課題を抱える仲間のために解決策を提案。技術者冥利に尽きる環境で感じるやりがい

article image 1

2023年1月現在、橋詰はロジスティクスインフォメーションサービス事業本部ITサービス部に所属。部長としてビジネスパートナーを含む約30名のメンバーを率いています。

橋詰 「当社は、物流特性に応じた事業本部制をとっており、各事業本部が担当するマーケットにマッチした物流やシステムの構築を行っています。通常、それぞれの物流の構築・運営にあたっては事業部内で完結しますが、全社共通的に利用するソリューション・システムなども必要であり、それらを担当しているのが、ロジスティクスインフォメーションサービス事業本部です。当部が手がけた事例として、物流現場のデータを管理したり作業を指示したりする倉庫管理システムの開発・運用が挙げられます。

また、最近では、従業員の作業進捗や業務内容、人員配置などのデータを一元的に管理できる仕組みを導入しました。そのほか、AI等の新たな技術を導入した現場改善など、新たな価値提供の検討・開発なども行っています。

ITサービス部のメンバーの多くは技術者。全員が企画設計などの上流工程やシステムの試験、現場への導入を主に担っています。具体的には現場の声を聞いてどういうシステムを作るべきか整理したり、より良くするために知恵を出したりしていくことです。プログラミングなどの工程はアウトソースすることが多く、皆が皆、ガリガリプログラムを書いているというわけではありません」

2021年2月には、AI画像認識技術を用いた自動検品システムを導入。生産性60%向上と検品ミス0%の実現に成功しました。

橋詰 「倉庫で取り扱うものの中には、バーコードなどの商品識別子が付与されていないこともあります。その場合、従来は、作業者が製品に貼付されたラベルに印字されているメーカーや製品モデルの文字を目視で確認し、物品コードを特定した上で入力する必要がありました。

そこで、AI画像認識技術を用いて物品コードをテキスト化し、システム上で自動的に検品できるシステムを開発・導入。作業の精度を大幅に向上しました。また、従来は誤判定を防ぐため2名体制で検品作業をしていたため、人手作業や作業の属人化といった課題の解決にも貢献しています」

独自の視点と知見、高い技術力で新たな価値を生み出し、旧態依然とした物流業界で存在感を発揮してきたNTTロジスコ。同社で働くやりがいについて橋詰はこう話します。

橋詰 「大手のSIerさんと違って、現場がすぐ近くにあることがNTTロジスコの強み。NTTロジスコは全国に物流センターを所有し、グループ会社が現場運営も行っています。自分たちが設計、開発したシステムを使うのは現場で働く仲間だからこそ、仲間たちと直接話をして課題を拾いあげた上で、技術を組み合わせながら自らソリューションを提案することができるんです。

しかも、現場からフィードバックがダイレクトに返ってきます。まさに技術者冥利に尽きる環境。仕事をしていておもしろいですし、やりがいを感じます。物流業界はデジタル化という意味では遅れている業界です。NTTロジスコが貢献できる領域は非常に多く、まだまだやれることがたくさんあると考えています」

システム開発、新規事業・業界開拓、企画、営業……。幅広い業務経験が強みに

article image 2
▲大学院時代の橋詰

学生時代は情報工学を専攻し、DNAやタンパク質といった生命が持つさまざまな情報を情報処理技術を用いて解析するバイオインフォマティクスの分野で修士号を取得した橋詰。卒業後に就職したのはNTTでした。

橋詰 「最初に配属されたのは、電話交換機を開発する部署。1000人ほどが参加する巨大なプロジェクトで電話設備のソフトウェア開発を担当しました。電話は、つながっているのが当たり前の重要なライフライン。絶対に切らしてはいけないという緊張感があって、職場がピリピリしていたのを覚えています」

1997年、橋詰が所属していたソフトウェア開発に関わる部隊がNTTコムウェアとして分社化。同社に出向となって数年後、新規事業・新規業界開拓に携わり、マーケティングなど、それまでとは違った業務を経験しました。

新規開拓に6年ほど関わったのち、課長に昇格するタイミングでふたたび開発部署へ。プロジェクトマネージャーとして人事給与システム開発を担当しました。

橋詰 「お客様の都合により途中で方針が大きく変更になった案件で、さまざまな課題をかかえている状態のプロジェクト終盤に参画しました。自分の所掌以外も含めた全体では1000人以上が参加する大型案件で、毎晩タクシーで帰宅するような多忙な日々を過ごしましたが、今となっては得難い経験をさせてもらったと思っています」

その後、事業本部に移り、一般向けビジネスの事業戦略マネージャーとして事業計画に従事。同じ事業本部内の営業部を経て、2015年にNTTロジスコに出向となりました。

システム開発、新規事業・業界開拓、企画、営業など、実にさまざまな業務に携わってきた橋詰。NTTロジスコで情報システム系全般のマネジメントに関わる中で、過去の経験を活かせていると感じる場面が多いと言います。

橋詰 「システム開発の部署なので、これまでに培ってきたことを応用する機会が多いですね。つくっているものはまったく違いますが、ものづくりのプロセス自体は同じですから。また、企画や営業などの経験も役立っています。

