コミュニケーションがヒントに。お客様の要望を前向きにとらえるのが私流

2021年現在、茨城県下館市内の店舗で鮮魚部門のチーフとして働いています。今いるのは、50年程前から同じ場所にあり、規模は大きくないものの、地域に根付いたお店として長年、地元の人から親しまれている店舗。店舗で働く従業員は40人程おり、私が担当している鮮魚部門は、パートナーさんが3人と正社員が2人います。

部門を任されるようになって2年目とまだまだ経験は浅いですが、コミュニケーションを取る際にはフラットな立場を心がけています。こちらから指示を出すこともあれば、時にはパートナーさんや後輩から提案をもらうこともありますね。立場など関係なく、対等に語り合うことを大切にしています。

そう思うようになったのは、仕事を教えてくれた先輩方が和やかな雰囲気で仕事をしていたからです。私も同じように、和やかな雰囲気でコミュニケーションが取れる職場にしたいと考えています。

現場では店舗内だけでなく、お客様とのコミュニケーションも大切です。会話が仕入れや売場作りのきっかけになることもありますし、いつも声を掛けてくれるお客様もいるので、なるべく会話をするようにしています。

お客様からの要望に対してはできるだけお応えするのが私流。「あれないの?」と聞かれて、「ないです」で終わりたくありません。「今度並べておきますね」や「探してみます」とお伝えし、お客様が探している商品はなるべく売場に並べるようにしています。

スーパーでお店の人に商品の有無を尋ねるときは、本当にその商品を探していたり、本当に好きだったりするときだと思います。仕入れて売場に並べると、一度に何個も購入していただけて、意外とすぐに売れてしまうこともありますね。

新しい商品を仕入れることには、少々大変なこともあるのですが、お客様の要望を聞くことで思わぬ反応が返ってくることもあるので、まずはその声に応えてみる、ということを心がけています。

働く人の創意工夫を大切にする「個店経営」方針。裁量のある職場が魅力

現在は茨城の店舗にいますが、もともとは栃木出身で、大学は東京へ進学。地元を出て、違う土地を経験したかったこと、そして一人暮らしが夢だったことから東京の大学へ進学しました。

就活シーズンになり、スーパーなどの小売業界や不動産、ITなど幅広い業種を受けていましたね。職種はすべて営業職。机に向かって働くのは性に合わないなと思っていました。

業界同様、働く場所に対するこだわりは特にありませんでした。好きな仕事ができて、自由に働ける場所であれば、場所はどこでも良いという考えでしたね。栃木出身、大学は東京、そして勤務先は茨城と、結果的にいわゆるJターン就職となりました。

幅広く業界をみる中で、スーパーを志望した理由は、スーパーは日常生活に欠かせない場所であり、私にとっても一番身近な存在だったからです。普段食べているものは、どういう流れで入ってきて、どんな風に加工されるのか、全体の流れや関わる人に興味がありました。

中でも食品、とりわけ魚が好きだったということも要因の一つです。実は、高校3年のとき、調理師学校への進学を考えたことがありました。板前職人に憧れていて、体験入学をしたこともあります。食べ物に触れて、技術も身につけられる職場で働きたいと思っていたのかもしれません。

他のスーパーなどの選考も受けていましたが、エコスの選考が進むにつれ、エコスという会社に居心地の良さを感じるようになりました。面接官が本当に丁寧に対応してくれたこともあり、ここで働きたいな、と考えるようになったのです。入社してからの印象も変わらず、働いている人は親切で優しく、穏やかな社風ですね。

特徴的なのは、本部主導というよりも、店舗にいる一人ひとりの創意工夫を大切にする「個店経営」を行っていること。まるで個人のお店のように、店舗で働く従業員の意見を大切にしているのです。

そして入社後、希望していた鮮魚部門配属となり、3店舗を経験して鮮魚部門チーフに着任しました。

お客様の気持ちになり、売れる状態を考える。改装後は売上が2倍にアップ

2020年、現在の店舗に配属されたときに改装の話が浮上。お店ができたばかりのころは、地域にスーパーはここだけでしたが、最近は周りに競合店が進出してきたため、お客様を呼び込みたいという背景もあり、全面改装にいたりました。

