家族と人々の幸せな生活を作りたい。祖母が教えてくれたこと

▲笑顔の絶えない、安藤家の人々と一緒に

安藤はパナソニックでIAQ(Indoor Air Quality)事業に携わる若手エンジニアです。技術者として次世代の住宅換気システムの開発に携わる傍ら、社内外の多くの人の輪に身を投じ、そこでの学びや人との繋がりを通して、事業を加速させていくことを志しています。

様々な垣根やボーダーを超えて自らが主体的に行動を起こすことで、事業や組織を発展させていく──そうした想いを安藤に抱かせたのは、事業を営む家族の影響が大きかったといいます。

安藤 「岐阜の実家は祖父の代から洋服の卸売りを営んでいて、事業を受け継いで会社を経営していく父の姿を見ながら、育ちました。両親や親戚が正月やお盆に実家に集った際は、お互いに仕事や趣味の新しい挑戦話をせずにはいられないような家系。

その中でも人一倍企業家精神が強く、最も好奇心や行動力があったのは祖母でした。旅行などで海外から戻ってきた際にはいつも、そこにあった新しいビジネスの種の話を語ってくれたり、80歳を過ぎても新しい文化を学び続けたいという想いで英会話やSNSを始めたりするなど……そんな祖母にいつも刺激を受けてきました。」

笑い声やポジティブな話題が絶えない、充実した家庭で育った安藤は、そうした家族の幸せな生活をずっと作っていきたい、他の人のそうした生活も支えていきたいと漠然と考えるようになりました。

やがて大学に進学した彼は、ロボット工学を専攻します。介護や災害救助の現場のために研究されることも多いロボットを通し、技術者としてテクノロジーを用いて、社会課題の解決に貢献することを志すように。

そして彼は就職先として、“A better life, A better world”を掲げるパナソニックを選びました。大企業の有形無形のリソースを用いて、その夢に近づくことを目指しています。

職種も組織も超えていく、多くの学びと繋がり

▲安藤が代表を務めるOne Panasonic x Nagoyaのイベントで。安藤の社内外の広い繋がりでこの時には8人ものゲストを招いた

2015年にIAQ・環境事業を行うパナソニックエコシステムズに入社し、換気機器の機構設計に従事することになった安藤。当初はエンジニアとして向き合う“換気扇”に少し物足りなさを感じていました。

安藤 「換気扇はファンとモーターから成るシンプルな“ローテク”機器。技術的な深みや事業としての面白みを理解するまでに少し時間がかかりました(笑)」

安藤は自身にもっと何かできることがあるのでは、とエンジニアとしての成長のため、社内外の仲間とプライベートにおいて、ハッカソンやビジネスコンテストに数多く参加するようになりました。取り組むプロダクトがどんな人のどんな課題を解決しうるのか、それを技術としてだけでなく事業としても成り立たせるにはどういう視点が必要かも学ぶようになったのです。

また、事業の成長やそれを営む組織の発展のためには社内外の多様な仲間が必要だと考え、事業部や会社の垣根に捉われず、多数のコミュニティに身を投じました。パナソニック内の最大の有志ネットワークの一つであるOne Panasonicでは東海エリア代表を務め、社外の第一線の起業家や社内の経営層による講演を企画し、拠点や組織を超えて時には150人もの人を集めながら、社員同士の交流を図ったのです。

安藤 「周りには単なる若手の交流活動に過ぎないと思われることも多いですが……目指しているところは会社と同じ。ゆえに会社を良くするのに仕事も有志も関係ないんじゃないか、と考えて行動していました」

4年目には「これからの売れる仕組みを理解することはエンジニアにとっても重要」と思い、社内の“複業”制度(*注1)を活用し、デジタルマーケティング推進室にも加わりました。通常は主任に相当する有資格者でなければ応募できず、技術者である安藤には参加の必然性も薄かったものの、直談判により複業先と自職場の上司の理解を得て、参画に漕ぎ着きました。

*注1:社内複業は、今の部署に身を置きながら、社内の新しいフィールドで勤務時間の10~20%を割いて業務を行うことで個として成長し、挑戦するカルチャーを組織に広めることを目的としたパナソニックの独自制度です。