NTT ロジスコは、決して小さい会社ではないですが、NTT本体ほど大きくもありません。社内全体を見渡すことができるので、開発だけでなくこれまでの経験を武器にいろいろな角度から関わることができています」

チャレンジしやすい環境で社外との連携を推進。ベンチャーとの協働で得た確かな成果

article image 3

AI画像認識技術を用いた自動検品システムをはじめ、新しいことに積極的に取り組んできたNTTロジスコ。意思決定のプロセスが速く、チャレンジしやすい環境があると橋詰は言います。

橋詰 「大きい会社では何をするにも承認が必要で、なかなか先に進めないことが多いのですが、当社では直接社長と話せる機会があるなど、フラットな組織文化があります。AIを活用した自動検品システムの導入を提案したときも、『どんどんチャレンジすればいいじゃないか』とふたつ返事で背中を押してもらいました。新しいアイデアを実現しやすい環境があると思います。

実際にシステムを使う人が社内にいるのも当社にとって大きな利点です。プロトタイプを現場で試し、その場でフィードバックをもらってすぐに改良できるので、開発速度も速いと感じますね」

全社的なIT標準化企画・標準システムの開発と並行して、他社との連携・新技術活用による新領域の開拓にも携わっている橋詰。物流事業のDX推進の一環としてベンチャーと共同で輸配送計画自動化システムの開発に取り組んでいます。

橋詰 「ハコベル株式会社さんと一緒に、2020年から輸配送業務のデジタル化を進めています。出荷オーダーのデータから輸配送計画を自動的に生成し最適化するもので、これまでベテラン担当者の経験と勘に頼っていたことを自動化しようという試みです。

2021年に行った実証実験では、事務作業の所要時間を75%、車両削減と輸送方法見直しによる輸配送コストを25%削減することができました。2023年にはNTTグループへの全面的な適用を検討しています。このスピード感で実装に向けて動けているのは、NTTロジスコだからこそですね」

これまで、物流会社が社外と協働することは稀でした。優れた技術を持つ他社、とくにベンチャーと積極的に交流を重ねる中で、多くの学びや刺激が得られていると言います。

橋詰 「ベンチャーで働く方々は本当になんでもやるんですよね。スピード感で言えば、NTTロジスコとは比べものにならないくらい速い。当部には若手社員がたくさんいますが、みな大いに刺激を受けていると思います。ベンチャーのやり方に必死で食らいついて一緒に何かをつくりあげていく経験は、彼ら、彼女らの成長につながるはずです」

とはいえ、優れた技術があればそれだけでこと足りるわけではありません。NTTロジスコが果たすべき役割について、橋詰は次のように話します。

橋詰 「重要なのは、新しい技術をどう組み合わせ、現場の課題を解決できるソリューションに仕立てていくかです。これまでに培ってきた経験と知見を結集させ、新しい価値を生み出すことが私たちに課された使命。そこに当社、当部署の存在意義があると思っています」

技術は、使われてこそ意味がある。お客様のビジネス、サプライチェーンに新たな価値を

article image 4

入社以来、多様な業務を通じて、さまざまな角度からIT業界を見つめてきた橋詰。IT業界に興味を持ち、技術者を志す学生に伝えたいことがあると言います。

橋詰 「たとえば、プログラミングスキルやAI技術に関する知識が極められるとしたら、それは素晴らしいこと。でも、どんなに良いプログラムが書けたとしても、またどんなにうまくAI技術を使いこなせたとしても、それが実際に使われて、なんらかの価値を生まない限り、意味がありません。技術はあくまで手段。それによって現場がどう変わったかが決定的に重要だということを知っていただけたらと思います。

また、技術者として特定の技術領域に特化する生き方もありますが、最近では、現場の困りごとを聞き出すところからスタートし、課題の分析や開発を経て現場に価値を提供するという、コンサルタントやプロジェクトマネージャーのような役割も技術者に期待されるようになってきました。NTTロジスコには、そのいずれの道も選べる環境があります。技術者を志望する学生さんにきっと損はさせないはずですよ」

データやAI技術を積極的に活用し、DX推進による物流サービス強化に取り組んできた橋詰。物流業界、同社の未来を次のように展望します。

橋詰 「たとえば、商品がどこにどれくらいあって、それがいつどこへ動いたかなど、物流には膨大なデータがありますが、業界ではそうしたデータをこれまではあまり活用できていませんでした。サプライチェーン全体で見れば、私たちがやっていることはほんの一部分ですが、お客様にとって価値ある情報を握っていると考えています。

それらを活用し、お客様のビジネスはもちろん、サプライチェーン自体をより良いものにしていくための取り組みがこれからどんどん進んでいくでしょう。

当社の例で言えば、AI画像認識技術を用いた自動検品システムもそうしたデータを活用する試みのひとつ。時間をかけてつくりあげてきたデータ活用のための仕掛けが、ここへきてようやく完成し、実際に活用するフェーズにいよいよ入ろうとしているところです。今後もそうやって他社の優れた技術を積極的に取り入れながら、当社ならではの価値につなげていきたいですね」