広報の役割は魅力を引き出しカタチにし、モチベーションにつなげること

私は、社内外の広報とCSRを担当しています。中心的に携わっているのは社内広報で、会社で働く全てのメンバーに向けた情報を発信することがメインです。

メイン業務のひとつとして、Empathy(エンパシー)という社内報を毎月発行しています。基本的に16ページの冊子で、企画、取材、執筆などすべてを担当しています。他にも、社内ポータルサイトやコーポレートサイトの管理、社外向けの広報物のチェックのほか、取材対応やプレスリリースに関わることもあります。

正直なところをお話しすると、入社当初は広報の仕事に対して強い思い入れがあったわけではないんです。ただ、仕事を通じて社内メンバーと関わる中で気持ちが変わっていきました。

マンション管理員など建物勤務の社員も、事務所勤務の社員も、取材で出会った人たちは本当に素敵な人ばかりで、信念を持って仕事をしています。ただ、大々的に表彰でもされない限り、それを知っているのは周囲の仲間くらい。本人も謙虚で、自身の魅力に気づいていないことが多い気がします。

サービスに関しても、外部にアピールできそうなことでも、直接担当している皆さんにとっては「あたり前」になってしまっていることもあります。広報という、一歩引いた立場だからこそ気付くこともあるのかな、と思っています。

まだ多くの人に届いていない、社員や事業の素敵なところを引き出して、広く伝わるように形にする。つまり「見える化」するのが広報の使命だと感じました。

カタチにすること自体も個人的には楽しいのですが、それ以上にそれぞれのモチベーションにつながったらいいなと思っています。大和ライフネクスト株式会社(以下、大和ライフネクスト)で働いている皆さんが「私たちは大切な仕事をしているんだ」「いい会社だな」と思えることはとても大切だと思うんです。

自分たちが日々やっていることやその意義が見えるカタチになることで、当事者も、同じ会社に属する私たちも前向きな気持ちを持てるようにしたい。

そんなことを考えながら、いつも仕事をしています。

みんなの暮らしを裏から支える仕事をしたい。インフラに関わる仕事へ

▲前職の新入社員時代。左が本人

学生時代を振り返ると「これをしたい」という明確な目標はなかったです。大学受験では判定の良かった理学部を選び、単位の取りやすい生物学系に進んで大学院まで行ったのですが、進学した主な理由は就職難だったから。実に消極的でした(笑)。

ただ、最終的に研究者の道よりも企業に就職する道を選んだのは、この先何十年と仕事をしていくことを考えたとき、「未知への好奇心」よりも「人の暮らしを支えること」が自分にとってのモチベーションだと感じたからです。今でも変わらない軸ですが、縁の下の力持ちのような、そんな仕事なら誇りをもって働けると思い、インフラ系の法人に入社しました。

前職ではまず、公共事業のための土地買収に携わりました。公共事業なので買収を拒否することは難しく、多くの地権者にとっては降ってわいた災難のようなものです。それをなるべくマイナスからゼロに近づけるように、話し合いを重ねて落とし所を見つけ、工事開始のリミットまでに契約まで持っていくのが当時の私の仕事でした。

当然、最初は嫌々対応されるのですが、まっすぐ向き合っていくうちに徐々に心を開いてもらえて、その想いに触れていくという経験をしました。どこかで気持ちが通じる瞬間みたいなものがあって、大変な中でもやりがいを感じていましたね。

3年経って広報課に異動したときは、現場から離れたくなかったのでショックでした(笑)。メディアの取材対応やコーポレートサイト運用、会社パンフレット制作などを担当しましたが、定型的な業務が多く、物足りなさを感じていました。

また、各部署に協力依頼をしてばかりで広報を通じたリターンを提供できるシーンが少なく、常に心苦しさがありました。ただ、堅実な風土の会社だったのでボトムアップで新たな提案をしていくのが難しく……。1年経ったころには仕事への誇りを見失い、「このままでいいのかな」と危機感を覚えて、転職を考えるようになりました。 