エンジニアとしての成長と衝撃的な上司との出会い

▲安藤が開発に携わる全館空調、Cosmosシステムの紹介動画

様々な出会いや学びを通じて物事の視座も徐々に高くなっていくにつれて、換気システムのエンジニアとして仕事や事業の奥深さも理解するようになりました。

安藤 「仕事をするうちに、自身の仕事は単なる機構の設計ではなく、品質や制御、コストにも広く気を配りながらプロダクトを実現していく、技術の要であると理解するようになりました。

例えば、海外事業では市場性によって開発台数が3万台であったり30万台であったり、大きく異なることがあります。それは規模の経済が働くか否かで、それぞれの組立方法やコストに関し、力を入れるポイントが全く異なってくるのです。

また、換気事業は温度・湿度・清浄度・気流といった様々な空気の側面から人々の暮らしの豊かさを支えており、社会的意義が大きいのだと気づかされました。」

一方で、これまで様々な人と出会ってきた安藤でしたが、実はまだそうした自分なりの行動力や繋がりをどのように事業に活かしていけるか、わからなかったといいます。

安藤 「小さなことから職場に還元したいと思い、換気システムのUIをもっと生活者にとって使いやすくできないか、他社の第一線のIT企業に勤める知人を呼んでプロダクトを見てもらったり、より良い事業のアイデアのため部署の責任者に呼びかけて、デザイン思考のワークショップを開催したりと行動はしてきました。しかし……活かし切れているのかと」

そんな時、転機が訪れます。

密かに憧れていた北米事業に配属され、そこで出会った上司の働きぶりに大きな衝撃を受けたのです。

安藤 「大企業といっても一つひとつの事業部の力は小さく、実際のところ縦割りの中で壁を破っていくのは簡単ではない……そんな中北米事業で出会った上司は、現地のスタートアップや社内でも大きな注目を浴びるシリコンバレーのイノベーション組織など、社内外のあらやるリソースをボーダレスに活用しながら、新しい事業を仕掛けていました。

本来は新規事業の企画部門ではない技術部において、こんなことができるのかと、脳天をかち割られたような感覚でした」

安藤もそうした上司にただただ圧倒されるのではなく、時に降ってくる難題に対して、自身の持つ視点や繋がりを生かし、自分なりに必死に打ち返し続けました。

実務の他に、ハッカソンやビジコンで培ってきた力を活かしながら空気にまつわる新しい事業アイデアを自発的に提案したり、上司の事業ビジョンを具体的に実現する技術的な方法を提案したりと行動します。

また、より大きな舞台で活躍したい想いと、携わる新しい換気システムが人々の暮らしの水準を大きく豊かにするという確信から、北米へ赴任して事業に携わることも希望し続けました。

そして、自身が行くべき理由や出来ることを伝えながら上司や周囲の人の応援も得られたことで、6年目の春から、北米赴任が決まりました(*注2)。

*注2:記事公開時点で、コロナ影響のため安藤は引き続き日本にて勤務。

北米から次の暮らしの当たり前を作っていく

▲IAQを中心としたパナソニックの空間ソリューション・ショールーム、Reboot Spaceにて

北米で安藤は、パナソニックの最新の住宅換気システムの開発に携わっていきます。一見ニッチな換気という市場なれど、生活者の状況や屋外の環境などの様々なパラメータの中で家中の空気環境を最適なものにしていく、人々の安全や健康に深く関与する領域。

安藤 「昨今では気候変動による温熱環境の激化、北米特有の森林火災や自然災害による空気質の悪化、更には大規模な感染リスクの顕在化によって、人々を取り巻く“空気”のあり方、暮らしの前提が大きく変化してきています。

また、あらゆるモノが繋がる時代に、パナソニックが住環境事業を通じて、社会に貢献すべき領域も当然増えていっています。そうしたテクノロジーに、自分ならではの繋がりやアイデアを自由に掛け合わせて、私もIAQで新しいモノを生み出していきたいと思います」

「クロスバリュー・イノベーション」を掲げ、従来の枠組みにとらわれない新価値で人々の暮らしをより良くすることを目指すパナソニック。その実現に向け、安藤も熱意と向上心に溢れる1人の活躍社員として奮闘しています。

技術者として、事業家として、様々なボーダーを飛び越えて人と繋がり、自らが学び実践しながら人々の生活に貢献していく。“次の暮らしの当たり前”を作っていく安藤の挑戦は、北米という市場でこれから更に加速していきます。