押された背中。踏み出した一歩。入社1年目から始まった〈みずほ〉での挑戦

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▲信託ソリューション第三部の吉川(左)と上司の辻森部長

「どんどん挑戦してみろ。遠慮なんかしなくていい」

それは、吉川の上司がよく言う言葉。そして「M–DIMでイベントを企画してみないか?」と、吉川にチャンスを持ってきたのも、その上司でした。

M-DIMとは、「Mizuho Diversity & Inclusion Month」の略称で、〈みずほ〉の社員一人ひとりが多様な考えを吸収し、さまざまなアイデアを議論・発信して他者とつながり、新たな価値を生み出すことをめざす、グループ・グローバル横断の社員参加型プロジェクト。社員自ら手を挙げて、グループ全体に働きかけることができます。〈みずほ〉では、毎年11月をM-DIM期間として、毎日さまざまなイベントを実施しています。

吉川は、2021年度のM-DIMにおいて、所属する“みずほ信託銀行 信託ソリューション第三部”が主催者となって企画するイベントを、入社1年目にして主担当として運営しました。

吉川 「私が所属する信託ソリューション第三部は、大企業法人営業を担っています。1年目はOJT期間のため、まだ自分の担当するお客さまはありませんでした。それは、厳しい見方をすると、営業担当としては数字の面で組織に貢献できていないということ。

そんな中、新入社員としても、早く一人前になってお客さま・会社の役に立ちたいとずっと思っていた自分にとって、普段の業務とは異なるところで挑戦機会が巡ってきたことは渡りに船でした。部長の後押しも受け、自分にもできることがあるならと手を挙げました」

 吉川がM-DIMで企画・担当するイベントの主題に据えたのは、“ふるさと納税”と地方創生。社会人になって身近になったふるさと納税の魅力を〈みずほ〉社員に広く知ってもらいたい、地方創生について考えるきっかけにしたいとの想いから選んだテーマで、お客さまでもある外部の企業から登壇ゲストを迎えて講演会を実施しました。

吉川 「チューター(新人の指導員)を務める先輩に企画内容を確認してもらったり、お客さまへの出演交渉にあたり部長にサポートしてもらったり。周囲の助けを借りつつも、登壇ゲストの窓口となる担当者の方とのやり取りから当日の進行まで、基本的に私にすべて任せてもらいました。

準備の中で強く持っていたのは、このイベントが“地方創生”を意識するきっかけになればという想い。また、主担当として、ゲストの方に本プロジェクトの意義や自分が企画するイベントの趣旨・想いを丁寧に説明し賛同いただけるように尽力しました」 

この企画を進める中では、〈みずほ〉内でもM-DIMの事務局やさまざまな部署と連携しています。営業現場以外での、そうした〈みずほ〉グループ内各所との連携も、吉川にとって初めての経験でした。

吉川 「M-DIMのイベント企画者として参加するのはみずほ信託銀行としても新入社員としても初の試みでしたから、何をやるにしてもわからないことが多く、大変さはありました。企画に対する思い入れが強すぎて、ゲストとの交渉でも社内のコミュニケーションでも、『この言い方で大丈夫かな?』『ちゃんと伝えられているのかな?』と不安でした。

それでも、イベント関係者の皆さんが手厚くフォローをしてくれたことで、そんな不安も徐々に払拭されました」

M-DIMを終えて学んだもの。その経験を活かし、お客さまにも後輩にも貢献する

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▲M-DIM2021にてイベントのオンライン配信に挑む(右が吉川)

緊張感を持って迎えたイベント当日。無事に運営をやり遂げた吉川にかけられたのは、優しい言葉でした。

吉川 「登壇企業の皆さまからも、当日出演した当行の役員からも、『いい企画だったね』と評価いただけたことが、とてもうれしかったです。参加者の事後アンケートでは『これからの〈みずほ〉を担っていく新入社員に誇りを抱きました』という声もありました。企画に携わることができて本当によかったと感じています。

もともとお取引先であった登壇企業の皆さまとの関係性も強化できたと思います。また、信託銀行もM-DIMというグループワイドのプロジェクトに積極的に取り組んでいること、新入社員が企画を立ち上げやり遂げたことを〈みずほ〉のグループ全体に伝えるきっかけになればうれしい、とも思っていました」

吉川がこの企画の中で学んだのが、柔軟に対応すること。社内役員が急遽登壇することになってスケジュールを組み直したり、登壇者の参加方法が直前で現地参加からリモートに変更となったり。当初の計画通りには進まず、想定外の出来事に臨機応変に対応していく中で、柔軟性を身につけました。

そしてその学びが活きたのは、2022年4月。入社2年目になり、担当顧客を持つようになってからでした。

吉川 「先輩からお取引先を引き継いだ直後のこと。まだしっかりと関係性を築けていない中、お客さまから『自己株式の取得をしたい』との要望をいただいたのです。

9営業日以内に契約を締結させる必要があったのですが、本部のプロダクト担当と調整しつつ、お客さまの意向も汲みながらなんとか期限内に成約に至りました。お客さまのご要望に対して焦らずに柔軟に対応できたのは、M-DIMでの経験、つまり想定外の出来事に臨機応変に対応した経験もあったからだと思います」

2022年11月現在も、みずほ信託銀行 信託ソリューション第三部に所属し、大企業法人営業担当者として鉄鋼業界の営業を担当。みずほ信託銀行の総合窓口のような立ち位置でお客さまのニーズを引き出し、各部門と連携しながらより良いご提案・サービス提供に努めることが、吉川に求められる役割です。

