SE、コンサル、起業、EC……さまざまな仕事を経験して生まれた仕事観
1997年にSE(システムエンジニア)としてのキャリアをスタートした石原。新卒で入社したソフトウェア開発会社では、百貨店のIT子会社に常駐し、人事基幹システムの再構築を担当しました。
石原 「その人事基幹システムはCOBOLで開発していました。ウォーターフォールによる体系立った開発プロセスに則って進めるというSEとしての基礎を、身に付けることができました。当時、Javaを使ったWebシステムの開発が流行っていたこともあり、エンジニアとしてもっと新しい技術に触れたいと思い、転職を決意しました。
2社目では、希望通りJavaによるWebシステムの開発に携わり、要件定義から導入まで一連の業務を担当。PMやPLの経験を積むうちに、より上流の仕事に挑戦したいという気持ちが芽生えました」
2008年、エンジニアとしてのスキルと経験を武器に、石原はコンサルティング会社に転職します。そこでは、PMの経験を活かしてPMOコンサルタントとして活躍。SAPの導入プロジェクトなどにも携わります。
石原 「その後、会社を退職して、ECビジネスで起業したのですが、個人商店の域から脱することができず会社を譲渡。アパレル会社に再度就職してEC事業部の責任者を務めていた時、コンサル時代の友人にフレクトを紹介されました。
アパレル会社でシステムを導入される側に立ってITベンダーと共に仕事をしているうちに、もう一度システムを開発・導入する側の仕事がしたいという想いが強くなったことと、フレクトが小さな規模の会社にも関わらず数多くのプライム案件を扱っている点に惹かれ、フレクトへ入社することを決めました」
SE、コンサル、EC事業と、さまざまな職種・業界を経験してきた石原。仕事をするうえで、大切にしていることが3つあると語ります。
石原 「1つ目は、プロ意識を持つこと。2つ目は、お客様の期待以上の成果を出すこと。3つ目は、全体観を大切にすることです。
プロ意識については、専門性を持つこと、期限や納期を守ることを常に心掛けています。我々は作業者ではなく専門家です。お客様が持っていない経験や知識を提供することで対価を頂いているので、常にアンテナを張って最新の技術や知識を身に付けることに努めています。
また、納期を守ることですが、プロジェクトのリスケや失敗はプロとして許されないことだと考えています。どんな困難な状況に陥っても諦めない、最後までやり切ることを意識して日々プロジェクトを進めています。
全体観を持つことの重要性については、コンサル時代にSAPの基幹パッケージを導入した経験で実感しました。ここで入力したデータは最終的にどこへ行き着くか、他のシステムとの連携はどうするかなど、全体を見て、お客様のためにより良い整合性のあるシステムを導入することを意識して仕事をしてきました。また、メンバーにも同じ意識を持ってほしいので、日頃からミーティングなどで伝えています」
主体的に動き、技術に裏付けされた提案ができるのがフレクトのPMの強み
2022年1月現在、クラウドインテグレーション事業部でチームマネージャーを務める石原。クラウド案件の開発・導入を行うチームで、名のメンバーの管理、育成などの役割も担っています。
石原 「自チームのマネジメント以外にも3つの案件を任されており、各案件のPMの進捗や課題管理、プロジェクト上のリスク管理などをサポートし、案件のQCDを担保するのが私の役割です。
例えば、要件定義の段階で問題がある場合、一緒に要件定義を進めたり、次のフェーズの提案や見積りをしたり。顧客折衝の部分を巻き取って、メンバーが集中してプロジェクトに取り組める環境を作っています」
そんな彼のポジションから見て、フレクトのPMの特徴、フレクトでPMとして働く魅力はどんなところにあるのでしょうか。
石原「ただ言われたことをこなすだけでなく、自ら提案でき、受け身ではなく主体的に動けるのが、フレクトのPMの特徴です。営業と一緒に提案活動をすることもあり、システム導入後も親身になってお客様に寄り添うことを大切にしています。また、技術に詳しく、それに裏付けされた提案ができるのも強みです。
私も入社してすぐにPMを任せてもらえたように、フレクトはチャンスや裁量を与えてくれる会社。プライム案件を扱っているので、直接お客様と会話したうえで開発や導入を進められるのも魅力です」
