一技術者から部長となったことで変わった視点

2007年4月にフレクトに入社した西中 慎弥。彼は現在、部のマネジメントやエンジニア組織をつくること、そしてお客様へより高い価値を提供するために組織成長を促す、そういった部長として活躍しています。23人のチームメンバーを率いるには、一技術者として活躍していたころとは、異なる視点が求められると話す西中。

西中 「部長となり、個人の視点から、チームでモノをつくっているという視点に変わり、メンバーの存在を強く意識するようになりました。人間同士でモノをつくっているので、うまくいくこともあれば、衝突するようなこともあります。

メンバーの周りにある問題が、ひいてはプロジェクトやチームの問題にもなってくるため、メンバーや、部内の状況を把握するためにも、メンバーとのコミュニケーションを大事に考えています。実際に、2週間に1度のペースで1on1を実施しています」

そんな西中は、これまで技術者としてやってきた経験があるからこそ、チームメンバーと関わる際に、その経験が大きく役立っているといいます。それは、開発チームがどのような課題に直面していて、それをどのように解決すれば良いのかなど、状況を深く理解することができるためです。 

西中 「技術を知っているのと、知らないのとでは、メンバーへのアドバイスやお客様へ提案する際の判断軸や具体性に大きく差が出ると思います。また、お客様に対しても、しっかりと専門家として、仕組みを理解したうえで話すことができるので、説得力を持った提案ができます」

また、組織(チーム)の構造づくりへの意識も変化したと分析する西中。

西中 「組織づくりで大事だと思うのは、各プロジェクトをまとめるPMが次のPMを育てることだと思います。そのためには、各PMがバラバラではなく、同じ視点でメンバーを見ることが重要です。私はそういった組織をつくることを意識しています」

入社当時から変わらない仕事へのスタンス

打ち合わせ時のひとコマ

そんな西中のキャリアは、実は舞台音響というまったく異なる業界からスタートしました。しかし、そこでの仕事に限界を感じ先行性のあるIT業界に転職しようと思い立った西中は、当時はエンジニア未経験でも受け入れていたフレクトに入社することになりました。

西中 「当時、趣味でやっていたプログラミングを生かせるエンジニアへの転職を決意し、転職活動をしていました。そんな中フレクトに出会い、フレキシブルな働き方ができる環境があったことや、代表の黒川のまじめで実直な人柄や考え方に共感したことが、入社の決め手でした。こういったところは、現在とあまり変わっていないように思います」

そして2007年4月にフレクトへ入社します。

西中 「現在では自社開発のみですが、入社当時はお客様先に常駐しての開発が中心でした。お客様のオフィスに常駐しながらシステムテストを中心に学んでいき、徐々に開発にも携わっていきました。当時から、社内でJavaなどの研修や勉強会があり、学べる機会が多くあったことに加え、個人でも技術書を読むなどをして、貪欲にスキルを身につけていきました。

またスキル以外では、個人としての仕事に対するスタンスや物事を解決する際の姿勢を学びました。当時から、代表を中心にたとえ困難なことがあっても、受け身にならず、当事者意識を持って、自分の頭で考えて行動するという主体的なスタンスがフレクトにはあり、それは今でも変わらないです」

フレクトでエンジニアとしてのスキルや、仕事に対するスタンスを学んでいった西中は、とあるきっかけでメンバーからテクニカルリードやマネジメントを任せられるようになります。

西中 「メンバーとして4年ほど仕事をして、段々と技術力が上がってきたタイミングで、常駐先の社内横断の技術基盤を開発することとなりました。このときに技術だけでなく、さまざまな部署や技術者とコミュニケーションをとりながら、プロジェクトを調整する必要があり、マネジメントをする機会が出てきたんです。その仕事を経て、リーダーやマネージャーを任せてもらえるようになっていきました」

これまで西中は積極的に多くの経験を積みながら、自身のキャリアをつくってきました。

未経験で入社し、周りと比べて専門性が低いと考えていたからこそ、どんなことにも挑戦しようと思い、お客様や会社が求めることに応えて、さまざまな開発経験を積んできたのです。

