自衛隊での充実したキャリアを手放し、新たな挑戦に臨む

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▲防衛駐在官兼一等書記官として、在墺日本大使館で勤務していたころ

2021年に経験者採用としてNTTデータに入社し、モビリティ&レジリエンス事業部に所属している瀧。入社時、40代後半かつIT業界未経験、そして自衛隊からの転職というキャリアの持ち主であることが、瀧の特色であり、大きな強みです。長年自衛隊に所属していたキャリアは、自身の責任感が土台となって培われたものでした。 

瀧 「防衛大学校を卒業後、陸上自衛隊に入隊しました。卒業後は一般企業に就職するつもりでしたが、とりあえず行ってみようという気持ちで幹部候補生学校に入校したのが自衛隊でのキャリアのはじまりです。戦車部隊に小隊長として配属されてから隊員としての自覚が芽生え、このまま続けようと思うようになりました」 

小隊長になったことで、部下だけでなくその家族の運命も自身が握っていることを実感し、瀧は責任感を強めます。自らさまざまな訓練を企画し、隊員とコミュニケーションを取りながら試行錯誤する中で、やりがいや充実感は増していきました。 

2015年からは外務省に出向し、在オーストリア日本大使館防衛駐在官としての3年間の勤務を果たした瀧。その達成感とともに、キャリアについて再考し始めたのはこの頃でした。 

瀧 「防衛駐在官になることは、私がずっと描いてきた夢です。念願のポジションに就けた喜びもあり、私の持てる力のすべてを出し切り、勤務中の3年間は充実したものとなりました。世界の勢力図を間近で目にする機会にもなり、非常に視野が広がったと思います。

一方、目標を達成したことで今後のキャリアを考える時間が生まれ、悩んだ結果、すべてをリセットしてゼロから新しい領域に挑戦してみたいと思うようになりました」 

24年間という月日を重ねた自衛隊でのキャリアを手放し、新天地を求めると決めた瀧は、オーストリアから帰国後まもなく転職活動を始めます。

「前職で感じた不便さを外から変えるチャンス」とNTTデータへ

瀧 「自衛隊や防衛省での任務に携わる中で、海外経験やマネジメントなどのあらゆるスキルを培ってきました。それらを活かせるところで働きたいという希望を軸に、転職活動に挑みました」 

しかし、新卒一括採用や終身雇用の考えが強い企業が多く、40歳を超えた瀧を迎えてくれる企業はなかなか見つかりません。ましてや異業種から採用ともなると、多くの門は開かれませんでした。さらにコロナ禍に突入したことで求人数が激減し、瀧の転職活動は苦境を強いられます。

瀧 「苦しいさなかにキャリアコンサルタントからの提案で知ったのが、NTTデータが募集していた防衛省向けの営業の仕事です。その求人を見たときは、これまでと畑違いのIT企業で、果たして自分に務まる仕事なのだろうかという不安もありました」 

一方で、募集ポジションの内容を見れば見るほど、瀧の中で、これまでの経験を活かしてチャレンジしたいという思いがふくらんでいきました。 

瀧 「前職では、防衛省で導入されているシステムの使いにくさを感じることが少なからずありました。システムの不便さからマンパワーが削られ、時間を効率的に使えないことに、もどかしさを感じることも……。しかし、システムを変えたいと思っても、エンドユーザーである私には権限がありません。もしもNTTデータで働くことができれば、こういった経験を活かして外部から課題を解決できるかもしれないと、明るい気持ちになりました。

面接の際、採用担当者から『ぜひ一緒にやりましょう』と力強く言葉をかけてもらったのを覚えています。自分とNTTデータの中にある『システムを改善していきたい』という思いは同じものだと感じ、入社を決めました」 

こうして瀧は2年がかりの粘り強い転職活動に終止符を打ち、NTTデータでの新たなキャリアをスタートさせます。

ここでは誰もが常に学び、知識やスキルをアップデートし続けている

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▲チームメンバーと。中央右が瀧

NTTデータに入社後、瀧が最初に感じたのは、良い意味でのギャップでした。 

瀧 「入社して、ITについてそれほど詳しくなくても意外とどうにかなると感じました。NTTデータはIT技術に長けた理系の集団だと思っていたのですが、実際は文系のメンバーも多い環境です。

入社したばかりの私がわからないことを、入社10年目のメンバーが同じように知らないこともありました。それだけテクノロジーの進歩が早いということなのです。キャリアに関係なく、みんな常にアップデートしながら業務に携わっていることに気づくきっかけになりました。知らないことは決して恥ずかしくないのだと、改めて感じます」 

また、階級社会である前職に比べてフラットな組織体制であることにも、瀧はおどろきを感じました。 

瀧 「以前は定められた階級が互いの関係性に直結するのが常識でしたが、NTTデータでは上の役職の方とも気軽にコミュニケーションが取れます。フラットな関係性をとても心地良く感じています」 

そして瀧は防衛省向けの顧客営業や提案において、これまでの経験を存分に活かしています。 

瀧 「ヒアリング内容に加え、前職での経験を踏まえた提案ができていると思います。実際に自分がユーザーだったからこそ、より高い解像度で課題を把握することができているのではないでしょうか。

また、いわば橋渡しや通訳のような役割も担っています。防衛省とNTTデータはそれぞれに土壌や文化が異なり、同じ内容でも表現が異なることが多々あります。齟齬がないよう、互いの言葉を翻訳することを心がけています。

まだ慣れない業務も多く、未経験から営業職に挑戦することは決して簡単なことではありません。一方で、これまでにない価値観の中で仕事をすることが、おもしろいと心から感じています」

年齢や異業種の経歴は必ずしも足かせではない──チャレンジ精神を原動力に

営業活動については経験が活きている一方、瀧が今後伸ばしていきたいと考えているのはマネジメント領域です。 

瀧 「前職では最大55名の部下を率いていたこともありましたが、組織が変わればマネジメントの手法も変わります。同じやり方では通用しないと痛感し、新たなやり方を極めなければと模索しているところです。

現在も数名の部下を抱えていますが、とにかく相手の話を聴くよう心がけています。前職であれば同じバックグラウンドを持つ者同士、以心伝心でうまくいくことがありました。しかし、今は異なる価値観を持つ相手なので、まずは相手の立場に寄り添い、互いにとってのベストアンサーを探すようにしています」 

新たな環境に柔軟に適応し、課題を発見しながら成長する瀧。次なる目標は、前職で経験した課題の本格的な解決です。 

瀧 「防衛省、特に陸海空を問わず自衛隊全般のシステム領域を改善していくことが目下の目標です。扱うデータの規模が大きいからこそ、業務効率化に重きを置き、マンパワーを無駄遣いしないシステムを実現したいです」 

瀧のキャリアを大きく変えた原動力は、いかなる苦境であっても挑戦する覚悟でした。 

瀧 「前職を辞めるときに、多くの人から『その年齢から新しい挑戦なんて無理だよ』と言われました。正直なところ、私自身も『この年齢でITに挑戦できるのだろうか』と当初は思っていました。でも無理かどうかはやってみなければわかりません。

年齢関係なく、誰もが勉強しているからこそ活躍できるということは、NTTデータに入社して学んだ大切なことのひとつです。もしも興味のある方がいるならば、年齢やキャリアを理由にせず、ぜひ挑戦してほしいです」 

今までの経験から得た豊かな知見とフレキシブルな対応力。そして、挑戦を恐れないマインド。これらを活かしながら、これからも瀧は防衛省への高い価値提供を実現していきます。