たとえば、吉川が担当する法人のお客さまに対して、グループ会社と連携しながら個人投資家向け説明会(IR)の支援を9月まで行った際は、そのお客さまにとっては説明会を開くことが初の取り組みであったため、説明会用の資料の作成から本番の運営の手伝いまで手厚くフォローしたことで大変感謝されました。

吉川 「鉄鋼業界は一般には馴染みが薄いと思われるため、担当するお客さまの魅力をいかにわかりやすく、かつ限られた時間で投資家に伝えきるかに心血を注ぎました。

結果、説明を聞いた投資家からは前向きな反応が多く寄せられ、またお客さまも次の説明会開催に向けて意欲を見せておられました。加えて、お客さまから新たな案件のお話をいただくことができました」

“動いてみないと始まらない”。それが、ずっと変わらない自分の信条

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▲互いに切磋琢磨してきた同期とともに(右から3番目が吉川)

入社1年目の時に、M-DIMという社内の大規模イベントの企画・運営に携わることで、一つ大きな挑戦をした吉川。その行動力の背景には、上司・先輩の支えに加え、自らの信条がありました。

吉川 「私の信条は、“動いてみないと始まらない”です。

大学時代から積極的に何か新しいことに取り組んできました。立候補してオープンキャンパスの企画責任者を担当したこともその一つ。スケジュール管理、企画の統括、対外交渉とやるべきことがたくさんある上、責任も重大だっただけに、無事にやり遂げられたことは、当時大きな自信につながったと思います」

また、吉川は入社以来、同期と共に継続的に勉強会を実施してきました。みずほ信託銀行の本部部署に吉川たち新卒の社員が配属されたのは、実に十数年ぶり。そのため当時は新入社員向け育成マニュアルがありませんでした。そこで、与えられるのを待つのではなく自ら「能動的に学ばなければならない」との想いから、同期と協力してゼロから勉強会を企画したのです。

吉川 「配属当初は、先輩方も、新卒で信託業務もまだよくわからない私たちに何をどう教えるべきか戸惑っている様子でした。早く一人前になってお客さま・社会の役に立ちたいという想いから、受け身でいるのではなく、各部署で学んだことを持ち寄って情報を共有し、自分たちなりに手探りで知識の蓄積をしてきました。

勉強会には、信託銀行に配属された同期8名のうち、本部部署に所属する5名のメンバーが定期的に参加。地方支店に配属された3名もオンラインで参加し、切磋琢磨しています」

動いてみないと始まらない。その信条があったとしても、実際に行動することは簡単ではありません。なぜ吉川には、それができるのでしょうか。

吉川 「経験に勝るものはないですし、挑戦しないと何も変えられません。失敗や挫折を含めてさまざまな経験をした人や、常に挑戦し続けている人が私には魅力的に映ります。動き続けることが人間力を高めることにつながる、そう信じているのです。

私自身、金融業界を選んだのは、商品が持つ影響力ではなく商品に大きな差異がない中で人間力で勝負したいという気持ちから。そして、〈みずほ〉を選んだのは、魅力的に映る人がたくさんいたからです。選考を受ける際、社員の方がすごく生き生きとしていて、前向きに仕事をしているお話を伺ったことが入社の決め手になりました。

そうした志や、見てきた〈みずほ〉の社員の姿こそが、これまでも、そしてこれからも、私を突き動かす原動力だと思います」

〈みずほ〉で感じる、「挑戦」の空気──信託銀行を舞台にキャリアを築いていきたい

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▲オフィスにて

挑戦を続ける志さえあれば、あとはそれを支える環境によって、結果はついてきます。吉川自身が持つのも、周囲や環境に支えられているという実感です。

吉川 「とくに私の所属している部署は、『下からどんどん意見を出してこい』という環境です。部長や次長も『まず否定はしない』スタンスです。

そして、このところ、〈みずほ〉全体でも『挑戦していこう』『変わっていこう』という気概が以前にまして高まってきていることを感じます。よりいっそう多様性を認め、個性が尊重される風土になっていけば、自分の個性や『自分らしさ』を強みに、一歩踏み出して挑戦する社員も増えてくるのではないでしょうか」

そんな吉川の今後の目標は、みずほ信託銀行を舞台にキャリアを築くこと。そして知見と専門性を高めていくこと。

吉川 「信託銀行の営業として働く中で組織全体イメージを掴み、いずれは違った立場からもお客さまに貢献できたらと思います。

信託銀行の魅力は、銀行業務以外にも、年金や不動産、証券代行の業務も経験でき、コンサル、財務、税務、ESGなどの幅広い分野に関われることだと考えています。積極的に挑戦を続けながら、知見も専門性も高めたい、という自分にはピッタリの場所だと思っています」

吉川にとっての挑戦──それは、目の前の部署、業務だけに閉じていません。

吉川 「今〈みずほ〉は5カ年経営計画のもと、“次世代金融への転換”の実現を目指しています。その取り組みの一環である『MIZUHO次世代金融推進プロジェクト』では、既存の商品・サービスではカバーされない新たなアイデアを会社全体で実現することにをサポートする公募プログラムが展開されています。私の所属する部署では部員全員から企画案を募集し、部内投票を行った結果、私の案が部を代表して推進していく企画として選ばれました。

今は先輩方を巻き込んでその企画の推進に取り組んでいます。今後は、次々に新しい取り組みが生まれていくはずですから、『こんな商品やサービスを作ったらどうか?』と積極的に提案し、実現させていきたいです」

学生時代から現在に至るまで、常に挑戦を繰り返してきた吉川。これからもその手を緩めることはありません。

“動いてみないと始まらない”。そのエンジンを持っているかぎり、吉川の目に映る景色は、どこまでもどこまでも広がっていくはずです。