転職活動の中で大和ライフネクストと出会い、マンション管理という業界を知って、広い意味でのインフラだと感じました。風通しがよくチャレンジングな社風に魅かれて、入社を決めました。

前向きに協力してくれる社員に応えたい。広報担当者としてできること

2017年9月に大和ライフネクストに転職しました。入社して感じたのは「前向きで、目の前の相手と誠実に向き合っている人が多い」ということ。社内報のタイトルにもなっている「エンパシー」という言葉のとおり、相手の気持ちを汲み取って、自分にできることを行う。その姿勢を大切にする風土があると感じます。

マンション管理をはじめ、建物管理やシニア向けサービスといった私たちの事業領域では特に、単なる事務処理能力だけではなく、お客様と向き合って想いを汲み取り、アクションを起こすことが非常に重要なのだと思います。

広報関連でお願いをしても、皆さんのレスポンスも早くて、しかも前向きに対応してくれるんです。たとえば、写真を1枚お願いした場合でも、背景や持ち物などを工夫して撮影してくれたり、「念のため」と複数枚用意してくれたり。それが自然にできるって、素敵なことですよね。

社内ポータルサイトの投稿コーナーでも、たくさんの社員が自発的にいろいろな情報を発信してくれています。仕事についても「こなす」「やらされている」というより、何ができるか前向きに考えてトライしていく姿勢を感じることが多いです。

取材してライティングすることは、実は大和ライフネクストに入社して初めて経験することでした。それでも取材を受けてくれる社員は、本来の業務の時間を割いて、快く前向きに協力してくれるんです。その気持ちにきちんと応えたい、と強く思うようになりました。

文章の書き方や色の使い方、記事の見せ方なども自主的に勉強しました。それは、私たちに都合よく小綺麗に見せるためではなく、取材した人の魅力や想いを最大限に伝えるためです。せっかく協力してもらったのに、私の力が足りないばかりに埋もれてしまうことはあってはなりません。毎回、「これできちんと伝わるかな」と頭をひねりながら記事をつくっています。

広報を通じてwin-winの関係を築き、一緒に進んでいきたい

▲チームのメンバーと。真ん中が本人(撮影のため一時的にマスクを外しています)

私たちの所属する管理本部では、事業部の皆さんに年に1回アンケートを行っているのですが、取材をしたマンション管理員の上長から「記事を見て本人も喜んでいた」という声をもらったことがありました。やっぱりとても素敵な人だったので、力になれたと思うと、とてもうれしかったです。 

昨年度からはtalentbook(タレントブック)の取材対応も担当しています。talentbookは社内のストーリーを通して企業ブランディングや採用、広報を支援するツールですが、私たちがtalentbookを導入している目的は、キラキラしている人を社外にアピールすることではありません。

取材を通して社員の皆さんの想いに触れると、私もすごく刺激を受けて、モチベーションが上がります。それを社内の皆さんと共有したい、という気持ちが強いです。 

一緒に働く仲間が素敵なのって、すごく幸せなことですよね。私が感じた皆さんの魅力が、きちんと伝わるように仕事を積み重ねていくことで、人事制度や福利厚生とはまた違ったベクトルから、働きがいや仕事への誇りに少しでも寄与できたらと思っています。

広報は、取材協力や情報提供など、本来の業務の時間を割いて協力してもらうことの多い仕事です。そもそも広報活動は会社方針に基づいて行っていくので、現場の皆さんからすると一方的なお願いになりやすいと思います。そうならないように、一方通行ではなくて、広報活動を通じてきちんとリターンを提供できる、win-winな関係づくりをしたいです。 

「ご協力ください」だけではなく、同じ方向を向いて「一緒に世の中や会社を盛り上げていきましょう」というふうに進んでいけたら理想ですね。そのためにも、目の前の仕事に着実に取り組みながら、新しい取り組みも考えていきたいです。

これからも、社員の魅力や秘めた想いをカタチにすることで、少しでもパワーを与えられるような広報活動をしていきたいです。