長年のキャプテン経験からの学び
──ご自身のルーツについて教えてください。
私は、小中高とずっと野球部のキャプテンをしてきた経験があります。それがきっかけで、人材育成や組織開発の分野に関心をもち、今の仕事にいたりました。
大学時代もチーム作りに興味を持っていて、人の心を知ることができたらおもしろいなと思い、アメリカの大学で心理学を専攻していましたね。
──小中高と野球部のキャプテンをされていたんですね!そこから得た気づきや学びには、どんなものがありましたか?
小中学校は人数が少なかったのですが、高校は全員で100人くらいのチームでした。その内訳は、たとえば甲子園を本気でめざしている人が30人、ただ野球が好きで入った人が30人、単純に野球部に所属して良く見られたいと軽い気持ちで入った人が30人、といった具合です。大人数をまとめる難しさに直面しながらも、一人ひとりがそれぞれに想いを持っていることを知りました。
それに、日によってそれぞれの状態も感情も変わりますよね。チームとして同じ方向を見ていくためには、各自の置かれている状況や立場を配慮する必要があるという学びがありました。
一期生から見たNEWONE
──就職活動の際には、どんなことを考えていましたか?
実は、アメリカの大学の卒業試験と就職活動の時期が重なっていたこともあり、本腰を入れて就職活動をしていたかと言われると、そうではない部分もあります。ですが、自分の中で一つだけ大事にしていたのは、「なんとなくで入りたくない」ということ。「すてきなチームを作ること」「イキイキ働くこと」を自分が体現しつつ、さらにそれを周りにも伝播させられる仕事をしたいという気持ちがありました。
──なるほど。そんな中で NEWONEで働きたいと思った一番の理由は何でしたか?
一番はやっぱり「人」ですね。代表の上林さんと初めて面接をしたときに、時間いっぱい野球の話しかしなかったんですよ。それなのに、その面接に通りました。それが初めての感覚で。本当にたわいのない話しかしていないのに、人を見抜いているんだと思い、衝撃を受けました。このチームには、こんなすてきな「人」との関わり方を体現している人がたくさんいるんだと感じたことが、入社したいと思った理由です。
──新卒一期生として、館越さんは今のNEWONEをどう見ていますか?
変化してきている部分としては、NEWONEの立ち上げからいるメンバー一人ひとりのコンサルタントとしての能力が格段に上がっていることです。そして、そこに新卒や中途でジョインした人が新しい風を吹かせている。だからこそ、年々組織が強くなっていると感じます。
変わらないところは、「この人たちと一緒に仕事をしたい」と思う人たちで溢れているところですね。そういう人が集まる採用をしているということもあると思いますが、ネガティブな意味で「仕事は仕事だから」という諦めのような気持ちを持っている人がいません。一人ひとりが情熱を持って働いているところがすてきだなと思います。大事にしているところは変わらずに進化していて、人が入れ替わってもそのような文化は変わっていないなと感じますね。
研修を「変わりたい」と思える場に
──館越さんは研修においてファシリテーターを担うことも多いとのことですが、ファシリテーターにはどんな役割があると考えていますか?
一番はやはり、研修の場で人を変えるきっかけを直接的に作れることではないでしょうか。授業のように一方的に何かを与えるという感覚ではなくて、参加者のモヤモヤした気持ちや不安を、自分たちで解決できるような手助けをしたいなと考えています。
ファシリテーターを担当するときには、人が変わりたいと思う場を作るために、ポジティブ面とネガティブ面をバランス良く扱うことを意識しています。参加者の話を常に肯定して寄り添いすぎるのも良くないし、直接的に否定するのもあまり良い形ではないと思うので。話を聞いて肯定しつつも、その人がめざしている方向と違っているなと思う部分があればしっかりと伝えるバランスが大切だと思っていまです。
そして、そのためにはまず私を信頼されるしてもらうことが第一なので、「この人にアドバイスをもらったら嬉しいな」と思ってもらえるように努めています。
「月曜日が楽しみな社会」
──以前、「月曜日が楽しみな社会を作る」という言葉を書かれているのを拝見しました。館越さんは、その実現に向けてどんな考えを持っていますか?
自分自身、まだ「楽しみ」という気持ちまではいたっていませんが、月曜日が嫌だなと思うことは最近全然ありません。社会人一年目のころは、そういった想いを抱くこともありましたが、自分の価値が発揮されるシーンがすごく増えたことで、楽しく仕事ができているのかなと。だから、みんなが自信を持って、自分の価値を発揮できていると思いながら働ける社会を作っていくことが大事なのではないかと思います。
SNSで、金曜日の昼ごろに「あと半日」という言葉がトレンド入りすることがありますよね。そういう現象にすごく違和感を持ちます。一緒に仕事をするチームや会社をただの仕事場としてではなくて、自分の大切な「居場所」として思えた瞬間に楽しくなるのではないでしょうか。
──最後に、NEWONEに興味を持っている学生や応募を迷っている人へのメッセージをお願いします。
たくさん悩むかと思いますが、今振り返ってみると、就職活動はそんなに思い詰めてやるものでもないのではと思っている自分がいます。私の考えでは、人生を充実させるコツは、“どの環境でも自分が満たされる自分作り”をすることだと思っています。「ここじゃなきゃダメだ」などと決めずに、自分がポジティブになる瞬間がいつ訪れるのか、どんな環境で訪れるのかなどを、考えてみたらると良いのではないかなと思います。
それに、面接などの際、担当する面接官は組織の中でも滅多にお話をしするチャンスのない方であるケースが少なくないですよね。そんな人たちと密にお話がしできるのは、就活生の特権です。もちろん緊張することもあると思いますが、一番自分が一番満たされる場所を探す気持ちで、前向きに取り組んでみてくださいね。
※記載内容は2023年5月時点のものです。