顧客獲得からロイヤルティ向上まで。メディア部、CRM部、パーソナル事業本部が連携

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ワークアウトや英会話教室など、一人ひとりの顧客に合わせたパーソナルサービスを提供するトゥエンティーフォーセブン。

事業を運営する上では、現場と各部門との連携が欠かせません。新規顧客を獲得するメディア部、顧客のエンゲージメントを高めるCRM部、顧客に直接サービスを提供するパーソナル事業本部。三方の視点から、トゥエンティーフォーセブンについて語ります。

平木 「メディア部のミッションは、主に広告によるコミュニケーション活動によって、すべての事業における新しいお客様を獲得すること。現時点ではいわゆるダイレクトマーケティングと呼ばれる領域で、費用対効果がわかりやすい広告の運用を中心に手がけています。

このPDCAを回していくのが通常業務ですが、目標値にビハインドがあれば週次、月次という単位で数値を詳細に分析・検証して新しいアクションを起こすために施策を立てていきます。このPDCAサイクル自体をかなり高速で回しています」

木谷 「そうやってメディア部が獲得した新規のお客様に対して、非対面のかたちでサービスを提供するのがCRM部の役割です。

CRM部は大きく3つの部門から構成されます。1つめは、予約いただいた方を店舗にご案内するコールセンター。2つめは、お客様に対してメールやLINEなどを通じてコミュニケーションし、エンゲージメントを向上させるD2C部門。3つめが、さまざまな数値分析を担当するビジネスアナリティクスのチームです。

われわれの目的は、簡単にいってしまえば、お客様のライフタイムバリューを上げること。すなわち1人のお客様から頂戴する売上の最大化にあります」

吉田 「メディア部が獲得し、CRM部がナーチャリングしたお客様を引き受けて、入会へとつなげてロイヤルティを高めていくことが、パーソナル事業本部(以下、PT)に課されたミッション。たとえば、アンケート結果にもとづいてお客様のニーズに沿った施策を展開したり、研修などの教育を通じてトレーナーのスキルや接客の品質向上をしていくことなどが主な仕事です。

PTでは店舗やトレーナーをマネジメントするため、店舗の運営サポートや売上数値管理、採用教育など、役割ごとに部署が細分化されています」

ライフタイムバリュー最大化のために欠かせない、部署を超えた連携

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たとえば、集客におけるキャンペーンなどを実施する際には、企画を担当するメディア部と、実際に現場を管理するPTとの部署を超えた連携が欠かせません。両者の協力体制の様子について、平木は次のようにいいます。

平木 「メディア部とお客様とのコミュニケーションは広告を通じたものに限られます。そのため、キャンペーンの内容についてお客様から問い合わせがあったときなどは、直接お客様と接点があるPT側が対応することになるので、想定されるお客様とのコミュニケーションなどについて、事前に擦り合わせをすることが多いですね。

また、こういったキャンペーンの企画はメディア部で行うのが主流ですが、店頭で何か実施するようなケースなど、店舗ごとのカスタマイズが必要な場合もあります。そんなときは現場主導で動いてもらっています」

吉田 「店舗によって、お客様の年齢層も求めるものも違うので、どうしても施策とニーズのあいだにズレが生じてしまうことがあるんですよね。なので、PT側から、『こんな施策を展開したほうがいいのでは?』とアイデアを出して、軌道修正を図ることもあります」

平木 「お客様コンテストのように、PT主導で現場が動かしてるコンテンツを、われわれメディア部が拡散していくようなケースもありますよね」

吉田 「そうですね。あれもいい事例ですね」

平木 「PTとメディア部、どちらが中心になって進めるかはケースバイケースですが、何をやるにしてもどちらか一方だけで完結することはありません。常に両者の連携が必要だと思っています」

一方、CRM部とPTとのやりとりも活発です。情報交換の場を定期的に設けるなど、コロナ禍を経て、さらに連携を密にしているといいます。

木谷 「たとえば、お客様が利用しているコースや回数、延長やコース変更のタイミングなど、お客様に現場で対応するスタッフがすべてを把握することはできません。そこで、データベースを管理するわれわれCRM部が、LINEなど、非接触コミュニケーションを通じて、お客様に長く在籍していただくための支援をしています。

