーセブンの中途入社社員の中では異例の経歴を持つ。
柴崎 「新卒で高級注文住宅を販売する会社で営業をしていました。モデルハウス展示場の商談がメインでしたが、『お客様の力になりたい!』と思っても価格面で折り合わないケースがよくありました。マーケティングがわかっていなかった当時は、そういった時にどうアプローチしていくべきかわからなかったんです。
『そもそもビジネスってどうしたら上手く回っていくものなのか?』の答えが出ないまま思考停止をしていることに気づいた新卒二年目。しっかり経営というものを学んで考え抜いてみたくなりました。そこで思い切って、退職し大学院に行くことにしたんです」
MBAを取得し、学んだことを活かせる会社を求めて就職活動を始めた柴崎。採用面接をきっかけに、当社への入社を決めたという。
柴崎 「転職の軸として“誰と働くか”も非常に重要視していたので、面接で川口さん(取締役 マーケティング本部長 川口 晋吾)と話したのは大きかったですね。一度就職をしてから大学院に行くなどの経歴が似ていて、価値観も近いと感じたので『この人と一緒に働きたい』と思いました」
マーケティングのキャリアは未経験で入社したものの、入社半年後には、CRM部を立ち上げるための基礎作りに携わることになる。
柴崎 「木谷さん(CRM部 マネージャー 木谷 正人)から、いま会社にあるデータから数値分析をやってみないか、CRM内でデータ分析の結果を元にした施策や事業戦略を立てていくチームを作りたい、といわれて『ぜひ!』と引き受けました。
あらゆる数値をさまざまな角度から分析し、仮説を立てて検証したことを実際の事業に役立てていく──それは私が大学院で学んできたことを活かせる理想の仕事でもありました。入社後半年でそんな挑戦をさせてもらえるなんて、思ってもみませんでした」
会社から新しいことへの挑戦と、自らの力で理想を叶えていくチャンスをいくつももらっているという柴崎。大学院で学んできた理論、知識に加え、リアルな数値を見る目を養いながら、2年目にはBIZアナチームを率いるリーダーに成長した。さらに現在は、新規事業のオーナーとして、新サービスのリリースに全力を注いでいる最中だ。
新たなフィールドへの挑戦を支えてくれるのは、社内にいるマーケティングのプロたち
それぞれ全く異なるバックグラウンドを持って同じ2020年に入社してきた柴崎と粟田だが、メインの業務以外にそれぞれが別の「新規事業のオーナー」という挑戦をしながら成長し続けている。
粟田 「プロダクト自体を決定して、実際に仮のPLを立ててみて、さまざまなシミュレーションをしていく──私にとってすべてが初めての経験です。次に何をすべきなのかわからない状態の中、暗中模索しています」
柴崎 「私のミッションは新事業の拡大をするための課題の解決をすること。社内外の関係者のハブとなって情報を整理したり、相談をしながらプロジェクトを進める役目を担っていますが、関わる人の数、範囲がこれまでと比べて格段に大きくなって苦戦しています」
経験則が通用せずに戸惑いつつも、社長をはじめとした社内のマーケティングのプロから助言がもらえる環境で、知識も価値観もかなりアップデートされてきたという二人。
粟田 「Web広告だけに携わっていた前職までは、目標へのビハインドに対する解決方法は『広告の運用』でしかなかったんです。ただ、それはある程度の大きな広告予算がある場合など、限られた環境でしか通用しないんですよね。新規事業の場合はお金もマンパワーもかけられないので、いわゆるマーケティングの4Pすべての最適化を突き詰めていく必要があるんだと、実践を通じて学んでいます」
柴崎 「初めて関わる領域ではとにかく各所に相談、質問をしていくしかありません。そんな時、ただ単に『教えてください』ではなく、分析を元にした客観的な情報を出した上で相談をするようにしています。そうすることで、多くの皆さんが私が望んでいる回答にプラスαで提案をくれたり、知識を共有してくれるので本当にありがたいです」
成長痛をも楽しめる、そんな仲間と共に成長したい
未経験の分野に挑戦をして活躍する2人。だからこそ、同じような思いを持つ仲間と切磋琢磨したいという。
粟田 「当社は、失敗を恐れることなく挑戦し続けられる人にはとても良い環境だと思います。目標に達していないということに対して、叱責されることはありません。次につなげることができれば、それは失敗ではないんです。失敗に見えることから何か新しい発見があったり、次に取るべき動きが見えたりするので、止まらなければいいんです。常に前進ですね」
柴崎 「当社には、やりたいと手を挙げたら、やってごらんといってもらえる文化があります。でも、その自分の言葉に責任を持てるかが重要ですね。手を挙げたら終わり、周りが勝手にお膳立てしてくれる、そういうわけではありません。
マーケティング部内にはプロダクト、広告、ロジスティクス、CRM、事業計画、数値分析、すべてのプロフェッショナルがいます。自分から助けを求めて動いたり、止まらずに進み続けることができれば、短期間で成長が叶うと思っています」
粟田 「体の成長には『成長痛』があるように、その痛みすらも自分が成長できている証、とポジティブに捉えられるような方と一緒に仕事ができたらな、と思っています」
トゥエンティーフォーセブンの未来を背負った入社2年目の柴崎と粟田。2人はそのプレッシャーすらも楽しみながら、それぞれが進める新サービスが日の目を見るその日に向けて、今日も貪欲に挑戦し続けています。