世の中の役に立つ仕事をしたい──影響力の大きさに惹かれてトヨタへ

▲データベース講演会の様子

私がトヨタにキャリア入社したのは2016年。それまでは金融分野のIT企画コンサルティングに従事していました。トヨタを選んだ理由は、銀行と同様に重要な社会インフラに携われること、そして、未来の国づくりにつながるような影響力の大きい仕事ができることに魅力を感じたからです。

社会の礎をなす仕事を選んだ私の中には「世の中の役に立つことを仕事に、生きがいにしたい」という思いが、幼少の頃より強くありました。そのため、トヨタの社会貢献や産業報国の志については、入社前から心惹かれるものがありました。

今、最もやりがいがあるなと感じる瞬間は、進めてきたプロダクトやプロジェクトがリリースされ、価値を提供できるようになった時です。ただ、そのような節目だけでなく、ミーティングや企画書づくりなどの一つひとつの仕事にも、日々達成感を得ることができています。

昔の話をすると、もともと私は「働かざる者食うべからず」というポリシーで、「ワーク・アズ・ライフ」を目指しつつも、あまりにも仕事が楽しくて“没頭”するがゆえに、ワーク時間でライフがいっぱいになってしまうという人間でした。

それが、結婚して母となることで、仕事と生活とのバランスがそれまでとは大きく変わりました。

今、管理職を遂行する立場ではありますが、仕事にかけられていた時間が以前に比べてどうしても短くなってしまい、制約のない中で仕事ができる以前の働き方とのギャップに苦しむこともありました。しかし、育児を経験するなかで、子どもたちの成長の喜びや、全く違う視野を持つ方々との出会いを通じて、仕事とは異なる学びを得られたのもまた事実。時間制約のある働き方を30代で経験することができたのは、現在のマネジメントの観点において、とても重要な分岐点であったと思っています。

どんな方でも、それぞれぞれのステージにおいて、多様な生き方を経験します。その中で人生における仕事の比重が変わることもあるでしょう。私自身がそれを経験したことで、変化の多い業務環境の中でいかに個人の生産性を高くするか、そしてチームで成果を最大にするための人材マネジメントを、より強く意識できるようになりました。

かつてない変革期に直面する自動車産業を、デジタルの力で内側から支える

▲リモートコミュニケーション中の坪田

今、私はDXプラットフォーム部という部署で、トヨタのデジタル化を推し進めています。データ駆動型のビジネス変革を実現するために、データ戦略を担うエコシステムを企画したり、そのためのインフラとなるテクノロジーアーキテクチャの企画検討などを行ったりと、さまざまな取り組みをしています。

自動車産業は、加速し続ける先の見えない環境変化の時代に置かれています。これからは、部品一つひとつの生産エネルギー情報をはじめとした、クルマのライフサイクルにおけるエネルギー情報を可視化していく必要があります。リアルの現場である自動車製造においても、データ戦略というものがとかく重要になっているのです。

データ戦略を重んじるためにも、内製による新しい知見を獲得することが重要です。取り組むべきことがたくさん出てきている中で、コモディティ領域と言われる一般的な領域については、外部パッケージ調達へのシフトも検討していかなければなりません。しかし一方で、企業として競争源泉力となる部分は、内製でナレッジを蓄積し、人材を育成する必要があるのです。

デジタルプラットフォームによる経済圏、たとえばFacebookであれば約19億人の利用者がいる(2021年6月現在のDAUより)、これは国家の規模を優に超える数にまで拡大しています。デジタル経済における競争優位性の確保には、このようなデジタルプラットフォームとの共存と活用が不可欠です。

社内では今、「トヨタのデジタル化」という方針のもと、お客様毎に、最適なタイミングでリアルタイムかつ動的な良い体験(こと)を提供するモビリティカンパニーへの変革を目指しています。

私たちのDXプラットフォーム部ではこの「トヨタのデジタル化」の考え方に即すかたちで、現在、デジタル化の加速と情報技術の手の内化を目指して、全社DX基盤の構築に取り組んでいます。クルマのデータなどの社内のさまざまなデータを安心・安全に活用でき、社員の皆さんが自由にクリエイティブに新しいサービスを企画できる状態を目指す。これを実現することで、まずは国内のトヨタの社員、および自動車産業に関連する550万人の方々を幸せにすることを目標にしています。

実現までの目標期間は3年間。また、国内だけでなく、グローバルトヨタでのDX企画も並行して進んでおり、北米・欧州・中国をはじめとする諸外国とコミュニケーションをとっていく必要があります。

