「役に立った」経験が、キャリアの先を切り開いた

「友人の友人にも役に立てるような仕事をしたい」

営業からキャリアをスタートさせた水崎は、その想いが仕事に対する考えや、その後のデジタルマーケティングの仕事へとつながったと語ります。

水崎 「私の友人が鞄屋さんをしていました。彼に鞄のことを相談したら的確に教えてくれるんです。『この鞄は、裏地がついているので長く使う場合は修理がしにくい。こっちのタイプの方が長く使える』など、仕事の経験を活かして友人にアドバイスをできる彼を見て、率直にかっこいいなと思いました」

友人の役に立てるような仕事をしたい。さらには、友人の友人にも役に立てる仕事ができると、無限に仕事が広がっていくのではないか。そう考えた水崎は、自分が役に立つことにフォーカスを当てて、日々の仕事に取組みなおしたのです。

水崎 「私が直接友人の役に立ったのは、友人の結婚式の手伝いをした時です。結婚式の動画や、招待状の作成などを手伝うことで、多くの友人に喜んでもらい、役に立つことができました。このスキルは逆に仕事でも使えるのではないかと思い、独自に商品プロモーションをつくり始めました」

自作で商品のお役立ちポイントをまとめたチラシや動画を作成し、自らの営業活動に活用。そんな活動とスキルが上司の目にもとまり、商品のプロモーション部門への異動が決まりました。

「誰のため」を意識することで、コンテンツ活用の全体設計が円滑に

▲社内でのコンテンツジャーニーについての説明会

プロモーション制作には、営業の時に得た経験やスキルを存分に発揮しています。

水崎 「私が過去に営業をしていた際に、お客様の困りごとを解決する最適な商品があるにも関わらず、商品のポイントを伝えることに苦労していました。商品の良さを、もっと正しく伝えることができるのではないか、と歯痒くて。

その経験から、営業が製品の良さを伝えるのに苦労しないようなプロモーションをつくりたい、そしてひとりでも多くのお客様に製品の良さを正しく伝え、良いものを使っていただきたいという想いで仕事をしています」

「友人の友人にも役に立てるような仕事をしたい」という考え方ももちろん健在。これをベースに仕事を捉えることにより、思考の幅が広がったといいます。

水崎 「自分のつくったプロモーションコンテンツを使う営業や代理店様がいて、その先にはお客様がいる。プロモーションに触れる全員にとって役に立つものをつくり出さなければならないことに気が付いたんです。当たり前に思えるかもしれませんが、業務に追われるとつくり出すこと自体が目的になり、自己満足に陥りかねません」

そのような気付きと想いを胸に、水崎は業務全体を見つめ直しました。営業がプロモーションコンテンツを持って行って、提案する様子から、それを聞いたお客様がどのように感じてどのような行動を起こしてもらうか。そういったプロセス全体を「コンテンツ・ジャーニー」と呼んでコンテンツ活用の全体設計を作成したのです。

つくり出すプロモーションコンテンツ1つずつの活用シーン全体をイメージできたことが、設計において大きな助けになったのだと水崎は振り返ります。

水崎 「カスタマー・ジャーニーという言葉がありますが、さまざまなお客様との接点に対応する最適なコンテンツを個別にたくさん用意するのはリソース的にも難しいです。なので、1つのコンテンツを全体プロセスで活用できるように設計する必要があります。

友人(営業)の友人(お客様)に役に立てるコンテンツをつくるというシンプルな考え方で、プロモーションコンテンツを使う側と受け取り側が違和感なく接することができるような“コンテンツ・ジャーニー”をつくるように心がけました」

求められるコンテンツを追いかけて。コンテンツ・ジャーニーの設計を推進

一方で、昨今のコロナの影響により求められるコンテンツも大きく変わったと水崎は言います。

水崎 「これまで直接お客様に会って見せることを想定したチラシや動画がメインだったのですが、コロナの影響もあり、リモート提案時に活用できるプロモーションコンテンツを要望されることが増えてきました。

また、お客様も従来は気軽に営業を呼んで商品説明を聞くというのが一般的でした。しかし現在は、Webなどで得られる情報が増えてきたこともあり、自分で調べられる情報はあらかじめ調べ、分からなかった点をメーカに聞くというスタイルが一般的になってきましたね」

そのような背景から、お客様の属性情報やWeb行動履歴に合わせた最適なコンテンツを提供する、デジタルマーケティングの重要性が一段と増しています。そこで水崎は現在、デジタルマーケティングの仕組みも含めたコンテンツ・ジャーニーの設計を部門内で推進。デジタルマーケティングに取組んでいく中で、新たな視点が広がったと水崎は語ります。

水崎 「デジタルマーケティングの活用により、定量的に数字として出てきた結果を分析することができるんです。というのも、今までは営業伝えに『今回のコンテンツでは伝わらないよ』としか聞けなかったものが、どれくらいダメだったのかお客様の反応から数字を通して分かります。

また、営業へ、デジタルマーケティングを通して獲得した顧客情報と合わせてコンテンツを提供することで、『このお客様に対してこのコンテンツで提案した結果、こういう反応だった』と解像度高くフィードバックを受け取ることができるようになりました」

デジタルマーケティング活用により、市場データ分析、商品/営業戦略からのプロモーション戦略検討、獲得した顧客情報に対する営業フィードバックの仕組み構築など、業務範囲はどんどん拡大していると言います。

水崎 「顧客接点の最初の認知段階から、商談、購入、アフターサービスまで、デジタルを通して成果を追うことができるのもデジタルマーケティングの面白さの一つです」

業務拡大に成功した2つの秘訣。会社にも社会にも貢献し続けたい

▲社内複業「D-Locators HUB」メンバ

仕事を成果に結びつけるためにを意識している2つのこと。それは地道な草の根活動を続けることと、タイミングを待ち大きな時代の流れにうまく乗ることだと水崎は言います。

水崎 「パナソニック本社のデジタルマーケティング推進室への社内複業を通じて得た、多くのデジタルマーケティングに関する情報を自部署に持ち帰り、少しでも多くの同僚や営業に役立てるよう、“草の根活動”を行ってきました。おせっかいと言われる程に、いろいろ提案し、実践することで少しずつ周りからの理解や信頼を得られるようになりました」

そんな中で感じた時代の流れである“デジタルトランスフォーメーション”、このキーワードにより自分のやりたいことを加速できたと振り返ります。

水崎 「顧客のデータがあちこちに存在し、繋がっていないことがありました。商品の販売データやWebのアクセスデータ、営業の活動データなどを1つにまとめることで、よりお客様へ価値提供ができるのではないか。

そう考えていた時にたまたま、幹部の方でも顧客情報の一元化に向けて動き始めようとしていることを知りました。社内複業の縁でその会議に呼んでいただき、今ではパナソニック インダストリアルソリューションズ社の中で多くの方と一緒に活動し、少しずつですが成果が見え始めてきたんです」

この活動を様々な部門に広げていくことで、会社にとっても社会にとっても大きく貢献することを目指します。こう話す水崎は、今後のビジョンについて次のように続けます。

水崎 「現在自部門で行っているデジタルマーケティングの取組みをパナソニック インダストリアルソリューションズ社、さらにはパナソニックにおける代表的な成功モデルとしてご紹介できるような形にしていきたいですね」

志高く取組むことで、業務の範囲を区切らずに拡大する。また、「友人の友人にも役に立つ仕事」をキーワードにしながら周りを巻き込んでいくことで、水崎の挑戦はさらに加速していくでしょう。