“お金”がキーワード。大学時代に興味持った格差社会

新生銀行 グループIT統括部(2020年2月現在)に所属する橘田 拓也は、入社以来、IT畑を歩んでいます。そんな橘田は、子どものころに独学でコンピューター言語を学び、ホームページをつくったこともありました。 


橘田 「子どものころから、モノをつくるのが好きでした。ホームページをつくった理由も、とにかく自分で何かをつくりたかったという想いからでした」 

そんな橘田は学校も大好きでした。 


橘田 「中学時代は、毎日始業時間の1時間前には登校していました。授業の前にサッカーをしているだけでしたが、とにかく学校が好きで早く行くんです。

風邪をひいて休んでいても『やっぱり学校行くわ』と昼から登校することもありました。友達が好き、先生が好き。自分のいる場所が好きになる性格です」 

高校時代は軽音楽部に所属。これもモノづくりに通じる流れだったかもしれないと橘田は振り返っています。  


橘田 「聞いているだけ、見ているだけはイヤで、『自分は仕掛ける側、つくる側になりたいな』と。自分のモットーはTakeではなくMakeです」 

大学では経済学を専攻。しかし、橘田は数学が苦手な根っからの文系人間でした。そこでマクロ経済学、ミクロ経済学のように定量的に考えるのではなく、世の中を俯瞰して、大きな潮流を見ていくようなアプローチをする教育経済学や社会経済学に興味を持ち始めます。  


その中で、経済格差によって生まれる教育格差というテーマに強く引かれていきました。 


橘田 「僕自身裕福な家庭で育ったわけではなく、中学・高校時代にはすでにお金について考える経験がありました。大学時代に塾講師のアルバイト経験を通じて、子どもたちの家庭の経済状況によって生じる負のループを実感したことも影響していると思います」 

こういう格差はなぜ生まれてくるのか。社会課題に対して「なんでだろう」「どうしたら解決できるのだろう」と考えるようになりました。橘田にとって、「お金」は重要なキーワードになっていきます。 

社員が快適に働く環境を──働き方改革を推進するプロジェクト

お金に対して向き合う機会が多かった橘田。大学卒業後、橘田は新生銀行に入社しましたが、入社当時は金融へのこだわりがあったわけではありませんでした。 


橘田 「入社時点では金融でコレがやりたいという明確なものはありませんでした。ただ子ども時代、学生時代と、ある意味やりたいことだけをやってきたので、思うことを自由にやらせてくれるような空気を感じた新生銀行に決めたのです」 

自由な空気に引かれて入社した橘田は、入社後にシステム運用部でネットワーク環境の整備や、業務改善のためのツール導入などの業務に携わりましたが、自由なことばかりではなかったようです。 


橘田 「会社で働いていると、単に『上司に言われたからやる』だけでは成長できません。言われたことをこなしていれば楽ですが、やはり自分がやりたいと思うことをやりたい。そういう気持ちが強くなっていきました」 

入社5年目の2018年、橘田は新生銀行グループの働き方改革プロジェクト(プロジェクトFit)に、メンバーとして加わることになります。 


「プロジェクトFit」は、自分にフィットした働き方の実現を通して、さまざまな「個」の力を引き出すことで、生産性向上やイノベーション創出を実現しグループの継続的な成長を目指すプロジェクト。 


しかし、橘田は当初、働き方改革を推進する意味が腹落ちしていませんでした。 


橘田 「世間的に働き方改革が叫ばれているから“やる”というか、働き方改革自体が目的になっているように感じていました。このプロジェクトへ参加した理由は『言われたから』でした」 

ですが、プロジェクトに参画し、業務を進める中で徐々に橘田のスタンスが「仕方なくやる」から「やりたい」に変わっていきます。メンバーとのディスカッションなどを通して、自分が関わるプロジェクトを好きになっていったのです。 