改装を進めるなかで、私は鮮魚部門の準備を一部任されることに。本部の鮮魚担当の方と話し合いを重ね、すすめていきました。

全面改装をするとき、改装期間中は店舗を休業しなければなりません。店舗の在庫を減らしたり、什器やポップの取捨選択をしたりという閉店作業も大掛かりでしたが、内装工事が終わったあとも大変。トレイを入れる、まな板を置く、什器の配置を決めてポップを作る、などの作業をひたすら行ったのが思い出深いですね。

また、改装当時はちょうどコロナ禍の真っただ中だったこともあり、そうした情勢も踏まえて改装を行っています。コロナ禍ではおうち時間が増え、ご家庭で調理をする内食需要は高まること、来店回数が減るため大容量のものが多く売れることが予想されました。そこで、陳列ケースを通常より広げ、大容量パックをたくさん置ける売場へ。また、もともと刺身が人気の地域だったので、生食コーナーも広くしました。そうした工夫も功を奏して鮮魚部門の売上は2倍近くの数字を記録したのです。

この全面改装を通して、私自身の中でも変化がありました。一番変わったのは、数字を丁寧に分析するようになったこと。売場の変化で売上が大きく変わる様子を目の当たりにしたことで、なぜ売れたのか、もしくはなぜ売れなかったのかを分析する回数も増え、以前より深く分析できるようになったと思います。

鮭を例に挙げると、鮭を冷凍ケースでしか出していないスーパーが多い中、私たちは解凍した状態で販売しています。以前は、解凍したものを冷蔵ケースで販売していたのですが、冷凍と解凍、どちらが売れるかを徹底的に検証した結果、うちの店舗では解凍の方が売れることがわかったのです。

データ分析で解凍の方がニーズがあると分かりましたし、さらに利益も取れることが分かったので、鮭は解凍で売ろうということになりました。地元のお客様の気持ちになり、商品が一番売れる状態を考えることができるのが、スーパーの仕事のおもしろさだなとつくづく感じます。

思い返せば、入社したてのころは、言われた通りに切り身を切っているだけでした。しかし、パートナーさんから、私の切った切り身だと煮ると小さく縮まってしまう、だからもっと考えて切る必要がある、と教わったり、切り身の大きさについてお客様同士で話しているのを見聞きしたりすると、お客様の声を売場に活かしていかなければ、と気持ちが引き締まります。

数字はお客様の満足度の指標。いろいろな店でニーズを探り売上をのばしたい

お客様の声や反応をもとに工夫して、数字を作り出していく楽しさを見出したのは、現在の店舗に配属された頃かもしれません。

配属から3カ月程経ったころに、常連のお客様から「魚売場の雰囲気が何か変わったね」「お魚がとても良くなったね」といわれることが増えたことがありました。頑張っているのが認められた気持ちになり、それからというもの、売り方を工夫したり数字を分析したりするのがもっと楽しくなりましたね。

やはり、お客様がたくさん訪れてくださり、自分たちの作った商品を購入し、満足してくれること。スーパーで働く者として、そこに一番のやりがいを感じます。お客様から「この前、買った魚がおいしかった」とか「ここの刺身が大好きだから、いつもこの店に来るんだ」などといわれると、本当にうれしいです。地元の人々の身近な存在でいられることに誇りを感じるのです。

そして、自分のアイディアが数字を上げる原動力になるのがエコスで働く醍醐味。今の店舗でしっかり数字を上げて、今度はまた別の店舗でも売上を伸ばしていく──結果を出すことにこだわり続けたいです。数字は、お客様の満足度の指標でもありますし、店長から「君がこの店に来てくれて良くなった」といってもらえると、大きな喜びを感じますからね。

バイヤーの仕事やスーパーバイザーになるのも面白そうだ、と思った時期もあるのですが、やはり現場が楽しい。いろいろなお店で働き、地域のニーズを分析したり、売れ筋をリサーチしたりして、売上を伸ばしていくのが今の私の目標です。

現場でお客様の声を聞き、数字を分析するとアイディアが無限に広がる。これからも現場第一主義を貫き、地元の人に喜ばれる売場づくりをしていきたいです。