また、“ライフタイムバリューの最大化”というミッション実現のため、コースの継続状況と会員数の推移、商品購入のタイミングなどをテーマに、事業部長らと定期的に情報交換会も実施しているんです。現場で動いてることの中には、われわれが把握できていないこともあるので、数字の変化の原因を突き止め、しかるべき対策を行なっていくためにも、まずは足並みを揃えようということで始めた取り組みです」

吉田「実際、店舗で展開される施策の中には、情報交換会で明らかとなったデータに基づいて実施しているものが増えていると感じます。PTでも定期的に各店舗との会議を設けていて、『今月はこういった動き方をしていこう』『クォーターごとに、こういった目標を持ってここを改善していこう』という具合に、数値の分析結果に基づいて具体的な施策に落とし込んでいっている状況です」

そうした連携が功を奏し、実際にお客様の来店率が上がっているという吉田。その理由を次のように分析します。

吉田「これまで20時までだったコールセンターの営業時間を23時までとし、オンラインで予約が入ってすぐのタイミングでお客様にアプローチするなど、CRM部が機会損失を減らす取り組みをしてくれているのも大きいと思います。同時に、店舗側でもメールや電話を通じて働きかけを行うなど、来店前のアプローチを強化してきました。そうした関係性の構築が、成果になって表れているのではないでしょうか」

木谷 「それに加えて、機会損失をなくすためには、なるべくお客様が希望する日時に来店いただくことも大切だと思っているんです。また、お客様の温度感が高いうちに来店いただけるよう、実際の希望日よりも来店日を早めに設定したり、半径5キロ圏であればタクシーで送迎したり。そういった点でも、CRM部と店舗管理サイドとの連携は欠かせません」

吉田 「『太ってしまったから仕方なくジムに通う』といった、モチベーションが弱いお客様も少なくありません。そういったケースでは、いかに店舗へと誘導するかが重要です。最初の入り口から来店までの連携がすごく重要になってくると思っています。一度来店いただければ、そこからのモチベーションアップは現場にお任せください!(笑)」

互いに寄り添い、歩み寄る。部署をつなぐ鍵は、終わりのないコミュニケーション

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各部門で連携をしていくために、それぞれ心がけていることがあるといいます。

木谷 「事業としてやるべきことはひとつ。“顧客体験の向上”という大きな目標を共有できていると思っているんです。各部門、それぞれ事情は当然あるにしても、お客様の目線に立って取り組めていれば、互いに寄り添い、歩み寄ることができる。そう考えています」

吉田 「たしかに、そういう側面はあると思います。ただ、トップダウンのやり方だと、どうしても現場に誤解を生じさせてしまうことがあるんです。たとえば、現場のことを考えて企画された施策であるにもかかわらず、その意図が伝わりきらず、現場の理解が得られないこともあります。

そこで、私を含め、現場上がりのメンバーが本社と現場の双方の意見を理解しつつあいだに立つことで、現場が混乱しないように調整しています」

木谷 「まさに吉田がいう通りで、たとえば、CRM部で企画を立ち上げ、PTに対して『こういうキャンペーンでやります』と伝えるわけですが、通り一遍の内容だとお客様の関心をひくことができません。そのため、キャンペーンの内容がどんどん複雑化していって、結果的に、CRM部の熱量を店長やトレーナーにそのまま伝えるのが難しくなっていくんです。

ましてやいまは、オンラインでしかやりとりをしていません。PTをはじめとする他部署に対して、どれだけ熱心に、また丁寧に伝えたとしても、伝わりきらない部分がある。そのことを、部のメンバー全員が意識する必要があると思っています」

平木 「われわれも、最初は“べき論”で考えはじめますが、最終的には、どう現実的なところに落とし込んでいくかを考えるようにしています。実際に施策を実施するにあたっては、当然、リソースのことも考えなくてはいけない。もしどこかの部署に大きな負担を強いるのであれば、それを容認すべきではないと思うんです。たとえ、それが事業を成功させる上での正解だとしてもです。

