周囲に笑顔で送り出された荒木さんが、育児休暇を取る意味、そして会社や同僚への感謝が芽生えるまでの経験談をお話します。 

──育休取得期間を教えてください

2022年4月1日から4月28日まで他休暇とあわせて1カ月取得しました。

──どうして育休を取ろうと思ったのですか?

妻から育休を取ってほしいと言われ夫婦で話し合い、取得しました。当初取得するつもりはなかったので、希望を言ってもらえてよかったと思います。

──周囲の反応は?

周囲からは好意的な反応が返ってきました。いいね!という反応があったり、自分が取得することでほかの人が取得しやすくなるのでは?という反応がありました。役員の方へ報告したら、応援メッセージをもらいうれしかったです。

──育休中はどのように過ごしていましたか?

当然ですけど、育児にかける時間を多くとることができました。おかげで自分の抱っこでも子どもが泣き止むようになったのがすごくうれしかったです。「ママでないと泣き止まない」は真実ではないかと(笑)。

家事の分担は明確には決めていませんでしたが、妻より多くやることを心がけていました。

──取得してよかったことはありますか?

子どもが自分の抱っこで泣き止むようになったこともですが、妻から「育休を取ってくれてありがとう」と言ってもらえましたし、育休取得前後にフォローしてくれた会社に感謝の気持ちが増えました。

──取得前と取得後で何か変化はありますか?

ワンオペと言われる、一人で育児をすることの大変さがよくわかりました。この大変さは多分育休を取得していなかったらわからなかったと思います。あと、これから育休を取得する同僚がいたらちゃんとフォローしなきゃなと思うようになりました。

──育休を取ることを周囲に話したときや手続き、復帰前の不安はありましたか?

育休を取得することを周囲に話したときは、みんなから逆にありがとう(ほかの人も取りやすくなるね)と言ってもらいましたね。手続きについては出産・育児ハンドブックという資料があって大丈夫だったんですけど、女性向けで(笑)。男性向けもあったらいいなとは思いました。

復帰前の不安はまったくなかったんですけど、周囲に迷惑かけてしまっているんだろうな、とは思っていました。そんな中で育休中に組織変更があり、上長が何かと情報をくれました。そういうフォローがありがたかったですね。

──仕事復帰はスムーズでしたか?

初日からフルで稼働していました。待ってましたと言わんばかりに仕事の役割分担がしっかり決まっていたので、余韻に浸る間もなくある意味非常にスムーズと言えるかと思います(笑)。

──これから育休を取得する社員に向けてひと言お願いいたします。

育休を取得しようか迷っている方は、きっと自分がいなくなると業務が進んでいかないのでは、という不安があると思います。大丈夫です!ちゃんと会社や周囲がフォローしてくれて業務は進んでいくので安心して取得してください!と言いたいですね。

あとは妻の期待値の調整ですかね。自分が育休を取得することで育児のすべてが解決するわけじゃないので、妄想が膨らみすぎないようにそこはしっかりと夫婦で話し合いをしておいたほうがいいですね。パートナーに対して育休を取ってほしいという気持ちは素直に伝えたほうがいいと思います。自分も当初取得する気はなかったのですが、本当に取得して良かったと思っています。