エスプールグループ初の環境事業に、意気揚々で加入

ブルードットグリーン株式会社は、カーボン・オフセット事業、CDP回答のコンサルティングサービス、TCFD*への対応など、企業の環境経営を支援するサービスを展開している。

*TCFD:企業の気候変動への取組みや影響に関する財務情報開示のための枠組み

カーボン・オフセットとは、日常生活や経済活動におけるCO2等の温室効果ガス排出のうち、自分では削減できない分を、他の場所で創出された削減量(=クレジット)によって“埋め合わせ”(=オフセット)するという考え方だ。これにより排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に間接的に投資できるようになり、企業価値を高める一つの取り組みとなる。

また、CDPはESG投資の中で最も信頼性が高いと評価されている評価基準であり、CDP気候変動質問書は、TCFDなどの世界的な枠組みを反映させ、気候変動分野で最も網羅性の高い質問書となっている。

主要なESG格付機関で求められる質問項目が広くカバーされていることに加え、数多くのESG格付け機関に対して開示データを共有しているため、CDPに回答することで、効率よく格付対策を行うことができ、急拡大する ESG投資にアプローチできるようになる。

ソーシャルビジネスを推進し、社会課題を解決しながら企業課題を解決するエスプールグループは、2020年6月、環境経営のノウハウ強化のためにブルードットグリーンのM&Aを実行した。

そんな中、榎本は今までの営業・マネジメント経験を買われ、ファーストペンギンとしてグループに入ったばかりのブルードットグリーンにジョインする。

榎本 「入社から一貫して営業に取り組んできて、営業として一定の成果を出してきたつもりでした。5年目に大きなチャンスをもらえたな、と。気持ちとしては意気揚々でした」

予算が合わない!営業一筋のエスプール人生で一番の危機

▲同期との1枚 / 右から2番目が榎本

入社初年度、人材派遣事業に配属された榎本は、半年後には新支店の立ち上げに携わるなど、営業として頭角を現していた。また、2年目に顧問派遣事業に移った際は自分のチームを持ち、リーダーとして新規の法人営業に取り組み成果を残していた。

榎本 「1年目には派遣事業のグループ会社に在籍していました。そこではコーディネーターとして、お仕事をしたいと願う方へ希望の条件や現在の状況を伺い、その方に合うお仕事を紹介します。入社から半年後には、新規事業として医療介護領域への派遣事業の立ち上げを経験しました。コーディネーター業務だけではなく営業やスタッフ管理も行い、新たな領域の知識を深めるなど、事業を立ち上げる上で非常に勉強になりました。

2年目には、いわゆる顧問やプロフェッショナル人材と呼ばれる人を企業に業務委託という形で紹介する事業の営業を担当しました。リーダーとして部下を持ち、チームを率いる経験もさせてもらいました」

こうして営業の結果や姿勢が評価され、また営業経験も長くマネージメント経験にも長けていた榎本は、メンバーの最年長として二足の草鞋を履くこととなった。

ブルードットグリーン株式会社にジョインした後も、事業は順調に成長していた。順風満帆に見えたが、環境事業は外的要因に左右されやすい。2021年1月、榎本が入って半年ほど経過したタイミングで、計画していた成長曲線を描けないであろう事が判明する。

榎本 「あの時は焦りましたね。収益の中心となると思われた事業が、当初の予想ほど成長しなかったのです。うちは12月が期初で、その時に予算を作るんですが、それが翌月には合わない見込みが立ってしまって。内心はもう、どうしようかなぁ……って(笑)」

このままでは間違いなく12月に立てたばかりの予算と乖離する。1から新しいものを作ってもこの溝は埋まらない。社内にあるノウハウ、リソースを使ってこの乖離を埋められるものは何か。年長者、責任者としての立場もある。毎日遅くまで残り、考え続けた。そこにはただ、何よりも成果にコミットし続ける榎本自身がいた。

ニーズはある。ノウハウも、自信もある──後はチャンスを掴むだけ

2021年2月、転機が訪れる. 今までは予算を見込んでいなかったサービスで、大企業からの受注をいただいたことをきっかけに、ブルードットグリーンは爆発的に成長していくこととなる。

そのサービスとは1月の後半、榎本が目をかけていたCDP回答のコンサルティングサービスだ。

榎本 「1月、予算達成ができないとわかってからは、とにかく自社のノウハウ、リソース、顧客の状況を見直しました。CDP回答支援については、それまではあまり見込んでいなかったサービスでした。他事業を支える一つの収益源としては期待していましたが、当初はあまり手応えを感じていなかったですね。

私がブルードットグリーンにジョインしてからは、過去の顧問派遣サービス時代の顧客に『気候変動領域のサービスを始めました』とアプローチをしていたのですが、実際のところ本当に規模の大きい会社さんが多く、既に取り組んでいらっしゃっいました。そもそも自分達よりも詳しいし、コンサルなんて必要としていなかったんです。

ただ、主力と見込んでいた事業で営業する中ではやはり様々なお悩みを聞けますし、対象企業を広げていくと環境経営のノウハウが無い等のニーズを拾うことができたので、CDP回答のコンサルティングサービスを打ち出そう、と考えました」

ニーズはあるし、自信もある。ノウハウもある。後は限られたリソースで手数をかけるしかない。各事業会社に対して榎本は顧客紹介の協力を依頼する。がむしゃらに行動し、商談を積み重ねた。

2月、前述の大企業から受注する。その企業はCDP回答では最も高いスコアを取っていた。既に他のコンサルも携わっていたが、榎本の営業としての姿勢、他社とは一線を画す提案内容が評価された。

榎本 「それはもう滅茶苦茶に嬉しかったですよ。自社でノウハウも持っているし、既にコンサルも使っている企業様から受注をもらえて、自分の熱意とか提供できる価値が、しっかりと伝わったのが、本当に嬉しかったですね」

このサービスは売れる。自信が確信に変わった。

危機を乗り越えた22期から、さらなる成長が求められる23期へ

12月1日、榎本はブルードットグリーンの執行役員に就任した。その時は、今までの人生で一番嬉しかったと振り返る。 

榎本 「22期は、CDP回答のコンサルティングサービスが上手くいきましたし、このサービスの経験から新しい商品の開発をすることができ、23期も順調に成長する見込みが立っています。ただ、これからグループとして目指すところは誰も見たことがない高みです。それに多く貢献していくためには今までの延長線上だけではなく、成長をしなくてはいけない、と考えています。

22期には新しく中途社員を15名採用しましたが、彼ら彼女らの協力や新しい考え方は必要不可欠です。これまでは成功も失敗も経験してきましたが、これからもより多くの成功を実現しないといけない立場にあると考えています。新しい仲間たちと、今までやったことのない領域にもチャレンジしていきたいですね」

ブルードットグリーンでは2021年現在、CDP回答のコンサルティングサービスでの経験を活かし、TCFDの取り組みに関する支援サービスも展開している。 

榎本 「TCFD支援で企業の新たな課題となりつつある気候変動への取り組みを直接サポートできるという意味では、クライアントとなる企業の仕組み作りに関われている、ひいては社会の仕組み作りに関わっているという感覚があり、理想に近づけている誇らしさや、やりがいを感じます。ブルードットグリーン一丸となって、頑張っていきたいです」

今後の榎本のさらなる挑戦と、環境問題に取り組むブルードットグリーンの活躍から目が離せない。