スモールスタートから磨き上げていく、クラウド開発の魅力
高い技術と提案力を強みとして、PMとしても多くのプロジェクトを手掛けてきた石原。フレクトが得意とするクラウド開発の魅力を、再認識したという案件があります。
石原 「ある業界トップの大手企業様から、『自社のサービスをWEBから申し込めるようにしてほしい』という依頼がありました。Salesforce上でポータルを作って、申し込みができるように開発を進めていったのですが、進めていく中で、あれもやりたい、これもやりたいと次々にご要望を頂きました。
ですが、希望通りに機能を盛り込んでいくと、当初の想定以上に費用もかかりますし、スケジュールも間に合わなくなってしまいます。そこで、最初は必要最低限でリリースして、その後みなさんの意見を反映させていきませんか、とご提案しました。これはクラウド開発で早期に具体的な画面を提示して、お客様と一緒に意識合わせができるからこそ、提案できたことです」
まずはスピード重視のスモールスタートで立ち上げ、必要に応じて後から機能を追加、理想のシステムに近づけていく──クラウド開発ならではの進め方に、石原は大きな魅力を感じています。
石原 「完璧なものを時間もお金もかけて作るより、お客様の実用性を考えると、機能を厳選した方が使い勝手がいい場合もあります。使う前にあれこれ考えるより、まずは動くものを作り、使ってみてから考える。それから、現場の方々の意見を聞きながら、業務で本当に必要な機能を追加していく。少しずつステップを踏んで、ブラッシュアップしていけるのが、クラウド開発のおもしろさです」
「まずは最小限で」という提案に難色を示された場合も、顧客に丁寧に説明し、必要な場合は上長への進言もするという石原。そこでも、フレクトのPMの強みが発揮されるといいます。
石原 「クラウド開発に精通し、技術力の高い私たちの提案だからこそ、受け入れてもらえるのだと思います。顧客に言われたことだけでなく、その期待以上の提案をして、主体的に動く。これを繰り返して、お客様との信頼関係を築いています」
スキルを補い合い、顧客のニーズに応えるためのチームビルディング
チームマネージャーに就任して約1年。PMとして活躍するメンバーと接する際に、石原はどんなことを心掛けているのでしょうか。
石原 「普段は各メンバーの裁量に任せて、細かいところに口を出さないようにしています。ただし、プロジェクトがまずい方向へ進んでいるなと感じたら軌道修正のサポートをしますし、PMからはお客様へ言いにくいことがあれば私が引き受けます。
また、チームビルディングをするうえでは、スキルや人間性のマッチングを重視しています。自分がPMとして働く時、『このシステムにはこのスキルを持ったエンジニアがいると助かるな』と考えることが多かったので、それを今実践しています。
さらには、スキルだけでなく年齢や性格も考慮します。たとえば、若い年齢のPMだと、あまり年が離れた方には指示を出しづらい場合もあります。これまでの経験に応じた開発の進め方の違いもあります。PMに足りない面を補える人かどうかも重要。チームとして開発し、お客様のニーズに応えられるかを考えています」
そんな石原は、今後の目標を「自分の代わりにチームリーダーを任せられる人材を育成すること」と語ります。
石原 「スキルのある方には、どんどん実績を積んでいってもらいたいと思っています。今の実力よりも、1ステップ上の難しい案件に挑戦してもらうことで、更に力を伸ばせるようにサポートをしたいです。
まだそのフェーズにいない方であれば、着実に業務に取り組んでいただきつつ、私の方でフィードバックをすることで、課題を克服してほしいと思っています。そうやってチームを成長させながら、自分の代わりとなるチームマネージャーや、片腕となってくれる人材を育成していきたいです。
自分自身の目標としては、より責任あるポジションに就き、さらにやりがいのある大きな仕事をしたいと考えています。たとえばIT業界のニュースや話題に取り上げられるようなシステム、事例になるような大きな案件に挑戦したいと思っています」
メンバーを成長させ、自分自身も高みを目指し、チームをもっと強くする──ほかのSlerとは一線を画す「フレクトのPM」としてさらなら価値を発揮するため、石原の挑戦は続きます。