建物だけでなく、その先にいるお客様とつながりたい

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2018年4月に新卒で大和ライフネクストに入社し、マンション東日本技術サービス管理部 東京東建築施設課に配属されて5年目を迎える吉野。建物に関わる仕事で、かつ、お客様との継続的な接点を持ちたいという想いから、不動産管理業界に興味を持つようになったと言います。

吉野 「プラモデルを趣味とする叔父の影響もあって、小さいころから図工などのモノづくりが好きでした。そこで、大学では建築学科に進みました。就職をするならもちろん、建築の知識を活かせる仕事がいいなと思っていましたね。

一方で、学生時代のファストフード店のアルバイト経験を通じて、目の前のお客様と直接関わることや、チームで働くことにも魅力を感じるようになっていました。自分の力で建物を建てる仕事というよりは、建物に関わるとともにその先にいるお客様との信頼関係を築ける仕事がしたいと考えているときに、大和ライフネクストと出会いました」

吉野が入社を決断したきっかけとなった、大和ライフネクストの採用担当者との面接は、他の会社とくらべると圧倒的な違いがあったと語ります。

吉野 「採用候補の学生というよりも、ひとりの人間として接してくれたんです。僕の人生や考え方に寄り添ってくれて、相談にも乗ってくれて。入社を決めたときも、『絶対に入社して』ではなくて『本当にうちでいいの?』と言われたのが、今でもとても印象に残っています」

「三方良し」を徹底することで、いざというときに頼られる人に

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▲吉野(中央)は現在チームリーダー。後輩とのコミュニケーションも欠かさない

建築施設課では、分譲マンションを適切に維持・管理していくために必要な各種点検の品質管理や工事提案を行っています。2022年12月現在、吉野のチームでは約110棟のマンションを担当しています。

吉野 「日常生活を送る上で“あたり前に水が出て、あたり前に電気が使える状態”を維持するためには、定期的に点検を行い、補修が必要な個所があれば適切な工事を行うことが必要です。

点検や工事を怠ってしまい、トラブルが発生してからの事後保全となってしまうと、普段の生活が送れなくなるだけでなく、補修にかかる費用も大きくなってしまいます。そうなる前に、私たち管理会社がプロの目線で隅々までチェックし、工事の必要性が認められる場合にはしっかりと住民の皆さまに提案していかなければなりません」

また、職務の中で最も大切なのが、マンションで暮らすお客様、工事などを依頼する協力会社と、管理業務を行う当社がしっかりと連携することだと言います。

吉野 「新入社員のときに先輩から教わって以来、ずっと大切にしているのが『三方良し』の考え方です。お客様、協力会社、そして当社。みんなが良い想いをすれば、結果はおのずとついてくる。予期せぬトラブルが発生したときも、信頼関係をしっかり築いていれば、より適切でスピーディーな対応ができるはずです」

また吉野は、仕事のやりがいについてこう語ります。

吉野 「今の仕事で必要な知識は、建築学科で勉強した内容とは大きく異なり、専門知識は改めて一から身につける必要がありました。難易度が高いと感じる部分は、勉強や経験を積むことで必ずできるようになっていくので、楽しく続けられているのだと思います。マンション現場に行って、新しいことを発見したり学んだりできるのも、飽きない理由かもしれません。

また、工事や補修対応などの調整役を担うことが多いことから、お客様や管理員、協力会社の方々など、いろいろな人と長く付き合っていくこともこの仕事の特徴だと思います。もちろん、調整が思うようにいかず苦しいときもありますが、それ以上に人から感謝されたり頼ったりしてもらえる機会が多く、やりがいがあります」

台風発生時の緊急対応を通じて生まれた、エッセンシャルワーカーとしての自覚

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2019年、吉野が入社して2年目を迎えたある日のこと。大型の台風が日本列島を縦断し、東海地方・関東地方を中心に各地で甚大な被害が出ました。

吉野が当時担当していた約90棟のマンションにおいても、エントランスのガラスが割れたり、電気がつかなくなったり、ベランダのパテーションが壊れたりと、いたるところで台風の被害が発生したと言います。

吉野 「当時は、自分が出勤するのも大変なくらいの被害状況でした。事務所に到着するや否や、それぞれのマンションの管理員から被害状況の報告が次々と舞い込んできました。それらをすべて取りまとめて、状況が深刻なところから現場に赴き、現地にいる管理員と協力してガラスを運び出したり養生をしたりと、できる限りの応急措置を行いながら各地を駆け回ったことは今でもよく覚えています。

普段は、工事などを実際に行うのは依頼先の協力会社が多いですが、緊急時にすぐに現場に行って対応できるのは、管理会社である私たちしかいません。とても緊張感のある仕事ですが、行く先々で住民の方々に『ありがとう』と直接言ってもらえたときは、自分の仕事のやりがいに触れた気がしました。

私たちの業務は、社会の、人々のお役に立てる仕事で、私たちがいなければ、“あたり前”の生活が送れなくなる人がいる。まさにエッセンシャルワーカーなのだと実感させられた出来事でした」

“センターバック”として培った守りの力とバランス感覚を活かして、さらなる躍進を

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大和ライフネクストには、より幅広い知見を身につけるほか、部門を越えた新たなアイデアを生み出すべく、自分が主として働く部署とは別の部署で、部門をまたいで仕事を担当する「兼務」の制度があります。吉野は昨年、この制度の対象として、2つの部署を行き来していました。

吉野 「昨年1年間は、デジタルアセットメント推進課と今の部署を兼務していました。そこは、進化し続けるさまざまなデジタルツールを使って、マンション管理に関わるあらゆるサービスの効率化と生産性の向上を目指す部署でしたが、正直兼務するまでは仕事内容もほとんど知らなかったです(笑)。

ただ、そこで得た学びはとても多くて。マンションの現場でお客様のあたり前の日常を支えるために現状のサービスの品質を維持していくことも大事だけれども、会の情勢や人々にとっての“あたり前”が目まぐるしく変わっていく中で、今のやり方をもっと良くしていかなければならない。DXはそのための手段の一つなのだと気づかされました。今まで関わったことのないさまざまな職種の人とも出会うことができて、とても貴重な経験でしたね」

最後に、今後の目標について、吉野はこう語ります。

吉野 「小学生のころに始めたサッカーは大学までずっと続けていて、今でも月に数回はサッカーボールに触れる機会があります。ポジションは“センターバック”。守りの要として、全体のバランスを見ながらプレーする──今の自分の働き方もそうかもしれません。

お客様、依頼先の施工会社などの協力会社、そして当社。それぞれの立場を考えて、全員が幸せになれるようなバランスを考えながら、これからも仕事に励みたいと思います」

建物に関する知見はもちろんのこと、常に誠実に周囲の人と向き合いながら、「三方良し」をかなえる関係性を構築している吉野。持ち前のバランス感覚で、建物とそこにある人々の暮らしをこれからも守っていきます。