橘田 「働き方改革にはマッチしないアプローチかもしれませんが、アフターファイブの飲み会での本音トークも大切なコミュニケーションでした」 

橘田は、ITの力で「働き方改革」を実現するため、社員が快適に働く環境を整備していきます。 


橘田 「ITの分野ではたとえば、電話会議システムやチャットを導入することは、場所や時間にとらわれず働く環境づくりになりますし、生産性も向上します。

在宅勤務もしやすくなります。また、今よりも素早いコミュニケーションが実現できれば、意思決定に時間を要する銀行のカルチャーも変えていけると思います」 

自分にとっての「働き方改革」

企業にはさまざまな人が働いています。ライフステージやジェンダーによる違いだけではなく、一人ひとりにとっての「働きやすさ」は違っており、千差万別の「働き方改革」が存在しています。橘田は、環境を整備した先にあるものは何かを常に考えました。 


しくみをつくることやツールを導入することはわかりやすいアクションですが、その先にあるものは何か、働き方改革のゴールは何かを考えることが橘田のモチベーションになっているのです。 


橘田 「在宅勤務の例ですが、往復 3時間かけて通勤している人は、家で働けば満員電車で疲弊するのを軽減できるかもしれないのです。その結果、もっと価値の高い仕事が可能になるかもしれません。育児や介護問題の解決策になる可能性もあります」 

新生銀行グループ社員の働き方の選択肢が増えて、場所を選ばない働き方を可能にすることで、身近なところから何かを変えていけるかもしれない。デスクに縛られない、会社に縛られない働き方によって生まれるものがあるかもしれない。 


橘田は、自分にとっての「働き方改革」について、若い世代ならではともいえる捉え方をしています。 


その背景にあるのは、将来に対する不安──


橘田 「今は、予測が困難で不確かな時代だと思います。年金がもらえないかもしれないとか、そういうことだけではなく、自分のことは自分でやらなきゃいけないと思っているのが僕らの世代です。若いうちに頑張っていろんなスキルを身につけて、会社がなくても生きていける自分をつくりたいと思っています」 

新生銀行グループは、2018年に兼業・副業を解禁しました。社員が持っている知見を外部で生かすことは社会の発展に貢献します。また、副業を経験した社員が社内に還元する多様な視点はイノベーションを生み出す可能性を秘めています。 


橘田 「会社が兼業・副業という選択肢を与えてくれるのなら、会社の中で精一杯働いて、その知見をもとに会社の外でも自分のバリューを出していけばいいと思っています。僕自身、起業したいという想いもあり、昨年も社内の新規事業提案に応募しました。落選しましたけど(笑)」 

橘田にとって、働き方改革は、有限な時間を密度高く使うことなのです。 

新生銀行のブランディング──意味を伝えるような仕事がしたい

金融を目指す明確な理由がないまま入社した橘田ですが、やりたいことの方向がだんだんと見えてきました。 


橘田 「常に何かを変えていきたいという想いがあります。具体的には、日本中の金融リテラシーを高めたいな、と。僕の家庭がお金のリテラシーが高くなかったということもありますが、大きな課題であることは確かだと思います」 

キャッシュレス決済ひとつとっても、利用しているのは一部の人だけ。日本ではまだまだ預金が中心で、資産運用への関心も限定的です。 


橘田 「お金についてのパラダイムシフトというと大袈裟ですが、お金に関する選択肢を増やしていく。これが僕にとっての『金融リ・デザイン』(※)かもしれません」 

また、橘田は、お客様に“自分が扱うものを利用すること自体”に、意味を感じてもらえるような仕事がしたいとも語っています。 


橘田 「ひと言で言うなら、『会社のブランディング』ができたらいいな、と。たとえば、高級腕時計をしている人は、時間を把握すること以外の価値を感じているから、高級腕時計を購入するのだと思います。そのあたりが金融では見えにくいところがあって。

『新生銀行を使っている私は、こういうイメージ』お客様に新生銀行とご自身のイメージを重ね合わせるような、そういう意味付けをしていただけたらステキですよね。それを新生銀行でやるのか、兼業して外部でやるのかは分かりませんが、いずれにしても、自分が関わる会社の価値をもっと高めていきたいです」 

より充実した人生のために、会社に縛られず自由にサラリーマンを生きる。これが橘田の選択肢なのです。      


※新生銀行グループ中期経営戦略の名称