私は管理職という立場なので、このような最先端のミッションに取り組むそれぞれのチームメンバーたちのリーダーであり相談役でもあります。一緒に仕事をするメンバーに対し「あそこが北極星だから、あちらへ向かっていけばいいよ。その上で、自分の考える道を歩んでいいんだよ」といった形で、ブレない目標と、そこへの全体としての戦略を指示していきます。家庭のおかあさん役がそのまま仕事でもメンバーの“おかあさん”として役立っていると言えるかもしれません。

正解がない取り組みのため、決して楽な道のりではありませんが、社会インフラの発展に直結している仕事であり、日々やりがいを感じています。

企業の目標と、個人の自己実現。その2つのベクトルを合わせていく

▲お仕事のメンバーとのミーティング

私が今リーダーとして見ているのは、比較的若い人が多いチームです。トヨタの情報システム本部に新規で配属されたところからキャリアを得てきているメンバーたちがITアーキテクトとして所属しています。これまでの私の経験を踏まえ、そのようなメンバーたちに、これからの世の中やグローバルで求められるITの方向性を伝えています。

例えばトヨタでも、アジャイル型の開発へシフトしており、求められるスキルも以前とは変わってきています。「プロジェクト」ではなく「プロダクト」を生み出す視点、プロジェクトマネージャーからプロダクトを生み出す側のマネジメント、もしくはプロデューサーとして全体を見る俯瞰的視野で仕事をする、幅広いスキルが重要になっています。

そういった大前提となる社会のニーズの話を共有しながら、ではそれぞれこのチームのメンバーは次に何を身につけたら良いか、キャリアパスを一緒に描いていきます。今年1年間どういったことをしたいかを問い、何を目標にし、その業務を進めることによってどういったスキルアップを目指していくかということを詳しく聞いていきます。

メンバーが心地よく働けることがまずはとても大事なので、彼ら彼女らがどういった自己実現をしたいかという点を大事に、個々にヒアリングするようにしています。

ただ、そうは言っても、会社として動くべき方向性というものはありますので、企業としてのベクトルと、個人の自己実現のベクトルを、どのように合わせるか。そこを常に意識しつつ考えるようにしています。

トヨタには、現場を大事にする「現地現物」の考えがあります。現場で日々何が起こっているのかを真摯に把握し、マネジメントをする。そういったリーダーシップをトヨタで学んできたので、それを活かしマネジメントに役立てています。

特に私の場合、前職は金融分野で、比較的ピラミッド型の組織に所属していましたので、トヨタに来て、この会社の「現場の強さ」をより際立って感じます。もちろんトップマネジメント組織ではあるのですが、それぞれに割り振られた持ち場があり、その持ち場を動かす人間力がとても大事にされており、現在の強い組織づくりに繋がっていると感じています。

自由度の高い現場で、未来の子どもたちに残せるような仕事を

▲休日に子どもたちと

少し前の時代まで、データ戦略・デジタル化などは、情報システム部門が下支えとしてサポートする領域でした。しかし、今やグローバルでも、ビジネスとITが一緒になりプロダクトを生み出すことが求められるようになってきています。

またそれだけではなく、グローバルの自動車業界では法規制が日々変わります。企業に求められる倫理についても、トヨタは業界のリーダーとして率先垂範しなければなりません。世の中自体が先の見えない環境変化の中にあり、情報技術の民主化やデータ戦略というニーズは加速しています。そんな中で、トヨタは積極的にデジタル化を進め、さまざまなかつてないビジョンを実現しようとしているのです。

情報システム部門としては、内製により力を入れ、優れた企画書・仕様書を作って実現していくことが求められています。こうして取り組むべきことがたくさん出てきている中で、新卒だけではなく、多様な人材が必要となってきています。

そこでぜひ、業界・業種問わず他の場所で腕を磨いてきた知見をたくさん持った方々に、トヨタでご活躍してもらえたらと思っているのです。

トヨタはメーカーとして、ソフトとハードの両方を持っており、その2つを組み合わせることによって、今もこれからも起きている世の中の加速し続ける目まぐるしい環境変化に対応し、多くの幸せを生み出していきたいという価値観を持っています。

同じベクトルの夢を持ち、一緒に同じ北極星を目指していただけるような方と出会い、メンバーとして加わってもらえればと、今、強く思っています。

今や、自身のキャリアを面白くするのも、自分次第です 。トヨタの情報システム本部は、自由度が高いです。また全社での社内公募もあり、社内の中でもチャレンジできる場所がたくさん用意されています。

トヨタという大きなステージで、未来の子どもたちに残せるような仕事を、一緒に作り上げていきませんか?