サービス業としてのエンジニア

部長としてのキャリアをスタートさせた西中は、お客様とのコミュニケーションの中で相手の立場や理解度に合った提案の仕方や、相手の求めている本質を理解することの難しさを経験したといいます。

西中 「エンジニアは無意識にエンジニアの言葉や目線で話してしまうときがあり、そうするとお客様の技術に対する理解度や、聞きたい話と乖離してしまいます。お客様も技術に詳しい情報システム系の部署の方もいれば、反対に詳しくない部署の方もいらっしゃり、相手によって理解度は異なります。

たとえば、システムの中身の詳細な内容を話して、提案をしてしまうことがあるのですが、エンジニアとしてお客様に接するときも、私たちの営みはあくまでもサービス業だと考えています。システムの詳細は確かに大切なのですが、それをどのようにしてお客様にサービスとして見せるか、説明をするかというコミュニケーションの難しさがあります」

技術力とはまた違った能力が求められてくる環境に難しさを感じながらも、相手に合わせたコミュニケーションを試行錯誤していった西中。

西中 「お客様の求めている情報やサービスを理解したうえで、エンジニアとしてモノを届ける、表現するというところまでつくらないと、せっかく良いモノをつくっても、お客様やエンドユーザーまで製品が届かないと考えています。お客様の求めている本質を理解することを意識するだけで、コミュニケーションがスムーズに進み、お客様からの信頼も得ることが出来ると思います」

チームメンバー間でも本質、ニーズの理解や、そのシステムをつくることで、どのような価値が提供できるのかということを常に確認し合っているといいます。 

西中 「たとえばお客様に要件定義をするときに、お客様がシステムの中身として『●●が実現できる』という内容を必ずしも知りたいとは限りません。そうではなくて、サービスとして●●を実現することで、お客様の業務がこう良くなる、あるいは最終的にサービス機能として●●が実現できるなどという情報が知りたい場合もあります。

そのため技術を磨くのと同時に、そういった感覚も身につけなければいけないので、その難しさを日々メンバーと共に感じながら、良い提案をすることの重要性も感じています」

お客様の本質的なお困りごとを解決できる会社でありたい

組織やプロジェクトの困りごとにも柔軟に対応してきたことで、周囲から頼られる存在となった西中は、今後、自分自身のマネジメント力や、エンジニアリングの専門性を高めることで組織全体のキャパシティを広げていきたいと話します。

西中 「まだまだ自身のスキルに偏りがあると思っているので、引き続きどのようなスキルでも身につけていきたいという想いが常にあります。それはクラウドだけでなく、エンジニアリングや、組織のマネジメント力でもあります。

組織のキャパシティは、その組織のトップのキャパシティの大きさで決まると考えているので、自身のスキルを上げることでチームのキャパシティを広げて、多くの人におもしろい、楽しいと思える仕事をしてほしいと思います」

西中自身の目標は、部長としてチームメンバーに対する成長のための取り組みにも現れています。

西中 「私の所属する部では、クラウド技術以外の部分を強化したいと考えています。フレクトに在籍しているメンバーは、日頃からクラウドを使った開発をしていますし、それによってクラウドの知識が豊富にあります。

しかし、システム開発をするときは、単にクラウド技術を使うだけでなく、システムテストであったり、設計であったりと、クラウド技術以外の部分がとても多くあるんです。そのため、クラウドの技術を高めることは前提に、それ以外のエンジニアリングの部分を強化して、エンジニアとしての自力を高めるという取り組みをしたいと考えています」

このような取り組みのために、業務内で身につけるのはもちろんのこと、エンジニアリング向上のための勉強会の開催も計画しています。

またエンジニア個人の専門性を磨き続けること以外にも、お客様ひいては仕事に対するスタンスでも、西中の思い描くフレクトのありたい姿がうかがえます。

西中 「お客様の抱えている課題に対して、システムとしての課題解決だけでなく、お客様の本質的なお困りごとを解決できる会社でありたいと思います。これは、当事者意識を持つというスタンスも重要ですし、クラウドの専門性や、それ以外のエンジニアリングの高さも必要となってきます。ここに派手さはないですが、愚直にできる会社、エンジニアであり続けたいです」

今後も西中は、自身やメンバーのスキル向上への取り組みを止めることなく、お客様の課題解決に尽力し続けていきます。