『これで帳尻が合うかな』と思ってGOサインを出しても、想定しないところから想定しない反応が返ってくるもの。辛抱強く、コミュニケーションを取り続けるしかないと思っています」

それぞれ大きな使命感を持って日々の仕事と向き合う3人。苦労が多いからこそ、やりがいもあると口を揃えます。

平木 「メディア部は少し大げさに言うとマーケティングの4P※すべてに携われる部署なんです。もちろん集客がミッションという意味ではMustの業務としてはPromotionにはなるんですが、Promotionだけではカバーできない部分もあって、結果的にその他領域にもすべて介在しています。

4Pを統合した具体的な戦略を1つの部署で考えられるということは、大規模の企業ではなかなかないと思いますし、マーケターとしてやりがいを感じられる部分ですね。また、毎月数億円単位の予算で動いていて、会社に対するコストインパクトも大きい。全社の注目を集め、期待を背負っていると日々感じています」

※マーケティングの4P(Product/Price/Place/Promotion)

木谷 「存在するはずのない正解を求めようとするあまり、独善的になってしまうときがあります。細かい意図まで伝えきれず、メンバーとの理解のギャップが生じて部内で分断が生じてしまうことがあるんです。自分自身も含め、メンバーの目線をどう底上げしていくかが課題だと感じています。

とはいえ、半年前にはできてなかったことが今できているという具合に、メンバー、チームが常に前進している実感はあるんです。目的地はまだずっと先にありますが、大きな裁量を与えられ、スピード感を持って取り組めている点にはおもしろさを感じています」

吉田 「そうやってメディア部とCRM部が獲得し、送り込んでくれたお客様を引き受けるのがわれわれです。皆の苦労を成果につなげるか、水泡に帰すか。現場を管理するものとして、大きなプレッシャーを感じます。

また、現場ではゼロからイチを作り上げていく場面も多く、ただ日々の業務をこなすだけではない大変さがあります。その反面、お客様のニーズにぴったり合った新コースができたり、トレーナーの品質を向上させるためのライセンスが稼働し始めたり。新しいことを成し遂げたときの達成感には、凄まじいものがありますね」

岐路に立つトゥエンティーフォーセブン。新しい仲間とともに目指す自社の未来像

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コロナ禍を経て、ワークアウト市場は勢いを増している反面、競合他社が乱立。いま、トゥエンティーフォーセブンは岐路に立っています。

平木 「集客の面で競争が激化する中、フィットネスに関わる新事業が続々と立ち上がっています。メディア部として、これからも集客数の最大化・効率化に取り組むことに変わりはありませんが、事業が多角化する中で、集客の最適化の方法をアップデートしていかざるをえません。事業を横断した最適化に取り組むのは、会社として初めてのこと。新しいフェーズを迎えようとしていると思います」

吉田 「平木がいうとおり、他社との差別化が新たなミッションとなりつつあります。お客様の声の吸い上げなど、より現場に対して敏感になって情報収集し、社内で共有していきたいですね」

新たな局面を迎えようとするトゥエンティーフォーセブンに求められる人材とは。三人は次のように話します。

平木 「メディア部は、数字を要求される部署ですが、今後はその傾向がますます高まっていくはず。それを楽しめること、前向きに取り組めることが必須条件ですね。加えて、これはメディア部以外にもいえることですが、今後は部署を横断しながら動くことが必要になってきます。全社的な視座を持って仕事ができる人が活躍することになると思います。

木谷 「CRM部でいえば、顧客の理解、データ構造の理解、やるべきことの要件の整理、それをチーム内外へ伝える力が求められると思います。ダイレクトマーケティングのビジネス感覚やスキルがある人であれば即戦力として活躍ができますし、そうではなくても今あげたような能力があれば、プロジェクト推進力を持つ一人前のCRMディレクターとして育てていけると思っています」

吉田 「本社も現場も同じですが、当事者意識が強い人。『私が変える!』『私がこの会社をよくしていく!』という強い意志を持った人と出会えることを楽しみにしています」